2024年(令和6年) 5月10日(金)付紙面より
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医療分野におけるデジタル技術の展望などについて学ぶシンポジウム「医療DXが導く『医療×介護連携』の未来」が8日、酒田市の日本海総合病院で行われ、医療関係者が全国の事例などを通じて理解を深めた。
シンポジウムは県・酒田市病院機構(島貫隆夫理事長)が、医療関係者にデジタル技術の進化に伴う医療と介護の連携について学んでもらおうと企画。地域医療連携推進法人・日本海ヘルスケアネット(栗谷義樹代表理事)のメンバーや地元の医療関係者、行政担当者ら約70人が参加した。
この日は島貫理事長のほか、厚生労働省医政局・田中彰子参事官、同省保険局医療課・加藤琢真課長補佐、佐原博之日本医師会常任理事、長島公之日本医師会常任理事の5人がそれぞれの分野での医療DXの進捗(しんちょく)状況や医療・介護連携への活用方法などを紹介した。
このうち、石川県七尾市で診療所を開業している佐原常任理事は「医療DXと災害」と題して講演し「能登半島地震では道路が寸断され、基幹病院を含む北部の医療施設の多くが被害を受けた。入院患者や要介護度が高い人を対象に、金沢以南や隣県の病院に数日間で大規模な搬送が行われた。保険証やお薬手帳などがない中で厚生労働省が提供する『オンライン資格確認等システム災害時モード』、石川県内の電子カルテを網羅する『いしかわ診療情報共有ネットワーク』で転院先でも多くのことを確認でき、課題もあるが非常に役立った」などと経験を語った。また、島貫理事長は庄内地域で進む医療DXの事例を紹介し「医療・介護連携は、医療資源の適正化など2024年内に地域医療圏全体のリデザインを行いたい。患者と医師の顔の見える関係が一番いいのだが、ICTを活用しバーチャルな顔の見える関係をつくりたいと考えている。医療MaaS(マース)は、来週から八幡地区でスタートする。今後の高齢化、受診困難患者の対応に向けて中山間地へアウトリーチを行う」などと展望を述べた。
2024年(令和6年) 5月10日(金)付紙面より
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農作物の順調な生育を願う出羽三山神社(阿部良一宮司)の祈年祭「御田植神事」が8日、羽黒山山頂の三神合祭殿で行われた。今年初めて羽黒高校の女子生徒3人が「一日巫女(みこ)」となり、神事恒例の「田舞(たまい)」を奉職。大役を務めた女子生徒は「大勢の人前で緊張したけど何とか舞うことができた」と笑顔を見せた。
「一日巫女」となったのは、いずれも鶴岡市の▽中村心(こころ)さん(特進科3年)▽水口桃友(もなか)さん(キャリアデザインコース3年)▽井上春乃(はるの)さん(同2年)。出羽三山神社の巫女・齋藤奈津記さん(23)を講師に先月初めから毎週1回、「田舞」の舞い方を繰り返し練習してきた。
この日、白と赤を基調にした巫女の姿となった生徒は緊張した面持ちで本殿に登場。男性神職や齋藤さんの計8人と息の合った舞を披露した。
「幼い頃から巫女さんは憧れだった」という中村さんと水口さんは「稲がしっかり育つよう願いを込めた。練習通りできたと思う」とひと安心。2年生の井上さんは「来年も参加してみたい」と意気込みを見せた。
3人を指導した齋藤さんは「心さん、桃友さんの2人は部活動でチアをしているとあって、指先から足先の使い方がとても上手。みんな覚えるのが早かったし今日の出来栄えは3人とも100点以上。一緒に舞うことができてうれしかった」と話した。
出羽三山神社に女性神職は多くいるが、巫女は齋藤さんだけ。今回、「体験学習の一つとして地元の高校生に奉職してもらおう」と神社側が羽黒高校にアプローチし快諾を得た。巫女を体験した3人は「誰でもできることではないので、いい経験を積めた。今日は楽しかった」と語った。
