2025年(令和7年) 3月23日(日)付紙面より
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庄内空港の国際化に向け、県は22日までに、庄内空港ビルの東側に3階建ての国際線ターミナル施設を新設する整備計画案をまとめた。施設増築に伴う概算費用は約50億円を見込む。具体的な整備時期は未定だが、設計から完工まで4年ほどかかるという。国際チャーター便受け入れに必要なCIQ(税関、出入国管理、検疫)業務に対応する設備を常設し、インバウンド(訪日旅行)の利便性向上を図り、庄内地域での受け入れを強化する。
整備計画案によると、国際線ターミナル施設は鉄骨造り3階建てで、延べ床面積は約2600平方メートル。既存の貨物ビルを減築して庄内空港ビル東隣に新築し、渡り廊下でつなぐ。貨物ビルは西側に新築する。
国際線ターミナルは1階に手荷物受取所と税関検査場、到着ロビー、2階に入国審査場と検疫検査場、出発ロビー、3階に保安検査場、出国税関、出国検査場、搭乗待合室を設ける。
県は2025年度、空港将来ビジョンの検討と連動させながら具体的な事業計画を詰める方針。整備費用については、ビルを管理する庄内空港ビル株式会社(山下高明社長)の自己資金なども活用する。
庄内空港ビルは国内線と国際線の動線が分離されておらず、羽田5便化の時期を中心に国際チャーター便の受け入れが円滑にできない状況となっている。このため県と空港ビル会社が協定を締結し、関係機関との調整を含め、施設整備計画を検討してきた。