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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 3月23日(土)付紙面より

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ブルーインパルス再び 5月25日 天神祭で展示飛行

 鶴岡市は21日、5月25日(土)に同市街地で開催される鶴岡天神祭で、防衛省の協力により航空自衛隊アクロバット飛行専門チーム「ブルーインパルス」の展示飛行が行われると発表した。

 今年の天神祭は週末開催で、県全体のJR東日本の重点販売地域指定(4―6月)や羽越本線開通100周年なども記念し、天神祭実行委員会が祭りの目玉企画として自衛隊山形地方協力本部に依頼した。

 ブルーインパルスは当日、鶴岡市内の上空を飛行する。飛行時間帯は調整中で4月中旬ごろに決定する予定。

 庄内地方でのブルーインパルスの展示飛行は2021年10月23日が初。庄内空港開港30周年の記念と、コロナ禍に対応する医療従事者に感謝の気持ちを表そうと行われた。

 当時は航空自衛隊松島基地を6機編成で出発し、遊佐町の鳥海山をかすめて酒田市の日本海総合病院、庄内町の余目病院、三川町の三川病院、鶴岡市の荘内病院の各上空を飛行。スモークを出して円を描く「デルタ360」などアクロバット飛行を披露し、大勢の地元住民が空を見上げて歓声を上げた。

庄内上空を飛行するブルーインパルス=2021年10月23日
庄内上空を飛行するブルーインパルス=2021年10月23日


2024年(令和6年) 3月23日(土)付紙面より

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板金製品技能フェア金賞 庄内職業能力開発センター訓練生

 国内外から板金加工製品が出品される「第36回優秀板金製品技能フェア」で、県立庄内職業能力開発センター(酒田市)の訓練生が制作した「CUBIC BALL」が学生の部で最上位の金賞を受賞した。

 優秀板金製品技能フェアは、板金加工技術の向上を目的に職業訓練法人アマダスクール(神奈川県)が毎年開催している。今回は昨年5月―10月に作品を募集。学生の部には23作品が寄せられ、学識経験者が▽技術力▽テーマ設定の独自の発想力―などを審査した。

 受賞作の「CUBIC BALL」は、立方体から球体への形状変化を表現したステンレス鋼の作品。旋盤や3Dの設計ソフトなどを駆使し、鏡面仕上げされた球体に14個の立方体を加工した。代表の畠山莉来さん(23)=酒田市錦町=ら金属技術科の20―40代の訓練生7人が制作した。同センターの金賞受賞は4年ぶり2回目。

 9日に神奈川県で表彰式が行われ、アマダスクールの福井幸弘理事長から同センターの訓練生に表彰状が贈られた。

 畠山さんは「金賞を受賞し誇りに感じる。今回は分担して制作したが、一人でも作れるようにさまざまな技能を高めて総合力のある技能者になりたい」と語った。

制作した畠山さん(右)と高田矩行さん=9日、神奈川県伊勢原市、いずれも庄内職業能力開発センター提供
制作した畠山さん(右)と高田矩行さん=9日、神奈川県伊勢原市、いずれも庄内職業能力開発センター提供

金賞に選ばれたCUBIC BALL
金賞に選ばれたCUBIC BALL


2024年(令和6年) 3月23日(土)付紙面より

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飛島のことを良く知る好機だ

 「飛島では年貢をスルメイカで納めていた」―。藩政時代、年貢は米で納めるのが普通だったが、飛島では米が収穫できない。そこで「イカの方から島に寄って来る」と言われた、飛島ならではの事情による年貢納付である。鶴岡市の致道博物館で「庄内藩と飛島」展が開催中だ。庄内に住んでいても、飛島の「姿」をよく知らない人も少なくない。この機会に足を運んでみてはどうだろうか。

 飛島は周囲約11キロの、テーブルのような平らな島だ。島では波で削られた段々状の海岸段丘、火山活動でできた材木岩などの奇岩が見られる。日本の婦人消防組織発祥の島であり、北前船往来による古文書なども数多い。島全体が歴史と文化の“塊”とも言える。

◇      ◇

 飛島は酒田港から約39キロ。江戸時代は秋田県の豪族に支配され「羽後飛島」と呼ばれたこともあった。致道博物館と山形大学による島内2カ所の遺跡調査で縄文時代早期の遺跡が発見された。約6000年前には人が住んでいた。島の中央部の洞窟「テキ穴」から、約1000年前と推定される22体の人骨と土器類、貝殻片などが発見された。「讃岐」「丹後」という山陰地方とのつながりを感じさせる姓もあり、平家の落人説も語られている。

