2023年(令和5年) 6月4日(日)付紙面より
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鶴岡市日枝に鎮座する上山王日枝神社(加藤完治宮司)の例大祭が3日、同神社で行われ、女性砲術隊「桜会」を含む荘内藩荻野流砲術隊(池田幹夫大隊長、隊員24人)が火縄銃の演武を繰り広げた。
同神社は585年に創建され、1699年に酒井忠真公が本殿を建て替えた記録が残されている。1986年、社殿の銅板葺き替え工事の際、屋根裏から旧庄内藩酒井家が日枝神社に奉納した8丁の火縄銃が見つかった。これを契機に2008年の例大祭から火縄銃の演武を奉納している。
この日は本殿で神事を行った後、砲術隊が火縄銃を持ち「立ち放ち」「膝放ち」「腰放ち」という演武を披露。境内には「ドン、ドン」と迫力のある音が響き、集まった見物客を楽しませた。見守った市民は「火縄銃の音が体の芯まで伝わり厄が払われた気がする」と話していた。
今年の「郷方当屋」は柳田の小池由智さん、「町方当屋」は新町の佐藤健さんが務めた。夜には社殿で来年の当屋に引き継ぐ「神宿引継ぎ」が行われた。