2023年(令和5年) 05月09日(火)付紙面より
ツイート
荘内日報に連載していた「森の時間―山形大学農学部からみなさんへ」の写真を担当した自然写真家、斎藤政広さん(73)=酒田市日吉町二丁目=が、自らの写真と文で自然の素晴らしさに迫る写真集「ブナの声vol31ブナに抱かれし山々」を発刊した。
斎藤さんは横浜市出身で、1984年に酒田に移り住んだ。主として庄内地域の自然をモチーフにした作品を撮り続けており、中でも「鳥海山とブナ」をテーマにした作品には定評がある。草花が芽吹く毎年4―5月に市内で個展を開催、酒田に新緑の季節到来を告げる風物詩となっている。今年は初めて2月に個展を開き、絶滅危惧種で天然記念物のイヌワシの姿を捉えた写真を多数展示して話題を呼んだ。主な著書・写真集に「鳥海山花図鑑」(無明舎出版)などがある。
「ブナの声」は2001年からシリーズで発刊しているもの。31号となった今回は、鶴岡市朝日地域に流れる梵字川をさかのぼり、湯殿山、月山へと続く山中の作品が中心。まだ雪が残る六十里越街道沿いで芽吹き始めたブナ、足元に広がる白くかれんなミズバショウ、朽ちた木にむしたコケの上を歩くハコネサンショウウオといった、春山で息づく動植物を鮮やかに収めている。
A4判変型、16ページ。斎藤政広写真事務所刊。1部880円(税込み)。同書に関する問い合わせは同事務所=電0234(23)3822=へ。
2023年(令和5年) 05月07日(日)付紙面より
ツイート
山形県と新潟県の県境にある山「日本国」の登山イベント「日本国555フェスタ」が5日、好天の下で繰り広げられ、県内外からの参加者が日本国の山頂を目指した。
日本国の名前の由来は古代に大和朝廷の支配地域の最北端として「ここまでを日本国」とした説や、その昔、この山で捕れたタカを献上された将軍が喜び、「日本国」と名付けるよう命じたなど諸説ある。
日本国の標高555メートルと同じ「令和5年5月5日」に合わせて、山形県側の登山口となっている鶴岡市小名部の地区住民でつくる実行委員会(剱持孝一委員長)が平成5(1993)年5月5日以来30年ぶりに企画した。幼児から80代まで約300人が集まった。
登山開始前に記念植樹が行われ、オオヤマザクラとヤマボウシ合わせて24本を登山道入り口に沿って植えた。剱持委員長は「けがなく登山を楽しんでください。日本国へゴーゴーゴー(555)!」と参加者を鼓舞した。
山道に入りハイキング気分を楽しむ参加者だったが、2合目から5合目付近まで急な傾斜が延々と続く「七曲りの坂」にはさすがに苦戦。休憩を取りながら、少しずつ頂上を目指した。
頂上では念珠ケ関辨天(べんてん)太鼓創成会のメンバーが迫力ある演奏で登頂者をお出迎え。参加者は展望台に上がって月山や朝日連峰、日本海に浮かぶ粟島を眺めたり、仲間と記念撮影をし達成感に浸っていた。
新潟市から家族で訪れた矢部円(まどか)さん(7)は「急な坂を頑張って登り切って大変だったけど気持ち良かった。また家族みんなで登りたい」と笑顔を見せた。
前回の日本国555フェスタにも参加し、旧小名部小学校の同窓生仲間と登った佐藤政之さん(66)は「久々に登ったが、30年前と変わらない景色の美しさに感動した。次回も参加できるよう健康で元気に長生きしたい」と語った。
2023年(令和5年) 05月07日(日)付紙面より
ツイート
コロナ禍で見送られてきた三川町の「菜の花まつり」が6日、4年ぶりに横山のいろり火の里周辺で行われた。あいにくの雨となったが、連休後半を楽しむ家族連れでにぎわった。
まつりにはかすり着物姿の「菜の花むすめ」5人が登場。「なの花ホール」を会場に移した写真撮影会でアマチュアカメラマンにポーズを取りながら爽やかな笑顔を振りまいた。
三川町民体育館では「サイバーホイール」や「昔あそび」、幼い女の子を対象に菜の花むすめに変身する「菜の花むちゅめ」といったイベントが行われ、子どもたちの笑顔があふれた。
写真撮影会の前になの花ホールの入り口で祭り客を出迎えた菜の花むすめの斎藤朱莉(あかり)さん(22)=酒田市、団体職員=は「菜の花むすめとして1年間、頑張りたい。今日は残念な天気となりましたが子どもたちが喜ぶイベントがたくさんあるので家族で思う存分楽しんでもらえれば」と行楽客にイベント案内のチラシを手渡していた。