2021年(令和3年) 12月18日(土)付紙面より
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鶴岡市本町二丁目の七日町観音堂境内で17日、恒例の「だるま市」が開かれた。コロナ禍の影響で露店が出るのは2年ぶりとあって、雨が降る中、開運を求める大勢の人でにぎわった。
観音堂は、現在は同市砂田町にあり、鉄龍海上人の即身仏で知られる真言宗・南岳寺の境内にあった。1956(昭和31)年の火災で寺は焼失、砂田町に移転したが、本尊の聖観世音菩薩像は焼け残り、そのままお堂に安置されている。だるま市は本尊の縁日「観音様のお歳夜(としや)」に合わせ、かつて周囲にあった遊郭の女性が願を掛けたことに始まる、といった言い伝えも残っている。
今年は、境内にだるまや熊手など縁起物を売る3店をはじめ、約10店の露店が並んだ。古いだるまやお札を持った参拝者が次々に訪れ、お堂で焼却祈祷を申し込んだ後、露店で新しいだるまを買い求めていた。
毎年だるまを買いに来ているという同市道田町の自営業、五十嵐仁さん(80)は「今年は特に、コロナが早く終わってほしいという願いを込めた。観光で人が大勢動いたり、景気が良くなってほしい」と話した。
お堂の関係者によると、昨年はコロナの影響で、お札類の焼却祈祷は受け付けたが、露店は出なかった。「例年より少なめだが、2年ぶりの露店でにぎわい、うれしい」と話した。
2021年(令和3年) 12月17日(金)付紙面より
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東北公益文科大学(酒田市、神田直弥学長)の2、4年生4人が16日、酒田市の浜田小学校(佐藤寿尚校長、児童200人)を訪問し、4、5年生に公益に関する授業を行った。
児童・生徒たちから公益的視点を育んでもらうとともに、地域全体で公益活動を支援する土壌の醸成を図ろうと、公益大では2010年から「公益キッズプロジェクト」と銘打ち、「プロジェクト型応用演習」を履修する学生たちが小・中学生に対して授業を行っている。
この日は、4年の今野優輝さん(22)、いずれも2年の片桐真央さん(21)、西村和心さん(20)、山田璃可子さん(20)の4人が浜田小を訪問。今野さんと片桐さんが5年生38人、西村さんと山田さんが4年生35人を対象にそれぞれ「身近な公益に気付く」をテーマにした授業を行った。
このうち4年の授業では冒頭、公益について「世の中の人のためになること」と紹介し、「『公益』という大木の根っこは『思いやり』。あいさつする、席を譲る、家事を手伝うといった行動が『幹』」と。本県出身の絵本作家、亀岡亜希子さんの作品「はるをさがしに」を題材に、文中で書かれている公益を児童全員で探し出した。
自ら考える公益活動を児童一人一人が葉っぱの形をした紙に記載し、模造紙に貼付。西村さん、山田さんは「公益の考え方は人それぞれ。他の人がどう考えているか、この模造紙をよく見てください」と呼び掛けた。池田空君(9)と池田晴彦君(10)は「学んだことを生かし、公益の心で人に接します」と口をそろえた。
2021年(令和3年) 12月17日(金)付紙面より
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酒田南高校の家庭科食育調理コースの1年生を中心とした14人が11日、鶴岡市のあつみ温泉萬国屋で宿泊客にスイーツの振る舞いを行った。
「酒田南高校meets萬国屋」と題したコラボレーション企画第1弾。萬国屋ではこの夏、宿泊客限定でかき氷の振る舞いを行ってきた。新たなサービスを考えていたところ、同校の活動を知り、コラボが実現。材料費は萬国屋が負担し、酒南高の同コースの生徒がメニューを決め製作。クッキーはアレルギーのある人も食べられるように配慮した。当日は接客も担当した。
用意したのは「聖夜のガトーショコラ」と「マドレーヌとスノーボールの真珠」各150個、「オーナメント風クッキー」200袋の3種類。宿泊客がチェックインする時間に合わせ、1階ラウンジで店開き。お客さんが選んだケーキを皿に取り分けたり、質問に答えるなど交流していた。
生徒からは「おいしいと言ってもらえてうれしかった」「接客もできて勉強になった」などの感想が出され、宿泊客からも「またこんな企画をしてほしい」と好評だった。萬国屋では第2弾、第3弾と続けていきたいと話している。