2023年(令和5年) 05月19日(金)付紙面より
ツイート
大山犬祭り実行委員会(実行委員長・櫻井修治大山自治会長)は鶴岡市大山の椙尾神社に伝わる「大山犬祭り」を6月5日(月)、コロナ禍以来4年ぶりに「全面復活」すると発表した。
2020年からコロナ禍のため、中止もしくは規模を縮小して行ってきたが、今月8日に新型コロナが「5類」に引き下げられたこともあり通常の祭りに戻す。椙尾神社での神事をはじめ、神輿(みこし)行列や勇壮なからぐり山車、奴振り、犬みこしが大山地区を練り歩く。安良町地内の国道112号沿いに多数の露店も軒を連ねる。
神輿行列は午前11時半にJR羽前大山駅を出発する。椙尾神社の「神輿階段駆け上り」は午後4時から。大山自治会、大山観光協会、出羽商工会のメンバーで構成する実行委は「大山に300年以上伝わる伝統の祭りを楽しんでほしい」と話す。問い合わせは大山コミュニティセンター内の実行委員会=電0235(33)3213=へ。
2023年(令和5年) 05月19日(金)付紙面より
ツイート
東北振興研修所(鶴岡市羽黒町松ケ岡、伊藤彰理事長)の教養セミナーが17日、同所で開かれた。同市の致道博物館主任学芸員の菅原義勝さんが「徳川四天王筆頭 酒井忠次」の演題で、徳川家の重鎮・忠次公の活躍について解説した。
同研修所は東北振興に寄与することを目的に、東洋の古典に基づく教学を基本とした各種の研修会、古典教養講座などを開催し、各界の人材育成を図っている。
セミナーは市民など40人余りが聴講。初めに伊藤理事長が「毎年この時期はセミナー後に孟宗汁懇話会を開催している。新型コロナウイルス感染症が5類になったが、会食はまだ避けるべきと判断し今年もセミナーのみとした。来年こそはおいしい孟宗を食してもらいたい」とあいさつした。
講師の菅原さんはスクリーンに酒井家の家系図を映し、もともとは徳川家と先祖が同じ松平家であることや、武田信玄の家臣から送られた書状の内容から忠次公が他勢力に一目置かれていたことなどを解説した。
また、家康公を最も苦しめた武田信玄、勝頼との戦いの中で、1575(天正3)年の長篠の戦いについて「忠次公は武田の背後にあった鳶ケ巣山砦を陥落させ、勝頼の叔父・河窪信実を討ち取るなど大功を挙げた。背後をふさがれた武田は織田の本陣に突撃せざるを得なくなり、待ち構えた数多くの鉄砲の前に敗れた。作戦を打ち立て、自軍を有利に持ち込んだ忠次公の働きは信長公からも大いに称賛された」と語った。
大河ドラマでも知られるエピソードに触れた聴講者は「ああ?、その逸話あった」とうなずきながら耳を傾けていた。
2023年(令和5年) 05月19日(金)付紙面より
ツイート
酒田市出身で陸上女子走り幅跳びの日本記録保持者の井村久美子さん(42)=旧姓・池田、三重県鈴鹿市在住=を講師に招いての陸上競技指導法研修会が16日、鶴岡市小真木原陸上競技場で行われた。地元の小学生も参加し、子どもたちが楽しみながら体を動かす指導の方法を市内の小学校教員が学んだ。
鶴岡市小学校体育連盟(会長・里見研あつみ小校長)主催。井村さんを講師に招き、地域の小学生が参加する形式での研修会は昨年初めて実施した。今回は鶴岡市内の18校から体育主任を中心に教員20人が参加。井村さんから指導を受ける役として朝暘一小の6年生87人も参加した。
初めに井村さんは児童たちがリラックスできるようスキップなどの軽い運動や、芝生の上で大の字、腹ばいに寝そべって体を伸ばすといった指導を行った。続いて2人一組で背中合わせになって座った状態から、互いに支え合いながら立ち上がる運動、体のばねを使って走るこつなどを伝えた。
緊張気味だった児童たちが次第に笑顔で体を動かす様子を見学した大泉小体育主任の金内太志教諭(31)は「楽しく体を動かし、自然に競技へ結び付いていく指導法に驚いた。授業に取り入れたい」と話していた。また、井村さんは「自分も子どもの頃、父から教えてもらって達成感を味わった。指導者として、できないことができるようになる喜びを子どもたちに伝えていきたい」と語った。
井村さんは小学2年生で陸上を始め、中学1年生で12歳年齢別世界記録となる5メートル97をマーク。中学3年間で全国中学校体育大会の陸上競技女子走り幅跳び3連覇の快挙を達成した。
福島大卒業後、2006年のIAAFグランプリ大阪大会で6メートル86の日本新記録を樹立した。08年の北京五輪に出場するなど活躍を重ね、13年に競技を引退。現在は三重県を本拠地にトレーニングクラブ「イムラアスリートアカデミー」で講師として活動、ジュニア世代を中心に競技技術や運動の楽しさを伝えている。