2025年(令和7年) 3月20日(木)付紙面より
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鶴岡市神明町の春日神社(齋藤元宮司)に伝わる獅子舞の氏子巡りが18日に始まった。前日の雨が上がり日の差す市街地に軽快なはやしが響き渡り、めでたい獅子舞とともに間もなく訪れる春を告げた。
同神社の獅子舞は市内で唯一の「女獅子」と知られ、お歯黒と角の生えた頭、優雅な踊りなどが特徴。「春を告げる獅子舞」とも呼ばれ、毎年3月18日に氏子巡りが始まる。今年は26日までの9日間で約500軒を回るという。
初日の18日は馬場町など市街地を巡った。このうち鶴岡信用金庫(佐藤祐司理事長)本店営業部では、獅子保存会の一行6人が獅子舞を奉納。笛や太鼓の音が響く中、屋内で来店者の健康や諸願成就、同信金の社業発展などを祈願した。
厄よけのため獅子から頭をかんでもらった同市内の60代女性は「角が生えているのが珍しかったが女獅子とは知らなかった。春が来たようで気持ちも明るくなる。良いことがありそう」と話していた。
この日は冷たい風が吹いたものの、時折日差しが見えて正午付近の気温は8度前後。来店者たちは獅子舞とおはやしを観賞しながら一足早い春の訪れに笑顔を見せていた。