2024年(令和6年) 3月8日(金)付紙面より
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鶴岡市のあつみ小学校(里見研校長)の子どもたちが6日、学校近くを流れる庄内小国川にサケの稚魚約8000匹を放流した。
山―川―海のつながりを学ぼうと4年生の児童24人が参加した。子どもたちは昨年11月、庄内小国川漁業生産組合(五十嵐洋司組合長、組合員8人)の指導を受けて人工授精を体験。その後、ふ化した稚魚を組合員が育ててきたもので重さは2・2グラム、体長は約7センチに成長した。
この日は組合員からバケツに稚魚を入れてもらい4年後の「再会」を願って静かに川に放した。子どもたちは「きれいな川や海でないとサケは戻ってこない。『サケ学習』を通じて環境を守ることの大切さを学んだ」と話した。
五十嵐組合長は「皆さんが中学2年生の時、大人のサケになって(小国川に)戻ってくると思う。これからも川や海を大切にしましょう」と呼び掛けた。
庄内小国川漁業生産組合によると、今月中旬までに約20万匹のサケの稚魚を放流する予定。今年から鼠ケ関の浅海漁師で組織する「双友会」(本間正司会長、会員13人)のメンバーが、高齢化が課題となっている組合をバックアップ、今後採卵やふ化技術を学び放流事業を受け継いでいくという。