2023年(令和5年) 05月07日(日)付紙面より
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鳥海山大物忌神社(高橋廣晃宮司)吹浦口之宮例大祭(通称・吹浦祭り)が5日、遊佐町吹浦地区で繰り広げられた。奉納される吹浦田楽(県指定無形民俗文化財)の最後を飾る花笠舞が終わり花笠が舞台から投げ入れられると、4年ぶりの「縁起物」を手にしようと待ち焦がれていた観客が競って奪い合った。
鎌倉時代から続くという伝統の祭り。午後1時過ぎ、伊達奴(だてやっこ)の先導で鳥海山大物忌、月山(つきやま)の両大神を祭る2基の神輿を中心とした渡御行列が同宮を出発。晴れ着姿の子どもたちが花を手にした家族らと一緒に行列に参加する「台花持ち」、遊佐小学生による「子ども樽みこし」、地域の先輩たちが扮(ふん)する武者などの行列が、露店が立ち並ぶ同地区中心部を練り歩いた。
約2時間かけて行列が同宮に戻ると、境内の特設舞台で花笠舞の披露。青空と新緑が目に優しい林をバックに深紅の花笠が華麗、勇壮に揺れ、花笠が投げ入れられると祭りはクライマックスを迎えた。
2023年(令和5年) 05月07日(日)付紙面より
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酒田市幸町一丁目の酒田駅前交流拠点施設「ミライニ」(小林一浩所長)が5日、昨年のオープンから1周年を迎え、「こどもの日」ということもあり、記念事業の一環として小学生以下の子どもたち先着101人に記念品を贈呈。最初の1組には前田聡子市教育委員会社会教育課長が直接手渡して節目を祝った。
中央図書館、観光案内所などを併設するミライニは▽学び、成長する場▽交流の場▽情報発信の場▽子育ての場―の4つを基本方針に掲げ、昨年5月5日にオープンした。このうち図書館は書架や家具など酒田産木材をふんだんに使用、伝統工芸も取り入れて酒田らしい文化、自然、風土を表現しているのが特徴。1階に「木玉プール」「おはなしの部屋」がある児童エリア、2階には詩人の吉野弘さん(1926―2014年)、世界的写真家の土門拳さん(1909―90年)ら同市出身者のコーナーを設けた。
図書館や勉強室の利用だけでなく、「エンガワラウンジ」や広場を活用した音楽をはじめ各種イベントを随時開催し大勢が集うなど人気を集め、入館者は今年1月に年度目標だった40万人を突破、先月15日には50万人に達した。
5日最初の1組になったのは、大型連休で静岡市駿河区から酒田市光ケ丘五丁目の母親の実家に帰省した前澤亮汰さん(13)、健人君(9)、莉紗さん(7)の3きょうだい。ミライニが入る複合施設・光の湊A棟内の「月のホテル」に前泊し、実家に向かうまでの時間を利用し来館したという。
前田課長から、オリジナルの落書き帳やクリアファイル、読書手帳などとともにA棟内のレストラン「月のみち」の食事券を受け取った亮汰さんは「時間があるから寄っていこうと来館した。ミライニは初めてで、とてもきれい。酒田は自然豊かなところが好き」と話した。
小林所長は「『ミライニに行けば何かある』という期待感があると思う。未来に向けて5年、10年とより多くの人が来館する施設にしたい。そのためにも新しいことを次々とやっていきたい」と話した。
2023年(令和5年) 05月06日(土)付紙面より
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「こどもの日」の5日、鶴岡市の荘内神社(石原純一宮司)で「第8回荘内神社泣き相撲」が行われた。同神社参集殿に大勢の赤ちゃん力士の元気な泣き声が響き、子や孫の健やかな成長を願う家族の明るい笑顔が広がった。
大きな泣き声の赤ちゃんに軍配が上がる泣き相撲。赤ちゃんの泣き声で邪気を払い、子どもたちの健やかな成長を祈願しようと、2015年に始まった。2歳ぐらいまでの幼児が対象で、今年は庄内一円をはじめ内陸地方や大型連休で帰省中の138人が参加。午前と午後の各2回、計4回に分け、拝殿で祈祷(きとう)を受けた後、こいのぼりなどが飾られた参集殿で取組が行われた。コロナ禍で中止や延期があり、4年ぶりに通常の形で開催された。
初回の午前10時の部には赤ちゃん30人が出場。ねじり鉢巻き姿の赤ちゃん力士たちが東西に分かれ、お父さんやお母さんに抱かれてステージ上の「土俵」の座布団に座り、互いに見合って取組体勢に。行司役の石原宮司の「はっけよい」の合図で対戦。体をのけ反らせ大きな声で泣く子や、最後まできょとんとした表情の子、寝入ってしまった子などさまざま。東西どちらも大きな声で泣き両方に軍配が上がる大一番もあり、対戦のたびに繰り広げられる赤ちゃんたちのいろんな表情に会場は明るい笑いと拍手に包まれた。
元気な泣き声で堂々とした取組を見せた酒田市こあら一丁目の朝井太智(たいち)ちゃん(4カ月)の両親・健人さん(29)と知佳さん(29)は「普段からよく寝てよく泣く長男です。立派な泣き声でした。すくすくと元気に育ち、みんなに愛されて、みんなに優しくできる人に成長してほしい」と話していた。
「子どもまつり」にぎわう 酒田市 4年ぶり ざっこしめに挑戦歓声上がる
酒田市子どもまつりが5日、同市の日和山公園をメイン会場に開かれた。日差しが降り注ぐ絶好の行楽日和となる中、家族連れでにぎわい、子どもたちがさまざまなイベントを思い切り楽しんだ。
次代を担う子どもたちの健全育成を目的に、市、市子ども会育成連合会(市子連)など機関・団体・企業が実行委員会(委員長・須田文男市子連会長)を組織し、「こどもの日」に合わせ開催。コロナ禍の影響で4年ぶりとなった今年は、サッカーゲーム、公園周辺を巡るウオークラリー、紙飛行機大会といったイベントが目白押しで、多くの家族連れが集まった。
このうち、金魚のつかみ取りを行う「ざっこしめ大会」には、大勢の子どもたちが参加。就学前の幼児たちは笛の音を合図に一斉に水の中へと入り、濡れるのも構わず一生懸命に金魚を追いかけた。
帰省で愛知県豊田市から来たという勝山旺亮君(4)は「魚が取れたのが楽しかった」とざっこしめの感想を話した。
また、消防の放水体験や酒田青年会議所による相撲体験コーナーには長い行列ができ終日、子どもたちの歓声に包まれた。