2018年(平成30年) 02月23日(金)付紙面より
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鶴岡市は進学や就職で同市を離れた若者らの地元回帰促進に向け、仙台市では初となる「合同企業説明会」を、3月21日(水)に仙台市青葉区の仙台国際センターで開く。鶴岡市内の25の企業・団体が参加し、自社や採用に関する情報を提供するほか、同市の移住コーディネーターによる移住相談、鶴岡公共職業安定所による地元就職に関する相談も行う。
鶴岡市によると、昨年度の同市内の高校卒業者約1500人のうち、仙台圏を中心とした隣県の大学、短大、専門学校に約330人が進学。このうち6割近くが女性という。市は、こうした状況を踏まえ、鶴岡へのUIJターン就職を考えている学生や社会人に、同市の企業情報を直接伝える機会として、仙台で初の企業説明会を企画した。
仙台圏などの大学、短大、専門学校を通じて開催情報を提供したほか、庄内―仙台の高速バス車内に案内チラシを配置して周知を図っている。
説明会は仙台国際センター会議棟のレセプションホール桜で、来月21日午前11時―午後4時に行う。最寄り駅は市営地下鉄東西線・国際センター駅。午前11時から、「鶴岡の産業と企業の魅力とは」と題した就職支援セミナーを行い、引き続き正午から企業による説明会。企業は医療・福祉、金融、研究・開発、サービス・小売、製造など多様な業種が参加する。
市は昨年度から「地元出身学生等回帰促進事業」に取り組み、東京都内でUターン就職希望者と地元企業の担当者が直接交流する「鶴岡ジョブカフェ」、学生や社会人を対象にした地元就活応援セミナー、保護者向けの地元企業見学会などを実施し、地元回帰促進に向けた取り組みを強めている。
市商工課は「仙台圏を中心にした隣県には、女性が多く進学、就職している。学生やUターン希望者から地元企業を知ってもらい、地元回帰につなげたい」と話している。合同説明会に関する問い合わせは市商工課=電0235(25)2111、内線563、565=へ。
2018年(平成30年) 02月23日(金)付紙面より
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鶴岡市民憲章推進協議会(難波眞一会長)は、本年度の「青少年実行顕彰表彰」を受賞した市内の学校施設を訪れ、表彰式を行っている。22日は難波会長が鶴岡工業高校(阿部進校長)を訪問、同校ロボティクスクラブものづくり班の活動をたたえた。
市民の生活理念として制定された市民憲章の推進活動を行っている同協議会が、市民憲章を率先して実践する個人・団体、学校内外でボランティア活動を行っている児童生徒・団体を表彰している。本年度の受賞は同ものづくり班をはじめ、朝暘一小運営委員会、朝暘二小児童会運営委員会、大泉小児童会、西郷小児童会、櫛引西小太鼓、あつみ小、豊浦中生徒会、櫛引中生徒会、鶴岡東高生徒会の計10団体。
このうち鶴岡工業高は、生徒のクラブ活動で、特別支援学校などとの連携を通じて、障害を持つ人々の生活を豊かにするものづくりを実践。いずれも3Dプリンターを使い、「視覚障害者のための立体地図」や「電動義手」の作製、教育現場での活用を探るワークショップ開催などに取り組んできた。
表彰式では、難波会長が表彰状を代表生徒に手渡し、「市民憲章でも目指す『創意わき出るまち』につながる素晴らしいものづくり活動」などと活動をたたえた。同ものづくり班の3年生8人も一緒に全員で市民憲章を唱和した。
電動義手制作に取り組んだ小野寺拓さん(18)は「多くの協力があって活動を積み重ねることができた。市民憲章の理念にもある『創意』をより広めていきたい」と話していた。
2018年(平成30年) 02月22日(木)付紙面より
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酒田商工会議所女性会(佐藤和子会長)が20日、会員たちが製作したつるし飾り「傘福」2基を酒田市に寄贈した。5月21日まで市役所1階ロビーに展示される。
傘福は、布で作った動植物や縁起物などさまざまな細工を、幕を張った傘につるすもの。古くから地域の女性たちが子どもの健やかな成長への願いを込めて一針ずつ縫い、寺社に奉納してきた。伝統としては途絶えかけていたが、同女性会が2005年、結成25周年を記念して大規模なものを製作して復活させ、以来、ひな祭りの時期の新たな観光資源、酒田のシンボルとして定着しつつある。静岡県東伊豆町稲取地区の雛(ひな)のつるし飾り、福岡県柳川市のさげもんとともに「日本三大つるし飾り」といわれている。
今回は、女性会のサブ組織「傘福くらぶ」(会員約10人)が市役所新庁舎の完成を記念し、昨夏から製作していた。2基とも傘の直径は約1・5メートルで、細工を含む長さは約4メートル。1基は病魔の退散を願った「さるっこ」や「張子犬」など子どもの成長を願う細工506個による「信仰の傘福」、もう1基は「宝袋」や「蔵の鍵」などの縁起物の細工637個の「宝づくし」。
この日、この2基をつるした市役所ロビーで行われた贈呈式では、佐藤会長が「この13年間、多くの人に見守られてきた感謝の思いを込めた。これを見て、古くから伝わる傘福の歴史を知ってほしい」と丸山至市長に目録を贈呈。丸山市長は「酒田のシンボルに育てていただき感謝。見る人に幸せをお裾分けしたい」と感謝を述べた。