2025年(令和7年) 4月12日(土)付紙面より
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鶴岡市温海地域限定の純米吟醸酒「摩耶(まや)姫」が完成し、8日夜に同地域の足湯カフェ「チット・モッシェ」で関係者らが集い、発売記念パーティーが開かれた。
「純米吟醸酒摩耶姫」は地域の小売酒販店などでつくる酒徳会(佐藤満也会長、加盟16店)が2014年から毎年、清らかな湧水で知られる越沢地区の郷清水で栽培された「ひとめぼれ」を使い、同市羽黒町の竹の露酒造に依頼して醸造している。精米歩合55%、アルコール分15・6%。竹の露代表社員の相沢こづえさんはじめ女子社員が中心となって醸造。香り豊かなふっくらとしたうまみがあり、すっきりした切れの良い酒に仕上がった。相沢さんも「米を口に入れたような甘さがあり、米のおいしさが感じられるお酒」とPRしていた。
販売するのは通常の火入れ酒1800本(1本720ミリリットル)と、火入れしない生酒200本(同)の計2000本。火入れ酒のラベルにはバラの模様の浴衣を着た温泉むすめキャラクター「あつみ詩鶴(しづる)」が描かれている。原材料価格の値上げで、今年は1980円(税込み)で、酒徳会加盟店で扱っている。
パーティーには地域の商工会やJA、観光協会などから43人が参加。「純米吟醸酒摩耶姫と越沢そばの夕べ」と銘打ち、「摩耶姫」の酒米と同じ風土で育った在来作物の越沢三角そばや、庄内豚のローストやキハダマグロのカルパッチョなど地元産の料理とともに新酒を楽しんだ。越沢三角そばを提供したそば処「まやのやかた」の関係者は「そばと酒は合うと言うが、店ではなかなかお酒を提供できないので、このような会を開いてもらいうれしい。5月初めまで寒ざらしそばも提供しているので、ぜひ越沢にも足を運んで」と話していた。