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2023年(令和5年) 05月30日(火)付紙面より

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魚のつかみ捕り大歓声 4年ぶり「タキタロウまつり」にぎわう

 鶴岡市大鳥のタキタロウ公園周辺で28日、「タキタロウまつり」が開かれた。時折小雨が降る天候となったが、市内外から大勢の家族連れが訪れ、荒沢ダム湖畔の新緑の中、ボート遊びや子どもたちに人気の魚のつかみ捕りなど自然と親しむイベントを楽しんだ。

 大鳥池にすむといわれる幻の巨大魚「タキタロウ」にちなんだ旧朝日村時代から続く恒例のイベントで、今年で36回目。コロナ禍の影響で4年ぶりに開催された。地元住民らによる実行委員会が主催し、朝日連峰大鳥登山口の山開き安全祈願祭と併せて開いている。

 久しぶりの開催を心待ちにしていた大勢の家族連れが来場。実行委によると約2000人が訪れた。ダム湖に注ぐ公園の親水域では魚のつかみ捕りやボート遊び、新緑の木々の周辺ではツリークライミングやスラックライン、広場では祥雲御山太鼓の演奏や炭火のパン焼き、地元の山菜などを販売する「屋台村」、キッチンカーの出店があり、大自然の中での多彩な遊びや体験、食に大勢の行楽客の笑顔が広がった。

 体長25センチほどのニジマスとイワナを計120キロ放流して行われたつかみ捕りには、子どもたちの歓声が響いた。びしょ濡れになって7匹捕まえた地元あさひ小6年の大滝零君(11)は「石の下に隠れた魚をうまく捕まえることができた。すぐに炭火で焼いてもらって食べたい」と元気に話していた。

人気の魚のつかみ捕り。全身びしょ濡れになりながら川魚を追いかけた
人気の魚のつかみ捕り。全身びしょ濡れになりながら川魚を追いかけた


2023年(令和5年) 05月30日(火)付紙面より

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舞台での熱い思い語り合う 公益大で「春秋山伏記」座談会

 鶴岡市出身の時代小説作家・藤沢周平さん(1927―97年)が古里・庄内地域への熱い思いを込め描いた「春秋山伏記」を題材に、同地域出身のプロの俳優たちが庄内弁を駆使し舞台化する「春秋山伏記プロジェクト」の庄内公演「春秋山伏記―狐の足あと」。庄内町出身の俳優・佐藤輝さんはじめ出演者と地元高校演劇部員による座談会が27日、酒田市の東北公益文科大公益ホールで行われた。

 「春秋山伏記」は、庄内地域の美しい四季の変化を背景に、村里に移り住んだ若い羽黒山伏・大鷲坊(たいしゅうぼう)と村人の交流を描いた作品。▽験試し▽狐の足あと▽火の家▽安蔵の嫁▽人攫い―の5編で構成する。

 プロジェクトは、佐藤さんの呼び掛けに応じて集まった庄内地域出身のプロの俳優たちが、庄内弁を駆使して「春秋山伏記」を舞台化、作品を語り継ぐとともに広く発信するもの。2021年に「験試し」、昨年には「狐の足あと」をそれぞれ都内で上演し、好評を博した。庄内公演は27日の公益ホール昼夜2回を皮切りに、翌28日には鶴岡市中央公民館で2回実施。30日夜には庄内町の響ホールでも上演する。

 酒田公演昼の部終了後に行われた座談会では、酒田東、鶴岡中央両高の演劇部員計9人が、いずれも酒田東出身の佐藤さん、大場圭祐さん、佐々木亜希子さん、鶴岡中央の前身の一つ、旧鶴岡西出身の白幡大介さんら出演者7人と車座になって懇談。舞台を鑑賞した生徒たちは最初、「演出も演技もすごかった」「庄内弁の多さに驚いた」「感情が伝わってきた」などと感想を述べた。

 生徒たちの質問に応える形で、出演者は「たくさんの本、特に小説を読んでほしい。心の動きが書かれている」「関わりを意識しながら他者と積極的にコミュニケーションを取ってください」とアドバイス。佐藤さんは最後、「この舞台を一生忘れないでほしい」と呼び掛けた。今後の活動に役立てようと、生徒たちはメモを取りながら熱心に聴き入っていた。

出演者と演劇部員が車座になって懇談=27日、酒田市の公益ホール
出演者と演劇部員が車座になって懇談=27日、酒田市の公益ホール


2023年(令和5年) 05月28日(日)付紙面より

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息づく伝統の学風 鶴岡 古典素読教室が開講

 旧庄内藩校・致道館の学風を受け継ぎ、半世紀以上続く「少年少女古典素読教室」の開講式が27日、鶴岡市の致道博物館御隠殿で行われた。市内の小学生たちが8月上旬までの2カ月余り、「論語抄」の素読を通じて地域に息づく伝統の学風に触れる。

 素読は致道館が奨励した学習法の一つで、中国古典の漢文を大きな声を出して読むのが特徴。教室は、鶴岡市が1968年度から2年間、当時の文部省の文化財愛護モデル地区に指定されたことをきっかけに始まり、50年以上にわたって継続されている。現在は市中央公民館、致道博物館、致道館文化振興会議が共催し開講している。本年度は市内の小学1?6年生12人が受講し、うち初参加は5人。7月末まで毎週土曜日の朝に40分の学習を行う。夏休み期間の7月31日?8月5日は午前5時40分から早朝素読に取り組む。

 開講式には受講生と保護者、講師陣が出席。主催者の熊坂めぐみ中央公民館長、酒井忠久致道博物館長、橋本政之致道館文化振興会議会長があいさつし、「学習を通して鶴岡の歴史、文化を引き継いで」「声を出して読むことは学習に大きな効果がある。論語の中から好きな言葉を見つけてほしい」などと激励した。

 続いてテキストとなる論語抄の冒頭の一節「子曰学而時習之」(し のたまわく まなんでしこうして これをじしゅうす)を全員で素読。御隠殿に子どもたちの元気な声が響いた。

 今回初めて受講する広瀬小6年の古野地紘君(11)は「振り仮名がなくても論語を読めるようになりたくて参加した。孔子が残した言葉をずっと受け継いでいるのはすごいことだと思う」と話していた。

 致道館文化振興会議は素読教室閉講後の8月上旬に庄内論語素読検定を行うほか、夏休み明けには論語作文の募集を開始する予定。

藩校・致道館の学風を受け継ぐ伝統の少年少女古典素読教室が開講。子どもたちの元気な声が響いた
藩校・致道館の学風を受け継ぐ伝統の少年少女古典素読教室が開講。子どもたちの元気な声が響いた



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