2025年(令和7年) 3月16日(日)付紙面より
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鶴岡市板井川の水無川(一級河川)で14日、近くのくしびき南部保育園の園児や地域住民によるサケの稚魚放流事業が行われた。子どもたちの「元気で帰ってきてね」の声を受け、約20万匹の稚魚が旅立った。
この日は同保育園の年長組7人と市、枡川鮭漁業生産組合(遊佐町)の組合員、地元住民などが放流に参加。初めに園児たちが市職員から「今日放流する稚魚は、昨年12月に生まれて体長5センチほどまで育ちました。皆さんが小学4年生になる頃、大きくなって帰ってきます。もし見つけたら『よく帰って来たね』と声を掛けてあげてください」と説明を受けた。
その後、水無川に架かる上板井川橋近くの土手から約5メートル下の水面に向け、ブルーシートで作った斜面にホースで水を流しながらバケツに入った稚魚を放流した。宮城玄君(6)は「元気に泳いでいたのでうれしい。大きくなって戻って来るといいな」と話していた。
鶴岡市は赤川流域でのサケ資源の増殖に向け、地元住民や枡川鮭漁業生産組合、県などの協力を得て稚魚の放流調査事業を行っている。水無川での放流は2021年度から行われており今回で4回目。成長したサケの遡上(そじょう)状況の確認など今後の赤川流域のサケ増殖事業に加え、サケを活用した地域活性化事業につなげる。
今回の放流事業は同じ櫛引地域の馬渡川でも行われ、水無川と合わせて約20万匹が両川に放された。