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2023年(令和5年) 09月16日(土)付紙面より

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稲枯れ大豆枯死果実黒変 鶴岡市対策本部 高温や水不足の被害報告

 鶴岡市農作物高温対策本部(本部長・皆川治市長)の第2回本部会議が14日、市役所で開かれ、高温や水不足で稲が枯れる被害が市内で14・24ヘクタールに上っていることなどが報告された。

 市によると今月11日現在、被害面積は鶴岡地域5・40ヘクタール、朝日地域4・50ヘクタール、櫛引2・54ヘクタール、羽黒1・50ヘクタール、藤島0・30ヘクタール。他に大豆の枯死・落葉が鶴岡地域などで8・05ヘクタール、庄内柿や和梨など果樹の果実黒変が櫛引地域など12・40ヘクタール、花きの発芽不良など鶴岡地域で7・09ヘクタールなどとなっている。

 引き続き生育や収穫の状況を注視するとともに、支援策について国や県の動向を把握し、市としての対応を検討することを確認した。対策本部は市や県、JA、土地改良区などで構成している。


2023年(令和5年) 09月16日(土)付紙面より

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政府が認知症対策をまとめるが

 超高齢化社会を迎え、厚生労働省によれば2025年には65歳以上の5人に1人、約700万人が認知症になると推定されている。岸田文雄首相は「認知症対策」を「国家プロジェクト」に位置付けた。6月に「認知症基本法」が議員立法で成立したことを受け、認知症問題は政府として避けて通れない重要課題として取り組むという。

 高齢化に伴ってさまざまな病を得る事は避けられず、中でも高齢者が一番恐れているのは認知症になること。首相を本部長に「認知症施策推進本部」を設置、認知症の人やその家族、有識者が参加する会議を開いて年末までに同本部としての対策を整備する考えだ。実効性のある対策は待ったなしだ。

◇      ◇

 認知症基本法は「認知症の人が自らの意思を持ち、地域で日常生活を営むことができるよう、多角的な支援策を講じる」などを基本理念とし、共生社会の実現のための研究を推進するとしている。24年度予算の概算要求で、厚生労働省の要求は33兆7275億円。23年度比5866億円増は、医療や年金などの社会保障費の増加によるが、認知症施策推進本部での対策にどの程度の予算が充てられるかは未知数。少なくとも選挙対策で「見切り発車」になることだけは避けてもらいたい。

 誰もが認知症にはなりたくないが、「高齢者の5人に1人は」となると、人ごとではいられない。まずもって認知症にならないための努力はしなければならない。よく耳にするのが心理療法の「回想法」。昔の出来事を思い起こして懐かしむ。写真を見て「昔はこうだった」などと、一つ思い出すことでそれに連動して別の過去を思い出す。

 以前、鶴岡市の小学生が高齢者と交流、「小さい頃の遊び」や「最近の楽しみ」などを尋ねたという。回想法は記憶を呼び戻させて脳に負荷をかける効果がある。映像による視覚情報が豊かになった分、脳が働かなくなるとも言われる。そのことからすれば、時には「見る」から「探す」という、身の回りの思い出探しで、受け身から攻めの生活をしてみたい。

◇      ◇

 鶴岡市は認知症予防策に(1)適度な運動をし、人と積極的に交流し、健康の源のバランスのある食を心掛ける(2)歌を歌いながら掃除するなど、2つのことを同時進行で行うことで、脳の働きを活発にさせる(3)前日の食事の献立を思い出して書いてみたり、1日か2日前の出来事の日記を付けてみることなどを掲げている。それほど難しいことではないようだ。

 認知症、特にアルツハイマー病の進行を抑える治療薬も開発されている。しかし「予防は治療に優る」とのことわざがある。類語では「転ばぬ先の杖」で、地域に飛び出して人と会話する。おっくうがらずに積極的になることが、認知症予防策になることを、老人週間にしっかり考えたい。

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2023年(令和5年) 09月16日(土)付紙面より

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第6回世界デフ水泳選手権大会 齋藤選手(酒田)銀・銅メダル獲得 市役所表敬 2年後の東京「デフリンピック」へ決意新た

 先月にアルゼンチン・ブエノスアイレスで行われた、聴覚障害者による国際スポーツ大会「第6回世界デフ水泳選手権大会」に日本代表として出場し、メダル2個を獲得した酒田市在住の齋藤京香選手(22)=酒田光陵高出身、CPAエクセレントパートナーズ=が14日、市役所を訪れ、矢口明子市長らと懇談。「多くの人に応援していただき感謝。練習をさらに重ねていきたい」と、2025年に都内で開かれる「デフリンピック」に向けて抱負を語った。

 今春に山梨学院大を卒業、同市に拠点を移し、泳ぎ慣れた光ケ丘プールで練習を重ねている齋藤選手は、両耳が中度難聴。今大会では6日間の期間中、8種目にエントリーして計16レースを泳ぎ切り、このうち200メートルバタフライで銀メダル、混合400メートルメドレーリレーで銅メダルを獲得した。

 齋藤選手はこの日、矢口市長、鈴木和仁教育長、齋藤隆市スポーツ協会長にメダルを披露。齋藤会長から活動強化支援金を受け取った齋藤選手は、大会を振り返って「16レースはかなりハードで、心が折れそうになった。泳ぎ切ったことはこれからにつながる。若い選手が力を付けているので、負けないようタイムを上げていきたい」と述べた。

 矢口市長が「酒田で練習している選手が長い間、世界で活躍していることをうれしく思う」、鈴木教育長が「酒田の子どもたちにその姿を見せて」、齋藤会長が「けがに気を付け、これからも頑張って。みんなで応援する」とそれぞれ激励。これに対して齋藤選手は「気持ちを切り替え、2年後に向けてさらに練習を重ね、しっかりしたフォーム、レースペースを身に付けたい」と意欲を見せた。

齋藤選手(左から2人目)を囲み、矢口市長(左)らが記念撮影
齋藤選手(左から2人目)を囲み、矢口市長(左)らが記念撮影



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