2018年(平成30年) 08月09日(木)付紙面より
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2020年度の羽黒山バイパス供用開始を目指し建設が進められている鶴岡市羽黒町手向の主要地方道鶴岡羽黒線羽黒山橋(仮称)の現場見学会が7日、現地で行われ、工事進捗(しんちょく)率約8割の建設状況が報道陣に公開された。
羽黒山頂や月山8合目へつながる観光道路でもある鶴岡羽黒線の手向地区は、道路幅が狭く急勾配のカーブ続きで、特に冬期間のスリップなどによる渋滞や事故が多発する。そのため1990年度から道路改良事業がスタートし、山岳部南側に迂回(うかい)路となるバイパス(約3・2キロ)建設が進められている。2005年度までに起点側約1・55キロと終点側約200メートルを供用。羽黒山橋を含む残り約1・47キロの建設を進め、20年度の全線供用開始予定まで30年の工期を見込む。総事業費は70億円。
祓川をまたぐ羽黒山橋は橋長272メートル、高さ65メートル。耐候鋼材を採用した国内有数の大規模連続トラス橋。特徴はアーチ型の橋脚間が142メートルあり、県管理の橋の中で2番目の長さ。冬期間前の今年11月中の上部工架設工事の完成を予定している。橋建設の事業費は約30億円。
見学会では、県庄内総合支庁の担当者や現場担当者が事業概要や進捗状況、トラベラークレーンによる架設方法などを説明。橋の両端から中央部へ建設が進められ、クレーンで部材をつり上げ、先端を組み立て、上部工をつないでいく作業が着々と進められていた。同支庁の上野金重建設部長は「重要な観光道路でもあり、地域活性化につながるよう供用を目指したい」と話した。
2018年(平成30年) 08月09日(木)付紙面より
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庄内町の友好町・宮城県南三陸町の子どもたちを招待した交流事業が7日から、庄内町立谷沢の大中島自然ふれあい館森森を主会場に行われている。9日までの2泊3日の日程で、両町の子どもたちが自然に触れ合いながら絆を深めている。
交流事業は、両町の交流と青少年健全育成などを目的として旧立川町時代に始まり、今年で26年目。希望者を募り毎年交互の訪問を続けている。今回は、南三陸町から小学生と中高生のボランティア、引率の町教委関係者など計約40人が参加。庄内町側は小学生、中学生ボランティアなど計約50人が歓迎した。
初日の7日は同ふれあい館で歓迎会。南三陸からのバスを出迎えた際には、「去年も遊んだよね」などと再会を喜び合う場面もあった。
班ごとにオリエンテーションで自己紹介、集団活動の役割分担を決めた後は、野外炊飯で飯ごう炊さんとカレー作りに挑戦。たき火の煙に目をこすりながら、協力して調理した。
余目三小6年の阿部眞也君(11)は「昨年は南三陸町へ行って楽しんだ。今年も友達をたくさんつくりたい」と笑顔だった。
8日に羽黒山登山、イワナつかみ捕り体験、キャンプファイアなどを行い、9日午後、お別れ会を開く。
2018年(平成30年) 08月08日(水)付紙面より
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鶴岡市のJA庄内たがわの月山ワイン山ぶどう研究所(加藤智所長)の白ワイン「豊穣神話 甲州」が、「日本ワインコンクール2018」に出品され、甲州部門の中で販売価格2000円未満のワインに贈られる最高賞「金・コストパフォーマンス賞」に初めて輝いた。山梨産ブドウが上位を占める中での快挙に、加藤所長は「庄内産甲州の可能性を示している。生産者の努力のたまもの」としている。
「豊穣神話 甲州」は同市西荒屋で栽培される甲州ブドウを100%使用。淡い黄色の色調に、白桃やアンズを思わせる香りと、切れの良い酸味のあるやや辛口に仕上げた。甲州ブドウのうまみの一つ「苦味」の余韻も楽しめる。同コンクール2015で受賞した「銀・コストパフォーマンス賞」がこれまでの最高評価だった。
同コンクールはワイナリー団体や山梨県でつくる実行委員会が主催して2003年から毎年開催。16回目の今年は、全国からエントリーした全787点(うち甲州は136点)を7月17、18の両日、国内外の権威など計25人の審査員が官能評価を実施。審査結果を7月31日に公表。全体の上位3―5%を金賞とし、さらに最高点を得たワインのうち2000円未満の商品をコストパフォーマンス賞とした。
加藤所長は「西荒屋では雨よけを施すなど全て生食用として栽培しており、天候に左右されずに一定の品質を保つ強みがある。昨年は全国的にブドウの不作の年の中で、今回の高評価につながったのでは」と分析。同加工所では昨年から、フレッシュさを保つために搾る直前のブドウを雪室貯蔵するなどの新しい取り組みも取り入れている。受賞には「庄内産ワインのブランド化の弾みにもなる」と歓迎した。
商品は720ミリリットルで販売価格1404円(税込み)。道の駅月山や庄内観光物産館などで取り扱っている。問い合わせは同加工所=電0235(53)2789=へ。