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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 3月5日(火)付紙面より

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庄内町の“日本酒づくし”楽しむ 米のふる里 新酒まつり 亀の尾の酒や限定酒味わう

 庄内町の2酒蔵など町内の施設を巡りながら日本酒を楽しむ「米のふる里新酒まつり2024」が2日、同町の新産業創造館クラッセなどで開かれ、左党たちが漫画「夏子の酒」作者・尾瀬あきらさんのトークショーや、限定酒を味わうなどして楽しんだ。

 新酒まつりは、新酒の時期に合わせて米どころ庄内町をPRしようと町観光協会などが実行委員会を組織して実施している。

 この日はクラッセをメイン会場に、同町発祥の水稲日本三大品種「亀の尾」がモデルとなった漫画「夏子の酒」作者の尾瀬さんを招いたトークショーやサイン会、県内を中心に亀の尾を使った全国の吟醸、大吟醸酒約20種類などが並んだ試飲コーナーのほか、酒蔵「鯉川酒造」と「やまと桜」で限定酒や新酒、ハナブサ醤油(しょうゆ)、うめかわでは限定酒や発酵食品などを味わえる「蔵めぐり」、商工ふれあい会館では「まちの酒屋さんまつり」が同時開催され、店主おすすめの搾りたて生酒や限定酒を楽しめるなど“日本酒づくし”のイベントが繰り広げられた。

 このうち、クラッセで行われたトークショーには、尾瀬さん、鯉川酒造の佐藤一良社長、亀の尾創選者・阿部亀治翁の子孫である阿部耕祐さんが登壇。

 尾瀬さんは「酒飲みなのに日本酒について知らないことが多かった。勉強したら面白くて調べるうちに深みにはまり、それが連載につながった」と当時の思い出を語った。また、「夏子の酒の連載では酒の勉強をする一方で、農業の勉強もしなければならず大変だった。夏子が初めて米の収穫をする時に涙を流すが、私も同じ気持ちだった」と会場の笑いを誘った。

 佐藤社長は「地元の米にこだわり、地元で酒造りをするのは今でこそ当たり前だが、昔はそうではなかった。地元の米にこだわるきっかけをくれたのは夏子の酒。非常に重要な役割を果たしたと思う」、現在も亀の尾を栽培している阿部さんは「阿部家では亀の尾を残さなければならないという思いがあったのだと思う。尾瀬先生や皆さんのように必要だと言ってくれる人がいる限りは、今後もいい亀の尾を作っていかないと」とそれぞれ話していた。

 東京都江戸川区から今回初めて参加した田中潤さん(61)は「庄内の酒は大好きで、今日はいろいろ飲み比べたい。町を挙げて盛り上げている雰囲気がとてもいい」などと話していた。

亀の尾や夏子の酒について話す、左から佐藤社長、尾瀬さん、阿部さん
亀の尾や夏子の酒について話す、左から佐藤社長、尾瀬さん、阿部さん


2024年(令和6年) 3月5日(火)付紙面より

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「文化として後世に」雛道具愛語る 鶴岡雛物語 致道博物館 30回記念川内コレクション展

 庄内藩酒井家に伝わるひな人形やひな道具の数々を展示する「鶴岡雛(ひな)物語」が1日から鶴岡市の致道博物館御隠殿で始まった。今年は第30回を記念して、極小雛道具のコレクターで研究家の川内由美子さんのコレクションから精選した特別展示も行われており、初日は川内さんがスペシャルトーク。来場者に“雛道具愛”を語った。

 致道博物館では、2015年の雛物語で初めて川内さんのコレクション展「小さき雛と雛道具」を開催。17年には西洋のミニチュア食器を展示公開後、同館に寄贈。今年4月27日に再び公開される旧西田川郡役所1階に常設展示されることになっている。

 今回は「大名家の嗜(たしな)み」をテーマに、婚礼行列、具足などの武具、「琴棋(きんき)書画」と言われた教養に関するもの、食器や三棚、雛屏風(びょうぶ)などが御隠殿の奥の座敷に通じる約11メートルの長廊下の両側に飾られている。

 子どもの頃から古くて小さいものが好きで、30年ほど前からひな道具などを集めるようになったという川内さん。骨董品店やのみの市、オークションなどで買い集めた中には、箱書きなどから和宮様の伯母に当たる橋本静子さんの有職(ゆうそく)の芥子(けし)雛などもあり、今回展示している。

 川内さんは集めた当時の思い出や飾る際の苦労話なども交えながら、コレクションについて解説。「ひな道具を集めていると、当時の生活の様子を垣間見ることができる。近年はただ集めるだけでなく、研究するようになった。これらは文化として後世に伝えていかなければならない」と話していた。

 展示は4月3日(水)まで。

マイクを手に来場者に極小雛道具などコレクション解説をする川内さん=1日
マイクを手に来場者に極小雛道具などコレクション解説をする川内さん=1日


2024年(令和6年) 3月5日(火)付紙面より

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立ち回りや大見得役者たちファン魅了 黒森歌舞伎・酒田公演

