2025年(令和7年) 3月16日(日)付紙面より
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県・酒田市病院機構(島貫隆夫理事長)が、酒田市の日本海総合病院7階東病棟に整備した不妊治療施設「生殖医療センター」が完成し14日、関係者向け内覧会が行われた。同機構を中心とした地域医療連携推進法人・日本海ヘルスケアネット(栗谷義樹代表理事)の構成機関の一つ、医療法人・レスポアール(鶴岡市、斎藤憲康理事長)による一般不妊治療・生殖補助医療を引き継いだ施設で、総合病院の強みを生かした診療体制の構築を図る。来月7日(月)に診療を開始する。
体外受精など不妊治療が2022年4月から保険適用対象となり、庄内地域でも新規の患者が増えている。同地域で唯一、不妊治療を専門的に行っていたレスポアール運営の「すこやかレディースクリニック」(院長・斎藤理事長)は同年に日本海ヘルスケアネットに加盟、「機能を集約することで、より良い医療を提供したい」(斎藤理事長)と新センターの整備に至った。
医師・看護師らの動線確保、患者の利便性など考慮し7階東病棟に整備した新センターは広さ約760平方メートル。診察室や採卵室、培養室、待合室、回復室、相談室など設置した。来月1日付でセンター長に就任する清野朝史医師、今月末で同クリニックを閉院し、新センターで治療に従事する斎藤理事長と共に、医療技術者「胚培養士」2人をはじめスタッフ11人が不妊治療から出産まで一貫してサポートする。
この日は県内外の医療関係者ら約50人が参加。3班に分かれ、センター内を見学して回った。清野医師は「不妊治療から出産まで一貫して対応できる総合病院の強みを生かし、切れ目のない医療を提供していく。『子どもが欲しい』という目の前の人の願いを純粋にかなえてあげたい」と。斎藤理事長は「他の診療科と連携できるのが一番のメリット。ポテンシャルの高い施設になった」と話した。治療に関する相談は日本海総合病院=電0234(26)2001=へ。