2024年(令和6年) 7月23日(火)付紙面より
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世界各国から訪れる留学生に鶴岡の魅力を伝えようと山形大学農学部(渡部徹学部長)は、鶴岡市三瀬の住民と留学生を交えた交流を進めている。山大生がサポーター役を務め「参加者みんなが楽しめるイベント」を三瀬の住民と合同で企画。28日(日)は三瀬海岸で「地引網体験」を行う。
山大農学部にはインドネシア、タイ、マレーシア、ベトナム、中国、スペイン、ドイツ、ケニア、モザンビークなど各国から年間120―140人の留学生が訪れている。今月1日現在の在籍者数は77人。それぞれ母国の農業発展に向けて専門知識や技術を学んでいる。
このほど留学生にアンケートを取ったところ「もっと日本の皆さんと仲良くなりたい」「日本料理や文化について学びたい」「私の国のことも知ってほしい」「学内で研究するだけでなく(地元の人たちと)相互交流をしたい」という回答があった。
「毎年、多くの留学生が来る中で、地域の人たちと触れ合いを深める場面が少ないのでは」と思い立ち、2年前に「留学生サポーター」制度(現在14人在籍)を採り入れた。希望した学生がボランティアで日本の生活スタイルや文化の違いに戸惑いがちな留学生を支えている。これまで「クリスマスライブ」や「日本料理教室」「サクラのお花見」などのイベントを開いた。
三瀬の住民と企画した「地引網体験」には今のところ、インドネシアなどの留学生25人と学生サポーター、三瀬地区住民合わせて84人が参加する予定。沖合に網を仕掛けアジやイナダの漁獲を楽しむ。取った魚は三瀬コミュニティセンターで庄内浜文化伝道師の石塚亮さん(坂本屋主人)を講師に調理し会食する。
三瀬自治会の加藤勝会長(74)は「少子高齢化で地域の過疎化が進む中、交流人口と関係人口を増やすことが課題。留学生や山大生と積極的に交流し、地域を活気づけたい」と話す。
留学生サポーターの井上実結(みゆ)さん(アグリサイエンスコース4年)は「留学生も三瀬の人たちも、私たち学生も楽しく活動し、ともに『ウィンウィン』の関係を保っていければいいなと思う。地域で国際交流の輪が広がることを期待したい」と笑顔を見せた。
2024年(令和6年) 7月23日(火)付紙面より
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トルコギキョウの摘み取り体験やキッチンカーの食を楽しめる「トルコギキョウフェスティバル」が20日、庄内町の町第一種苗センターで開かれ、家族連れが色鮮やかな花の摘み取りを楽しんだ。
東京市場などでも高い評価を受ける同町産のトルコギキョウをPRしようと開催してきた「無料摘み取り体験」をリニューアル。フラワーアレンジメント教室とキッチンカーによる「食」や小物などのクラフト販売を組み合わせたイベントで昨年初開催し、今年で2回目。
この日はトルコギキョウの新品種が摘み取れるとあって午前10時の開場から多くの家族連れが訪れた。同センターのほ場内で試験栽培されている「カフェドレープ」や「チアライトピンク」「TU1056」など種苗メーカー6社の24年新品種42種計3360本が提供され、来場者は花の形や色合いなどを見比べながら摘み取っていた。
同町から孫2人と参加した秋庭浩子さん(65)は「こんなに種類があるとは思わなかったのでびっくりした。花は家に飾りたい」と話していた。
2024年(令和6年) 7月23日(火)付紙面より
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鶴岡市白山のJA鶴岡中央支所駐車場の特設テントで22日、「大泉だだちゃ豆直売所」がオープンした。待ちかねたファンが早速訪れ、朝採りの鮮度抜群の枝豆を買い求めていた。
直売所は生産者の女性たちによる大泉枝豆直売グループ(蛸井妙子会長、会員16人)が1980年から毎年開設している。同グループによると、本年産は昨夏の高温の影響で種の発芽が悪く、苗の確保に苦労したが、これまでのところはさやのつきが良好で豊作基調。初日は早生品種「小真木だだちゃ」の枝付き1キロ束、枝無し1袋600グラム入りが並び、午前8時半開店前には10人ほどが並んだ。
一番乗りで午前7時ごろに並んだ酒田市若宮町一丁目の川崎修さん(72)は「毎年初日に来ている。晩酌が楽しみ」と話し、枝付き5束を購入。蛸井会長(74)は「大泉のおいしいだだちゃ豆をたくさん食べてほしい」と笑顔で話していた。
直売所は8月末ごろまで毎日午前8時半―正午に営業。今後「早生甘露」「甘露」「早生白山」と続き、メインの「白山」は8月18日ごろから並ぶ。価格はいずれも850円(税込み)。問い合わせは大泉だだちゃ豆直売所=電0235(29)7865=へ。
2024年(令和6年) 7月23日(火)付紙面より
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旬を迎えた岩ガキを堪能する「吹浦産殺菌岩ガキ即売会in吹浦漁港」が20日、遊佐町の吹浦漁港で開かれ、多くの来場者が焼きガキに舌鼓を打った。
地元漁師らで結成した実行委員会「遊佐鳥海天然かきあんしん協議会」(篠川尚宏代表)が主催。自慢の岩ガキのPRや地元のにぎわい創出を目的に2018年から毎年、旬を迎えるこの時期にさまざまなイベントを開催している。今年は同漁港に海水紫外線殺菌装置を導入。より安心な岩ガキが提供できるようになったことをPRしようと“即売会”として初めて同漁港を会場に開催した。
この日は持ち帰り用も含めた吹浦産の岩ガキ約500個と、三陸産の真ガキ約200個を用意。県内外から多くの来場者が訪れ、ブランドガキとして有名な吹浦産岩ガキを発送しようと行列ができたほか、カキ漁師たちが炭火で焼いた香ばしい岩ガキと真ガキの焼きガキセットをおいしそうに頬張っていた。漁師らと直接交流できるとあって、中にはカキのむき方やおいしいカキの見極め方を聞く来場者もいた。
山形市から家族4人で訪れた小山翼君(6)は「口に入れると海の味が広がっておいしかった。もっと食べたい」と笑顔で話した。
篠川代表は「カキをきっかけに観光誘致につながり、地域全体が盛り上がる一助になれば」と話した。
2024年(令和6年) 7月23日(火)付紙面より
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鶴岡市の由良地区で20日、小学生の親子が「イカの一夜干し」と「貝殻クラフトづくり」を楽しんだ。
地域を愛する心を育もうと一般財団法人山形県教育共励会(高橋禎理事長)が、きらやか銀行の協賛を得て毎年開いている。鶴岡市の朝一~朝六、あさひ、羽黒、余目二、三、櫛引西、大山、斎の13校から4~6年生の親子18組が参加した。
県漁協由良支所で行われた「イカの一夜干しづくり」では、マチづくりグループ「ゆらまちっく戦略会議」の齋藤勝三会長や漁師の婦人を講師に、旬を迎えたスルメイカのさばき方にチャレンジした。子どもたちは内臓の取り出しに悪戦苦闘。黒いスミが出て手を真っ黒にする女子もいた。
佐藤厚斗君(余目三小4年)は「アジをさばいたことはあるけどイカは初めて。とても楽しかった。家で食べたい」と感想を話した。
親子は齋藤会長の案内で漁師の網にかかった海ごみについて説明を受けたり、普段見られない氷を作る冷蔵倉庫を見学した。由良コミュニティセンターに戻った親子は浜辺に打ち上げられた貝殻を使ってクラフトづくりも体験した。