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荘内日報ニュース


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2021年(令和3年) 9月30日(木)付け紙面より

《ひと》300年もつ社寺建築の技 次代に 社寺工房上野 宮大工の3代目棟梁

上野 健二(うえの けんじ)さん

 旧立川町狩川の宮大工の家に生まれ、小学生の頃から家業を手伝い、19歳で正式に父親に弟子入り。当時の手間(給料)は1日500円。必死に働き、3年後の22歳の時には親方から「もう教えることは何もない」と認められ、23歳で初めて賃金を満額もらうようになった。「一生懸命に頑張れば親方が見ていて、必ず報いてくれた」と振り返る。

 家業の他にも、お堂の解体などがあれば「手間要らず」(無給)で手伝わせてもらい仕事を覚えた。手間要らずだと急かされたり、怒られたりしないのでじっくり構造を見て覚えることができるからだ。

 庄内地域のほとんどの社寺建築の設計を手掛けた名工高梨四郎氏とは、祖父が兄弟分で父親が一番弟子。自身も高梨氏の運転手やかばん持ちをしながら知識や技術をどんどん吸収した。

 宮大工の仕事には「墨付け」「刻み」「建築彫刻」などがあるが、28歳から36歳までは要となる「墨付け」(木材にデザインを施す)の筆頭として仕事に打ち込んだ。同僚が翌日朝から仕事ができるように、深夜までかかって翌日分を一人で墨付けしておく。翌日の午前中は午後からの分の墨付け。その繰り返しの8年間は徹夜の連続だったが、火の玉のごとく魂を燃やした。

 施主にイメージを伝えるために一応図面を引くが、実際は予算内でどんどん立派に建てる。次に建て替えるのは300年後だから、思わず手を合わせたくなるよう目いっぱい立派に仕上げるのが宮大工の心意気だ。

 講演も多く依頼は絶えないが、「ものづくりの大切さや楽しさを伝えたい」と常に門を開いて募集している。問い合わせなどは社寺工房上野=電0234(56)2616=へ。

 とにかく山が好きで毎朝、愛犬の十兵衛と山へ散歩に行く。「人生を豊かにするのは山」と語り、山にいると五感が蘇るという。4人暮らし、62歳。

画像(JPEG)



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