2023年(令和5年) 09月16日(土)付紙面より
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先月にアルゼンチン・ブエノスアイレスで行われた、聴覚障害者による国際スポーツ大会「第6回世界デフ水泳選手権大会」に日本代表として出場し、メダル2個を獲得した酒田市在住の齋藤京香選手(22)=酒田光陵高出身、CPAエクセレントパートナーズ=が14日、市役所を訪れ、矢口明子市長らと懇談。「多くの人に応援していただき感謝。練習をさらに重ねていきたい」と、2025年に都内で開かれる「デフリンピック」に向けて抱負を語った。
今春に山梨学院大を卒業、同市に拠点を移し、泳ぎ慣れた光ケ丘プールで練習を重ねている齋藤選手は、両耳が中度難聴。今大会では6日間の期間中、8種目にエントリーして計16レースを泳ぎ切り、このうち200メートルバタフライで銀メダル、混合400メートルメドレーリレーで銅メダルを獲得した。
齋藤選手はこの日、矢口市長、鈴木和仁教育長、齋藤隆市スポーツ協会長にメダルを披露。齋藤会長から活動強化支援金を受け取った齋藤選手は、大会を振り返って「16レースはかなりハードで、心が折れそうになった。泳ぎ切ったことはこれからにつながる。若い選手が力を付けているので、負けないようタイムを上げていきたい」と述べた。
矢口市長が「酒田で練習している選手が長い間、世界で活躍していることをうれしく思う」、鈴木教育長が「酒田の子どもたちにその姿を見せて」、齋藤会長が「けがに気を付け、これからも頑張って。みんなで応援する」とそれぞれ激励。これに対して齋藤選手は「気持ちを切り替え、2年後に向けてさらに練習を重ね、しっかりしたフォーム、レースペースを身に付けたい」と意欲を見せた。
2023年(令和5年) 09月16日(土)付紙面より
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サイバーテロを想定した鶴岡信用金庫(本店・鶴岡市、佐藤祐司理事長)と鶴岡警察署合同の対応訓練が14日、同信金本部で行われた。信金のホームページ(HP)が不正に改ざんされたという想定のもと、職員が状況確認と鶴岡署への通報、臨場した警察署員と連携して初動対応を確認した。
コロナ禍などを契機に、金融業界では融資やローン申し込みの受け付けなどオンライン上での取引が地方でも浸透している。鶴岡信金は日頃から内部でサイバーテロへの対応訓練を実施しているが、捜査機関と連携しての合同訓練は今回が初めてという。
訓練には佐藤理事長など役員や職員、鶴岡警察署員、県警関係者、同信金HPを管理する業者など30人余りが参加。初めに佐藤理事長が「非対面、非接触型のオンライン取引が当たり前となる一方、生活は常にインターネットとつながった状態で今までと違ったリスクがある。関係機関と連携を強め、顧客が安心して取引できる金融機関を目指したい」とあいさつした。
訓練想定は「鶴岡信金のHP上でインターネットバンクサービスにつながるアドレスが不正に改ざんされた」というもの。顧客役の職員から「HPのアドレスがおかしい」といった情報が寄せられ、担当職員が状況を確認し組織内で情報を共有するとともに、管理業者や鶴岡署に連絡した。
鶴岡署員は業者や信金職員と連絡を取りながら、県警の「迅速な初期対応を」という指示に従い、職員のもとへ臨場。職員や業者と連携しながら被害状況を確認し、対応を協議した。
訓練で初期対応を担当した鶴岡信金リスク管理・経営企画課考査役の佐藤進平さん(35)は「訓練とはいえ、あちこちに連絡、報告しなければならず焦りが出た。優先順位などをさらに確認したい。HPアドレスの改ざんは他県で発生しており、どこでも起こりうること。今後、捜査機関との連携をしっかり生かしていきたい」と話していた。
訓練後は別室で講習会が開かれ、東北管区警察局山形県情報通信部情報技術解析課の工藤淳課長が「狙われています!身近に迫ったサイバー攻撃~脅威情勢からみる金融機関のとるべきサイバーセキュリティ―対策」と題して講演した。
2023年(令和5年) 09月15日(金)付紙面より
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鶴岡市立湯野浜小学校(八渡宗一郎校長、児童90人)の伝統行事「砂の造形大会」が14日、同校近くの湯野浜海水浴場で行われた。全校児童が学年縦割りの3班に分かれ、湯野浜地区に伝承が残るウミガメや石を抱えたラッコなど大きな砂のアートを作り上げた。
地域の自然に親しみ創造の楽しさを学ぶとともに、縦割り班のグループ内で自らの役目を果たし思いやりの心を育てることを目的に1978年から毎年実施している。
46回目を迎えた今回は、1―6年生が縦割り3班に分かれ、造形のテーマや水かけ、造成など役割分担を決めた。大会前に同市下川の建設会社・山本組の協力で砂浜に盛った砂山を5、6年生でおおまかに削った。
各グループは最大4メートル×5メートルの砂山の周囲にシャベルで溝を掘って造形物を縁取り、海水で砂を固めスコップやこてで形を整えた後、風などで崩れないよう水を混ぜたのりを全体に振り掛けた。
ウミガメを制作したAグループのリーダー・石栗柚希君(11)=6年=は「5人の6年生全員でウミガメのデザインを考えた。王冠を載せたのはレジェンド(伝説)らしくするため。下級生を含めチームで動く楽しさを知ることもでき、100点満点の出来になった」と笑顔で話していた。