 漁業で生きる飛島では、勝浦・中村・法木の3集落の漁場争いが絶えず、庄内藩の裁定を仰いだ。年貢のイカ10万枚は3集落の規模に応じて負担。庄内藩が島役人を派遣して徴収、派遣された佐藤梅宇は島の習俗・祭事などを鮮やかな色彩で描き、イカによる年貢は「飛島図画」という文化財も残した。北前船がシケを避ける避難港の役割も担った。船頭や乗組員が泊まる宿も十数軒あり、御客控帳、船手形など船の寄港地だった証しが残る。

 1859(安政6)年9月、イギリス船が函館領事館員を乗せて勝浦港に入港した。3本マストの帆船で乗組員が甲板やマスト上で作業している様子の絵、戊辰戦争時に飛島沖で沈没した幕府軍艦「長崎丸二番」の積み荷のイギリス製の大皿、船宿が所有していた伊万里の大皿なども展示されている。

◇      ◇

 飛島は「とど島」と呼ばれた時代があった。海獣のトドが多く島に住みついていたとのことからで、酒田市指定文化財「永田文書」には「とゞ嶋よりいか十一駄分」(一駄2000枚)と、年貢関連の記述にも「トド」とある。庄内藩が幕府にスルメ一箱献上した際の「鯣(するめ)進上」の目録もあり、飛島のスルメは幕府にも知られていた。

 開催中の企画展は、島の習俗、文化、古文書の民俗資料など、江戸時代の歴史に焦点を当てている。会期は4月23日までで、同13日には学芸員による展示品を見ながらのギャラリー講座がある。飛島の歴史、習俗を知ることができる好機である。

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2024年(令和6年) 3月23日(土)付紙面より

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きらやか産業賞に丸善食品工業 ベンチャービジネス奨励賞 湯野浜100年を表彰

 きらやか産業振興基金(理事長・川越浩司きらやか銀行頭取)の本年度の「きらやか産業賞」と「ベンチャービジネス奨励賞」の贈呈式が18日、山形市内で行われた。庄内関係は、きらやか産業賞に鶴岡市に工場を置く丸善食品工業(東京、竹本博則社長)が、ベンチャービジネス奨励賞に湯野浜100年(五十嵐浩社長)がそれぞれ選ばれた。

 きらやか産業賞は、技術・経営革新や教育訓練、国際化の面で優れた実績を上げている県内の中小企業や個人を表彰する。今回で35回目。ベンチャービジネス奨励賞は新技術や新製品の研究開発などを行う将来性のある中小企業や個人を表彰する。今回で28回目。本年度は各賞2団体が受賞した。

 丸善食品工業は、1962年創業。ガラスープやシーズニングオイル、調味エキスなど業務用調味料を中心に扱う。82年に養豚業が盛んな庄内地方に着目し、鶴岡に工場を移転。地元で廃棄される豚骨を受け入れ調味料の原料として再利用するなど地域経済の振興や発展にも貢献している。

 湯野浜100年は、湯野浜温泉の活性化などを目的に2018年に設立。地元の食材を使用したレストラン「ゆのはま100年キッチン」の運営や、未利用の温泉熱を活用した温泉街全体の省エネ事業などを行っている。

 贈呈式では、川越頭取が受賞企業の代表者に表彰盾や助成金を手渡した。竹本社長は「循環式の事業を長年やっている。さらに企業を磨いて地域に貢献したい」と話し、五十嵐社長は「多様性に対応した湯野浜温泉を目指して努力していきたい」と語った。

表彰盾を持つ五十嵐社長(左)と竹本社長(左から2人目)
表彰盾を持つ五十嵐社長(左)と竹本社長(左から2人目)


2024年(令和6年) 3月23日(土)付紙面より

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怒りをコントロール より良い指導を 酒田市スポーツ協会競技力向上研修会 益子さんがメンタルの整え方提示

 酒田市スポーツ協会(齋藤隆会長)主催の「競技力向上対策事業研修会」が20日、同市の希望ホールで開かれた。バレーボール全日本代表で活躍し現在、日本スポーツ協会副会長、日本スポーツ少年団本部長を務める益子直美さん(57)=神奈川県=の講演を通して、指導者や市民が、怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」、メンタルの整え方などについて知識を深めた。

