2021年(令和3年) 12月22日(水)付紙面より
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鶴岡市に伝わる民話「湯野浜の大亀」のアニメーションが完成した。湯野浜温泉が生まれた伝説を描いたもので、時間は約5分間。25日午後1時から一般向けに鶴岡市山王町の「鶴岡まちなかキネマ」で無料上映、ユーチューブにもアップし全国に「鶴岡の湯野浜温泉」を発信する。
一般社団法人日本昔ばなし協会と日本財団「海と日本プロジェクト」が全国にある10個の海にまつわる民話をアニメ化し、話に込められた「教訓」を分かりやすく子どもたちに伝えようと制作を始めた。
「湯野浜の大亀」はその昔、傷を負った大きな亀が湯野浜の浜辺に湧いた温泉で癒やしているのを漁師が見つけた。そこに温泉場を作ったところ、入浴した人たちの病気や腫物が治り湯治客も訪れるようになった、というストーリー。民放の人気番組「まんが日本昔ばなし」の制作を担当した沼田心之介監督(神奈川県出身)が今年の夏に湯野浜を訪れ、構想を練って仕上げた。
鶴岡市役所で20日に行われたお披露目会には沼田監督らが訪れ、皆川治市長や湯野浜温泉の関係者に出来栄えを見てもらった。
皆川市長は「子どもの頃から日本昔ばなしのファンで沼田監督が担当したことに感激している。大人が見ても楽しく、すばらしい作品だ」と感想を述べた。
「つるおか・海ノ民話のまち実行委員会」の阿部等実行委員長(阿部久書店)は「アニメを見て鶴岡の良さを再発見できた。湯野浜温泉の魅力を全国に伝えたい」と話した。
沼田監督は「湯野浜地区住民の意見を最大限反映させ、登場するキャラクターをかわいらしく演出してみた。自分自身、アニメによる今後の展開を楽しみにしたい」と語った。
アニメ化される全国の民話は岡山県倉敷市の「児島の金浜伝説」や、愛媛県今治市の「クジラのお礼まいり」など。来年3月下旬までにすべて完成する予定という。
2021年(令和3年) 12月22日(水)付紙面より
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庄内の小学4―6年生で構成するモンテディオ山形ジュニア庄内(前田玄監督、メンバー27人)が、26日に鹿児島市のふれあいスポーツランドで開幕する「JFA第45回全日本U―12サッカー選手権大会」に山形県代表として出場する。同大会への出場は3年ぶり2回目。大会を前に佐藤耀(あき)主将(浜田小6年)は「パス回しと粘り強さでベスト16を目指したい」と決意を語った。
県大会には県内各地区から32チームが出場。モンテディオ山形ジュニア庄内は1回戦でREDLIONSを2―1、2回戦で東根キッカーズを1―0、準々決勝でFCリベルタを3―2、準決勝はS・F・CジェラーレをPK戦で制し決勝に進出した。
決勝は強豪の山形FCジュニアと対戦。1対1のまま延長戦にもつれこんだが勝負がつかず、2試合続けてPK戦へ。3―1で勝ち山形の頂点に立った。
全国大会は精鋭48チームが出場し、4チームずつ12ブロックによる予選ラウンド(総当たり戦)を行い、1位通過とワイルドカード(4チーム)の16チームが決勝トーナメントに進む。
モンテディオ山形ジュニア庄内は26日午前に東京代表の横河武蔵野FCと、午後に大阪代表のドリームFCと戦う。3戦目は27日に長崎代表の長崎FCと対戦する。
出発を前にチームの代表選手が20日、鶴岡市役所を表敬訪問し、皆川治市長から「県の代表として力を発揮して下さい」と激励を受けた。
前田監督や佐藤主将と共に表敬した大瀧珠里(しゅり)選手(朝五小5年)は「県大会はすべて1点差の厳しい試合だった。まず初戦を全力で戦いたい」と話した。チームは24日に鹿児島に向けて出発する。
2021年(令和3年) 12月21日(火)付紙面より
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国の重要無形民俗文化財に指定されている黒川能の「蝋燭(ろうそく)能」が18日夕、鶴岡市黒川の春日神社で行われた。新型コロナウイルス感染防止のため観客は入れないが、ユーチューブで初めてライブ配信した。
蝋燭能は「一貫目(いっかんめ)」と呼ぶ特大ろうそくの明かりで黒川能を演じる。2年ぶりの上演となった演目は狂言「千鳥」と能「獅子」。舞台の周りに10本の一貫目ろうそくを配置し、今回は上座の能役者が演じた。
能役者は厳かな雰囲気の中で、頭を回したり体を回転させるなど動きの激しい能番組として知られる「獅子」を奉納上演した。約2時間にわたる模様は映像編集した後、年内にも再び動画配信(ユーチューブで黒川蝋燭能で検索)する。
2月1日から2日にかけて行われる春日神社最大の祭典「王祇祭」で演じる番組(狂言・能)は年明け早々にも発表される。