 酒田市黒森地区に伝わる農民芸能・黒森歌舞伎(県指定無形民俗文化財)の酒田公演が3日、同市の希望ホールで開かれた。先月の正月公演と同じく黒森小児童による少年歌舞伎「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」のうち「車引の場」、本狂言「青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)」の2幕3場面を上演、集まった歌舞伎ファンを魅了した。

 黒森歌舞伎は江戸・享保年間(1716―35年)から受け継がれている農民芸能で、同地区の黒森日枝神社境内で毎年2月15、17の両日に奉納上演されている。酒田公演は、多くの市民から地元の伝統芸能を楽しんでもらおうと、黒森歌舞伎保存会(菅井儀一会長)と市が1956年から毎年3月の第1日曜日に開催している。

 この日は同校児童による少年太鼓と少年歌舞伎で幕開け。本狂言は日本駄右衛門と弁天小僧菊之助、忠信利平、赤星十三郎、南郷力丸の盗賊五人組「白浪五人男」の活躍を描いたおなじみの作品。弁天小僧の「知らざあ言って聞かせやしょう」のせりふで有名な「浜松屋の場」、親子の再会と再びの別れをつづった「奥座敷の場」、五人がそろって名乗りを上げる「稲瀬川勢揃いの場」の2幕3場面を上演。立ち回りや、大見得では観客から拍手が湧き起こり、掛け声が飛び交った。

 一座「妻堂連中」の五十嵐良弥座長は終演後、「地区にとってこの芝居は誇りで、どのように次世代に伝えていくか考えている。多くの皆さんから鑑賞してもらい、もっと頑張らなくてはと思った。来年もぜひ足を運んでほしい」と話した。10日(日)には黒森日枝神社で太夫振舞(たゆうぶるまい)が行われ、若手役者による「神饌(しんせん)の儀」で来年2月に行われる正月公演の演目を決める。

 一方、支援活動を展開する黒森歌舞伎保存会は新規会員を募集している。主な活動は座員や全国の地芝居団体との交流など。会費は個人が1口1000円、法人が同5000円。申し込みや問い合わせは市文化政策課=電0234(24)2994=へ。

大勢の市民らを魅了した黒森歌舞伎の酒田公演=3日、希望ホール
大勢の市民らを魅了した黒森歌舞伎の酒田公演=3日、希望ホール


2024年(令和6年) 3月5日(火)付紙面より

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「卒業」学びや巣立つ

社会に貢献できる看護師に 荘内看護48回生15人 小原さん「太田秋郎賞」

 鶴岡市立荘内看護専門学校(校長・鈴木聡市立荘内病院長)の卒業式が2日、荘銀タクト鶴岡で行われ、第48回生15人が3年間の学びやを巣立った。

 この日は卒業生と家族、来賓、在校生ら関係者合わせて約100人が出席。鈴木校長が卒業生一人一人に証書を手渡し「皆さんは命と健康を守る選ばれた人たち。明るい笑顔を忘れず医療現場で活躍することを願います」とはなむけの言葉を贈った。

 卒業生を代表して小原桃さん(21)=鶴岡市出身=が「実習では終末期の患者さんの不安と苦痛を和らげるためどうすればよいのか考えさせられたが、患者さんの温かい言葉に支えられた。看護には人の命を支える力があることも教わった。社会に貢献できる看護師になれるよう努力していきたい」と答辞を述べた。小原さんは、他の模範になり優れた卒業生に贈られる同校初代校長名の「太田秋郎(ときろう)賞」を4年ぶりに受賞した。

 卒業生は鶴岡市立荘内病院や酒田市の日本海総合病院などの内定を受け、4月から医療現場の一線に就く。


看護の職業人として頑張る 酒田看護 12回生29人決意胸に

 酒田市立酒田看護専門学校(中村美穂校長)の卒業式が2日、同市の東北公益文科大公益ホールで行われ、卒業証書を受け取った12回生29人が看護の道へ進む決意を胸に、学びやを巣立った。

 この日は矢口明子市長をはじめ保護者、在校生、関係者ら計約90人が出席。中村校長が一人一人に卒業証書を手渡し「学校での学びを忘れず、人の命に誠実に向き合い、真摯(しんし)に取り組んでほしい。看護職として、皆さんの成長に心から期待している」と式辞を述べた。

 卒業生を代表し、新庄市出身の今田葵さん(21)が「12回生誰一人欠けることなく過ごした3年間は宝物。看護の職業人として、社会人として努力を惜しまず、頑張りたい」と答辞。卒業生の一人、春から酒田市の日本海総合病院で働くという涌井銀さん(21)=新庄市出身=は「3年間はあっという間で、つらいことのほうが多かったが多くのことを学べた。就職後もさまざまなことを学習し続けながら協調性を持って仕事に励みたい」と話した。

 卒業生は主に庄内地域の病院などに就職し、一部は県外の病院に就職、または進学する。

式典の最後に「蛍の光」を斉唱する卒業生=荘内看護
式典の最後に「蛍の光」を斉唱する卒業生=荘内看護

中村校長から卒業証書を受け取る卒業生=酒田看護
中村校長から卒業証書を受け取る卒業生=酒田看護



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