2023年(令和5年) 05月10日(水)付紙面より
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庄内平野で田植えが本格化している。好天に恵まれた9日、遊佐町菅里の農業、碇谷肇さん(75)は、所有する同町北目の田んぼで作業。きれいな青空をバックに残雪が白く輝く鳥海山が見守る中、手伝いをお願いした仲間が田植え機を運転し、15センチほどに育った「ひとめぼれ」の苗を植え付けた。
碇谷さんは約8・5ヘクタールの田んぼで、ひとめぼれ、つや姫、新品種の山形95号などを栽培している。今季は天候が良く苗の成長が幾分早まったが、昨年と同じで例年並みのこの日に田植えをスタートさせた。1週間ほどで終える予定という。周辺の田んぼでも田植え機が稼働し、苗を満載した軽トラックがあぜ道を盛んに行き交っている。
碇谷さんは「天気予報はしばらく良さそうだ。稲が順調に育つか大事な時期なので、好天が続くよう期待している」と話していた。
2023年(令和5年) 05月10日(水)付紙面より
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出羽三山神社(宮野直生宮司)の祈年祭と月山卯歳(うどし)御縁年奉祝大祭(御田植神事)が8日、羽黒山山頂の合祭殿で行われた。
農作物の順調な生育を願う「御田植神事」は7月の「花祭り」、11月の「新嘗(にいなめ)祭」と並ぶ同神社の農耕神事として知られる。今年は12年に1度の御利益がある月山卯歳御縁年に合わせ、宮野宮司が特別な祝詞を読み上げて人々の幸せと平和を願った。
御田植神事では神職と巫女(みこ)が田を耕して種をまく伝統の舞を奉納した。この日から新型コロナがインフルエンザと同じ「5類」となったこともあり、本殿には昨年より多い約100人の崇敬者が訪れた。
宮野宮司は「多くの方々から玉串拝礼をいただき大神様も喜んでいると思う。今年は月山卯歳御縁年。参拝者の皆様がより良い年でありますようご祈念申し上げたい」とあいさつした。
同神社では月山卯歳御縁年を記念し、毎月の「卯の日」に合祭殿で特別なお守りと御朱印を用意する。
2023年(令和5年) 05月10日(水)付紙面より
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新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが「5類」に引き下げられた8日、重症化リスクの高い高齢者らを対象にした新型コロナワクチンの追加接種が庄内地域の各病院・医院で始まり、初日から予約済みの希望者が大勢訪れ早速、受ける姿が見られた。
新型コロナまん延防止に向けて厚生労働省は、今年3月末までとしていたワクチンを無料で受けることができる「特例臨時接種」の期限を来年3月末まで延長。▽65歳以上の高齢者▽12歳以上の基礎疾患を有する人▽医療・介護従事者ら―を対象にオミクロン株対応ワクチンの接種を同日に開始した。全年齢を対象にした接種は、今後のウイルスの変化など考慮し今年9月に始まる予定。
8日から追加接種を開始した酒田市広野の池田内科医院(池田眞人院長)では、高齢者を中心にこの日だけで60人が予約済み。池田院長の問診に続き看護師からワクチン接種を受けていた。
接種を受けた本間洋子さん(71)=同市=は「『2類』から『5類』に移行したからといって新型コロナの怖さは変わらない。接種していたおかげで罹患(りかん)しても軽く済んだと言う人もおり、とにかく受けなければと思い、接種券が届いてすぐに予約した。まずはひと安心」と。同医院看護師の安食千祥さん(40)は「接種券が届いた直後から予約が殺到した。かからなければそれに越したことはないが、重症化を防ぐ意味で接種は重要。無料なので積極的に受けてほしい」と話した。