 益子さんは1966年5月、東京都出身。中学時代にバレーを始め、高校3年の秋に全日本代表入り。85年、イトーヨーカドーに入団しエースとして活躍。89年のワールドカップではベスト6に輝いた。92年の現役引退後、子どもたちに楽しく伸び伸びとしたプレーを促すため、「監督が怒ってはいけない大会(益子直美カップ)」を提唱している。昨年6月に女性初の日本スポーツ少年団本部長に就任した。

 益子さんの思いに賛同した県バレー協会顧問、県ソフトバレー連盟会長など務める佐藤三幸さん(酒田市錦町二丁目、愛称・サンコーさん)は2021年、優勝杯を自ら寄贈、4年生以下のスポーツ少年団員にバレーを楽しめる機会を提供し、責任感・向上心を高めてもらおうと、「監督だけでなく大人が怒っていけない」をルールとして明確に定めた「サンコーカップ酒田地区U―10バレーボール大会」を創設。これまで大会を3回開催している。

 益子さんはこの日、「監督が怒ってはいけない大会を開催した理由」をテーマに講演。怒られ続けた高校時代を振り返り、「監督は思い通りに動くロボットを作りたかったのかと思う。技と体は成長したが、心が育っていない。考える力のない指示待ちの選手。準優勝したが、うれしくなかった」と。怒りの根本的な原因として「『―こうあるべき』という理想と現実のギャップ」を挙げ、対処法として「『べき』を手放してほしい。ミス、負けといったネガティブな言葉を避け、前向きな言葉(ベップトーク)を掛けてあげて」と続けた。

 怒ってはいけない大会を開催することについて「目先の勝利よりも、もっとその先、スポーツをやめた後の人生のため。スポーツで経験を積んで主体的に動ける人材を育てたい。子どもたちが安心して挑戦、失敗できる環境を」と述べた。聴講したスポーツ指導者、市民ら計約200人はメモを取りながら熱心に聴き入っていた。

 齋藤会長は「指導者、アスリートにとって、スポーツのイメージが変わる講演。今後の競技スポーツ・生涯スポーツの振興に役立てたい」と話した。

指導者、市民を前に講演した益子さん。来酒は約20年ぶりという
指導者、市民を前に講演した益子さん。来酒は約20年ぶりという


2024年(令和6年) 3月23日(土)付紙面より

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「住みたい」街づくりへ バーンフュージョンHD ふるさと納税700万円寄付

 人材派遣業・バーンフュージョン(酒田市千石町二丁目、久保尚平社長)の持ち株会社・バーンフュージョンホールディングス(HD、鶴岡市美咲町、渡部浩由代表取締役)は19日、酒田市に現金700万円を寄付した。企業版ふるさと納税を活用した寄付で、市は地域再生計画「第2期酒田市まち・ひと・しごと創生推進計画」に基づき東北公益文科大学生定住促進、生涯活躍のまち構想推進、子育て支援・ひとり親家庭等医療給付といった7つの事業に活用し地域創生を推進する。

 企業版ふるさと納税制度は、自治体が実施する「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」に寄付した企業が法人関係税から税額控除される仕組み。2020年度から税額控除割合が引き上げられ、以前からあった損金参入による約3割の軽減効果と合わせると、最大約9割が軽減され、実質的な企業負担は約1割まで圧縮される。同HDは22年11月にも現金400万円を同市に寄付している。今回の寄付は昨年10月17日付。

 酒田市役所で行われた贈呈式では、久保社長が「未来を担う子どもたちが『住み続けたい』『戻ってきたい』と思うような街づくりのため有効に活用してください」と述べ、目録と、テレビCMでおなじみのイメージキャラクター「ベートーベン」人形を矢口明子市長に手渡した。

 矢口市長は「日頃から地域活性化に貢献いただき感謝。若い人が生き生きと働くことができる街づくりに向け有効に活用します。引き続き協力を」と謝辞を述べた。久保社長は「公益法人など地域に根差した活動を展開する団体に対しても今後、寄付活動を実施できたら」と話した。

贈呈式で矢口市長に目録とベートーベン人形を手渡す久保社長(左)
贈呈式で矢口市長に目録とベートーベン人形を手渡す久保社長(左)



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