2023年(令和5年) 06月16日(金)付紙面より
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年金支給日に合わせ、高齢者に詐欺防止を呼び掛ける鶴岡警察署(塚本高弘署長)の啓発運動が15日、鶴岡市みどり町の山形銀行みどり町支店前で行われ、利用者に注意を促した。
この日は鶴岡警察署地域防犯連絡協議会のメンバーと警察合わせて6人が参加。出入口に立ち、オレオレ詐欺や預貯金詐欺、架空料金請求詐欺などの防止を呼び掛けるクリアファイルやポケットティッシュを配った。同署オリジナルの特殊詐欺防止ヒーロー「だだちゃグリーン」も登場し、「電子マネーの番号教えては詐欺」「他人にキャッシュカードは渡さない!」「暗証番号は教えない!」と書かれたのぼり旗を持ち、高齢者に注意を促していた。
同署生活安全課の庄司拓未主任は「自分なら大丈夫と決して油断せず、非通知の電話には出ない、腑に落ちない電話があったら警察や家族にまず相談するなどの対策を取るようにしてほしい」と呼び掛けた。
2023年(令和5年) 06月15日(木)付紙面より
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アンデスメロンやカラフル野菜を手掛けている鶴岡市茨新田のワッツ・ワッツ・ファーム代表、佐藤公一さん(49)が「砂丘小麦」の栽培に挑戦している。県内では初めて。文字通り砂地で小麦の品種「ゆきちから」を育てているもので、今月下旬に初収穫を迎える。佐藤さんは「出来栄えは75点ぐらい。先輩農家の支援を受けてここまで来た。感謝と同時に今後も一緒になって『庄内産小麦』の地産地消を進めていきたい」と話している。
山形大学農学部の「スマートテロワール」の取り組みに参画し、庄内産小麦を栽培している叶野幸喜さん(43)=鶴岡市東堀越=と石井光明さん(44)=同市添川=の協力を得て始めた。栽培方法を学び昨年10月初めに県道沿いにある佐藤さん所有の砂農地(広さ約1ヘクタール)に「ゆきちから」の種をまき一冬越して春に芽吹いた。背丈は約50センチに成長。あと2週間ほどで収穫できるまでになった。小麦の砂丘栽培は全国的にも珍しい。水はけのよい土壌を好む小麦に適していることに着目。以前、長ネギを作っていた農地で試みた。
佐藤さんは「正直、いま思えば種をまく前の段階からやり直したい気持ち。窒素の量や肥料と堆肥のバランスをもっと調整する必要があった」と反省点を挙げる。それでも麦は黄金色に色づき今年は400キロ近い収量を見込む。
アドバイスした叶野さんは「砂地栽培は水はけがいい反面、肥料を多めに使わなければならないが、1年目にしては上出来だと思う」。石井さんは「新しい仲間が出来てうれしい。これからも公一さんをバックアップしていきたい」と笑顔を見せる。
当面は1年目の課題をクリア、連作障害を避けるため2年続けて育て、1年休ませることを視野に入れる。収穫した小麦は東根市の小川製粉に出して製粉し庄内を中心としたラーメン店などの麺に使われる。
酒田市の「めん工房さらしな」の店主で酒田市麺類食堂組合の石垣洋平組合長(54)は「庄内産ゆきちからを使った麺は風味がいい。流通経路が身近でフレッシュに製麺できる」。酒田、鶴岡、山形市に店を構える「花鳥風月」の佐藤勇太代表(40)は「頑張っている生産者と共に私たち飲食店も団結し、庄内産小麦を地域に根付かせたい」と話す。今年9月中旬には酒田市役所駐車場で予定する「酒田のラーメンエキスポ」で庄内産小麦を使った麺をアピールする。
佐藤さんは「叶野さんや石井さんが快く教えてくれるし、機械も貸してもらっている。2人に出会っていなければ(砂地栽培に)取り組むことはなかったと思う。試行錯誤を繰り返しながら頑張りたい」と語った。
2023年(令和5年) 06月15日(木)付紙面より
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鶴岡市本町二丁目の南銀座通りと一日市通りをつなぐ市道神楽橋十三軒町線の一方通行規制(約120メートル区間)が14日に解除された。同区間が対面通行になるのは1974(昭和49)年以来50年ぶり。
鶴岡市は中心市街地へのアクセス向上や商店街活性化などを目的に、2015年度から市中心市街地交通規制解除事業を進めており、16年3月にみゆき通り、昨年6月に南銀座通りの一方通行規制が解除された。
神楽橋十三軒町線は周辺の市道とともに1974年に東から西への一方通行となっていた。市は15年度以降、道路拡幅に伴う用地取得を進め、昨年度は東西両端の交差点改良や拡幅改良工事を行った。
対面通行への切り替えに伴い、道路幅は以前の7・4メートル(車道6・4メートル)から改良後は13・75メートル(車道8・25メートル)に広がり、東西両端の交差点に右折レーンを設置した。また、拡幅した北側に幅2・5メートルの歩道が新たに設けられた。事業費は2億8900万円。
この日の午前10時で規制が解除され、一日市通り側から東進すると南銀座方面へ左折でき、宮原病院方面への右折も可能となった。近くに住む50代男性は「一日市通り側から南銀座通りへ向かう場合、ぐるりと回らなければ着かなかったがかなり便利になりそうだ」と話していた。
一方、内川沿いの一方通行路線についても市が関連工事を進めており、川端通は25年春、一日市通りは28年春の規制解除を予定している。