2023年(令和5年) 05月03日(水)付紙面より
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オーストラリア、モンゴル、ニュージーランドに短期留学、インターンシップを経験した酒田市の東北公益文科大学(神田直弥学長)の学生による報告会が4月26日、学内で開かれ、多くの学生が聴講。学生たちが外国での貴重な体験を報告した。
国際的視野、国際感覚を身に付けることで、自国の発展、世界平和などに貢献できる人材の育成に向け、公益大では学生の海外での留学やインターンシップを積極的に支援している。今回はオーストラリアに短期留学した2人、ニュージーランドで短期留学とインターンシップを体験した7人、モンゴルでインターンシップを経験した5人がそれぞれ報告した。
この日は海外留学などを考えている学生ら約20人が聴講。体験した学生たちはスライドを使って、現地の食事、物価、実際に感じたことなどについて紹介した。
西オーストラリア大学で約1カ月留学した佐藤真澄さん(20)、高橋美穂さん(19)は「パースの町で道に迷った時、バスの運転手さんが身ぶり手ぶりを交えて熱心に教えてくれて、現地の人たちの温かさを感じた」と。ニュージーランドで短期留学とインターンシップを経験した庄司光咲さん(19)は「いくつかの環境保護団体の活動に参加した際、集合場所の地図が間違っていたり、事前連絡がうまく取れていなかったりというハプニングもあったが、それも含めていい経験になった」と発表した。
モンゴル日本人開発センターでインターンシップを経験した佐藤隆太さん(21)は「センターの日本人スタッフが、日本のバス会社とモンゴル人のスタッフの会話を同時通訳しているのを見て、とても格好良いと感じた」と、各地で充実した日々について語った。
2023年(令和5年) 05月02日(火)付紙面より
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閉校となった校舎を有効利用する鶴岡市小堅地区の「地域のあそびば&まなびば こがたランド」の活動が30日、旧小堅小で本格始動した。市内から訪れた小学生が「らくがき壁」を白くお色直しする作業を楽しみ、久しぶりに校舎に子どもたちの笑顔があふれた。
小堅小は児童数の減少による豊浦小への統合で2015年3月末に閉校となった。鶴岡市の「地域まちづくり未来事業」の助成を受けて教室を改装。ボルダリングや遊具を備えた施設に生まれ変わった。
「こがたランド」は空いた校舎を有効利用しようという地域プロジェクトの一つ。「少子化で閉校となってしまったが、子どもたちの元気な声を取り戻したい」と住民の思いが実を結び昨年度、試験的にスタートした。小波渡と堅苔沢の小堅地区住民で組織する「地区自治振興会未来創造事業部」(佐藤潤一代表、メンバー21人)がボランティアで運営。月に2回程度、校舎を家族連れらに開放し廃材を使った工作や落書きなどを楽しんでもらっている。コロナ禍の中、昨年は延べ420人の利用があった。メンバーは新型コロナが5類となる今年が「プロジェクトスタートの元年」と受け止めている。
新年度に入って最初の活動が30日に「こがたランド」で行われ、小学生の親子合わせて約40人が参加。廊下の壁を白いペンキで塗り直す作業にチャレンジした。子どもたちは「真っ白になった」と楽しそう。「今度、ここに来たら自分の好きな絵を描きたい」と笑顔を見せていた。
未来創造事業部の佐藤代表(41)は「東北公益文科大学の学生ボランティアの協力を得ながら、今年度は40回程度の活動を考えている。閉校となった小堅小に命を吹き込みたい」と話した。
5月は7、21、28日の日曜日に開放する。時間はいずれも午前10時から午後4時まで。活動に関する問い合わせは小堅地区自治振興会=電0235(73)2243=へ。
2023年(令和5年) 05月02日(火)付紙面より
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庄内町立図書館(佐藤晃子館長)の新図書館移転に伴い除籍本を無料で配布する「リサイクルブックフェア第1弾」が29、30の両日、同図書館で行われ、懐かしい本を求めて町内外の読書好きらが大勢詰め掛けた。
現図書館は旧余目町立図書館として1979年に建設された。書架不足、老朽化に加え、段差も多いなどが指摘され、町は2018年に整備基本計画を策定、新図書館の建設を決めた。
町役場南側で建設中の新図書館は楕円形の鉄筋コンクリート造り平屋建てで、延べ床面積は約1000平方メートル。郷土資料の展示やカフェコーナー、学習室、授乳室、多目的室などを設ける。現図書館は5月8日に閉館し、新図書館の仮オープンは今年9月30日。全館オープンは2024年5月ごろ。
リサイクルブックフェアは内容が古くなり利用されなくなった本や保存期間の過ぎた雑誌など新図書館に設置されない1965年ごろから2013年ごろまでの除籍本約2000冊を無償譲渡するもの。
このうち、初日の29日は一般書と雑誌の除籍本が約500冊用意され、午前10時のフェア開始とともに町内外から大勢の本好きが訪れた。1人20冊まで持ち帰れるとあって参加者は北方謙三著『群青』や桜田晋也著『尼将軍政子』などの小説や、料理など趣味の本を真剣な表情で吟味していた。
同町在住で長らく図書館を利用してきたという成澤しんさん(72)は「この図書館には思い入れがあるので、今回手芸や料理本をもらった。帰って大事に読みたい。本が好きなので新しい図書館も積極的に利用したい」、佐藤館長は「開館から44年の感謝を込めてフェアを企画した。利用者の思い出が残る本もあると思うので、今後も家庭で大事にしてもらえれば」とそれぞれ話していた。
第2弾となる児童書・絵本フェアは5月3、4、5日に行われる。なくなり次第終了。時間はいずれも午前10時から正午、午後1時から同4時まで。問い合わせなどは町立図書館=電0234(43)3039=へ。