2024年(令和6年) 5月10日(金)付紙面より
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第53回田川地区中学校男子駅伝競走大会と第30回同女子駅伝競走大会(田川地区中学校体育連盟、田川地区市町教育委員会、鶴岡市陸上競技協会主催、荘内日報社後援)が8日、鶴岡市小真木原陸上競技場をスタート・ゴールに行われた。男子は鶴岡二が3大会ぶり10回目の優勝を果たし、女子は余目が連覇で9回目の優勝に花を添えた。男子は上位2チーム、女子は3チームがそれぞれ10月に天童市で行われる県中学駅伝大会に田川地区代表として出場する。
今大会には男子14校、女子13校が出場。小真木原公園を周回するコースで、男子は6区間計18キロ、女子は5区間計12キロで熱戦を繰り広げた。
男子は1区で鶴岡三とのデッドヒートを制した鶴岡二がトップに立つと、2区以降は独走状態。安定した走りで最終6区では2位に1分40秒超の差をつけてゴールした。続いて4区で2位につけた羽黒がそのまま順位をキープし県大会の出場権を獲得した。3位は余目、4位は鶴岡三が入り、熾烈(しれつ)な5位争いは6秒差で櫛引が制した。6位は立川が入賞した。
一方、女子は1区から3区まで余目と鶴岡二が激しく争い、3区の通過タイムはわずか3秒差で余目が首位を死守。最終5区は余目が迫る鶴岡二をかわし12秒差でゴールした。2位の鶴岡二は終始粘りを見せたがわずかに及ばず。3位の羽黒とともに県大会の出場権を獲得した。4位は三川、5位は櫛引、6位は鶴岡五がそれぞれ入賞した。
表彰式では男女の優勝校へ荘内日報社の橋本政之社長が荘日旗を手渡した。
2024年(令和6年) 5月10日(金)付紙面より
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鶴岡市民憲章推進協議会(村田久忠会長)の本年度総会が8日、鶴岡市勤労者会館で開かれ、市民の日常生活への市民憲章の一層の浸透に向けた啓発活動の推進など本年度活動計画、収支予算を決めた。
市内の自治組織や学校、各種団体などでつくる同協議会は1964年の設立以来、市民憲章の普及と実践に向けた憲章唱和の推進や憲章パネル設置、実行顕彰表彰、花いっぱい運動など多様な事業を実施している。
総会には会員ら約60人が出席。村田会長はあいさつで、全国各地から参加者を迎え、昨年10月に同市で開催した「市民憲章運動推進第57回全国大会」への各方面の協力、支援に謝意を述べた上で、「鶴岡市の市民憲章は、日常の中で実践しようとすればいつでも誰でもできる。きれいで明るい豊かなまちづくりに向け、啓発や実践活動に新たな気持ちで取り組んでいこう」と呼び掛けた。尾形昌彦市議会議長らが来賓を代表して祝辞を述べた。
本年度活動方針では、市民憲章パネルやチラシの配布で市民への周知を実施するほか、各種会合での市民憲章唱和の推進、花の苗配布、ごみステーション掲示用の啓発パネル配布、実行顕彰の表彰などを継続する。ごみステーション掲示用パネルは本年度から5カ年計画で約400枚配布する。
市民憲章の理念に基づいたまちづくり運動に取り組む全国各地の団体で構成する全国市民憲章運動連絡協議会の会長と事務局は、昨年度に続いて本年度も村田会長と鶴岡市が担当することが報告された。同連絡協議会は東京都内で11月、全国大会に代わる全国研修会の開催を予定している。
総会に先立ち昨年度の市民憲章「一般の部実行顕彰」実行賞の表彰式が行われ、地域の美化や環境保全、子どもの見守り活動、地域福祉や地域づくり活動などに功績のあった2個人5団体を表彰した。受賞者は次の通り。
▽個人=岡部久美子さん(小真木原町)佐藤誠さん(油戸)▽団体=山王町東部お茶のみサロン、旧松原御殿庭園を保存する会、中山しあわせ会、三瀬せせらぎ母親クラブ、市櫛引地域高校生ボランティアサークルNO―SIDE