2024年(令和6年) 12月8日(日)付紙面より
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鶴岡市田麦俣の湯殿山スキー場で7日、安全祈願祭が行われ、関係者が今シーズンの無事故を願った。営業開始は8日を予定しているが、積雪量が十分ではないため同スキー場は「今後の降雪を見ながら、オープンは慎重に判断する」と話している。
湯殿山スキー場は、ゲレンデ各所の壁面にハーフパイプの片側をイメージしたR(Radius、英語で半径の意味)形状の造形物を数多く設置しており、スノーボーダーの間で「R天国」として知られている。
安全祈願祭にはスキー場を運営する月山あさひ振興公社の職員など約50人が出席。同公社代表取締役の阿部真一鶴岡市副市長が「滑走には現在の倍の積雪が必要で、8日にオープンするか思案のしどころ。R天国として全国的に知られるようになった湯殿山スキー場を庄内の観光の目玉にしたい」とあいさつした後、神事で祝詞奏上や玉串拝礼などが行われた。
同スキー場によると7日現在の積雪量は20―30センチほどで、ブッシュ(茂み)や岩が雪の上に見えている箇所があり、8日に滑走できるか決定していない。また、今年7月の豪雨で被害を受け、復旧工事を進めていたゲレンデの一部が11月下旬の降雨で幅24センチ高さ1・2メートルにわたって崩落したため、進入禁止エリアを設けるなど一部に利用制限を設ける。問い合わせは湯殿山スキー場=電0235(54)6450=へ。
今後、鶴岡市内のスキー場は14日(土)に羽黒山スキー場で、21日(土)に櫛引たらのきだいスキー場でそれぞれ安全祈願祭が行われ、今シーズンのオープンに備える。
一方、鶴岡市の小真木原スケート場が7日、今シーズンの営業を始めた。初日から多くの市民が訪れ「初滑り」を楽しんだ。
例年、テニスコート南側にリンクを設置。11月から水をまいて凍らせる作業を繰り返し12月から3月上旬まで開設している。初日は安全祈願祭の後、無料開放となり昼前までに子どもから大人まで約50人の市民が訪れた。大人を対象にしたスケート教室も開かれ、氷の感触を確かめていた。
2024年(令和6年) 12月8日(日)付紙面より
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7月末発生の記録的大雨の被災者支援へ、酒田光陵高校(藤田雅彦校長、生徒756人)は5日、遊佐町に義援金3万円を寄付した。
同校では、今年10月19、20日に行われた学校祭の売り上げの一部と、生徒会役員が募金箱を持って各クラスで協力を呼び掛けるなどして義援金を集めた。
この日は生徒会長の奥山和樹さん(17)=情報科2年=と副会長の太田朋花さん(17)=普通科2年=が町役場を訪れ、松永裕美町長に義援金を手渡した。奥山さんは「身近なところで大きな災害が起こり、自分たちにも何かできないかと話し合った」、太田さんは「友達から被災者の話を聞き、遊佐町で被災した人たちが以前の生活に戻れるように協力していきたい」とそれぞれ話し、松永町長は「若い人が遊佐町に思いを寄せてくれたことがありがたい。町民の励みになる」とお礼を述べた。贈られた義援金は「遊佐町災害義援金」に組み入れ、被災者支援に活用する。
同校では16日、酒田市にも義援金を届ける予定。
2024年(令和6年) 12月8日(日)付紙面より
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鶴岡市の東栄小学校(門崎由紀校長、児童63人)で6日、獅子踊りの引き継ぎ発表会が行われた。6年生12人が下級生に伝統の「獅子頭」をバトンタッチした。
東栄地区には「添川獅子踊り」と「東堀越獅子踊り」の2つが伝承されている。1993年に地区の伝統を受け継ぎ郷土愛を育もうと東栄小で獅子踊りを学習の中に取り入れた。6月の体育祭と12月の引き継ぎ式で全校規模の踊りを発表。4月の入学式には6年生が踊り、新1年生を迎えている。
この日は全校児童が保護者や地域の人たちを前に添川と東堀越の獅子踊りを披露した。引き継ぎ式で6年生から獅子頭を受けた5年生は「堂々と踊れるよう頑張ります」と意気込みを示した。
リーダー役の「頭(かしら)」を務めた添川の渋谷泰誠(たいせい)君(6年)は「今日は(6年生として)最後の踊り。練習より良くできたと思う。大人になっても舞う機会があれば頑張りたい」、東堀越の荻原純太郎君(6年)は「地域の伝統が絶えないよう、5年生から4年生、4年生から3年生へと受け継いでほしい」と話した。
2024年(令和6年) 12月8日(日)付紙面より
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東北公益文科大学(酒田市、神田直弥学長)の2年生が6日、酒田市の泉小学校(新舘啓一校長)を訪問し、5年生48人を対象に「公益を考える授業」を繰り広げた。
児童・生徒から公益的視点を育んでもらうとともに、地域全体で公益活動を支援する土壌の醸成を図ろうと、公益大は2010年度から毎年、プロジェクト型応用演習の一つ「公益キッズプロジェクト」を履修する学生が市内の小・中学生に対し、公益に関する授業を行っている。本年度は2年生8人が履修、これまで指導案を作成するなど修練に励んできた。
この日、「先生」役を務めたのは安藤希祥(きしょう)さん(19)、佐藤啓基さん(20)の2人。児童たちを前に「公益はみんなが笑顔になること」と前置きし、児童たちから「自分たちでできる活動」について考えてもらった。
「励まし合う」「地域の行事に参加する」「ごみを拾う」「困っている人がいたら助ける」「おもしろいことを言う」など、児童たちが考えた公益活動を「みんなで・ひとりで」「難しい・簡単」のマトリックス表で分類。安藤さん、佐藤さんは「どの活動もすぐにできることばかり。積極的に活動して『公益ヒーロー・ヒロイン』になってください」と呼び掛けると、児童たちは「はい」と声をそろえた。
授業終了後、安藤さんは「一緒にワクワクすることができて楽しかった。児童からの大きな反応がうれしかった」、佐藤さんは「気が抜けない感じでかなり緊張したが、頑張ったかいがあった」と話した。この授業は13日(金)に浜田小、20日(金)には富士見小でも行われる。