2023年(令和5年) 8月29日(火)付紙面より
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本年度の鶴岡市温海地域青少年ボランティア養成講座が26日、同市木野俣の旧福栄小学校で行われた。温海中学校の生徒3人が木野俣地区で取り組まれている養蚕について学びながら、地域を盛り上げるボランティア活動について考えた。
青少年からボランティア活動への理解を深めてもらい、社会参画と地域貢献を考える機会を提供しようと鶴岡市教育委員会と市社会福祉協議会温海福祉センターの主催で実施している。本年度は温海地域の中学生と高校生5人が受講。今月5日に1回目が行われ、木野俣集落や同地区の地域おこし協力隊「木野俣いきいき隊」(五十嵐正直代表)の活動などを学んだ。
2回目の今回は「蚕を育てるお手伝いをしてみよう!」。木野俣いきいき隊メンバーをはじめ、旧福栄小校舎を活用して地区住民が取り組んでいる養蚕を知る内容で、温海中の2、3年生3人が参加した。
講師は養蚕飼育指導員の菅原久継さん(鶴岡市大岩川)が担当。初めに旧校舎内で飼育している生まれたての蚕の幼虫を観察した。中学生たちは菅原さんの「この幼虫は3日前にふ化したばかりで体長は0・5ミリもない。この1ケースに2万5000頭おり、桑の葉をたくさん食べて何回も脱皮し6センチほどまで成長する」といった説明を聞いた。
続いて座学が行われ、菅原さんが「近年特に注目されているのが『食べるシルク』。高たんぱく質で、成分は人の体とほぼ同じ。うどんやラーメンの麺に練り込む方法はすでに鶴岡市内で行われている。血糖値を下げるほか、少ない量でエネルギーを得られるなどさまざまな効果がある」と解説した。
その後、蚕のサナギを乾燥したものや、蚕の餌になる桑の葉のお茶や天ぷらを試食。温海中3年の五十嵐彩乃さん(15)は「サナギはエビやカニみたいな味がして、割とおいしくて驚いた」と話していた。