2023年(令和5年) 7月12日(水)付紙面より
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鶴岡市家中新町の松柏会館で11日、今季の「松柏の枝豆」の直売が始まった。極早生品種が店頭に並び、同市内の13日の「お盆」に合わせ、初物を求める市民らが店頭に訪れた。9月中旬ごろまで販売する。
直売はNPO法人荘内松柏会(五十嵐大介理事長)の関連会社「松柏種苗部」(菅原和行社長)が2013年から始めた。同会の枝豆生産者でグループをつくり、だだちゃ豆系を中心に統一ブランド「松柏の枝豆」として販売。独自の手引で品質を統一し人気を集めている。会員が「小真木」「白山」のだだちゃ系枝豆を育種して以前から同会の生産者が継承してきた庄内1号―5号の枝豆が、先月に「松柏庄内1号―5号」として商標登録された。
直売開始のこの日は「味風香」「陽恵」を約50袋(1袋500グラム)用意。午前9時の開店と同時に、市民が次々と訪れた。同市羽黒地域の40代男性は「直売開始を待っていた。自宅で味わうほか、知り合いにお裾分けして初物を楽しみたい」と話し、8袋を購入していた。生産者の一人は「今年は4月の天候不順や5月初めの大雨で初期生育が芳しくなかったが、6月以降の好天で持ち直し、ほっとしている」と話した。
今月は両品種のほか「おつな姫」「湯あがり娘」、8月初めにはだだちゃ系の松柏庄内1号、早生甘露、8月下旬には松柏庄内3号などを販売予定。価格は全品種統一で1袋500グラム入り700円(税込み)。販売時間は午前9時―午後4時。7月と9月は日曜休み。8月の日曜祝日は午後1時まで営業。全国発送も行う。問い合わせは松柏会館=電0235(22)0537=へ。
荘内松柏会は1936(昭和11)年、庄内一円の農業青年らで結成。農業技術の研修や良種苗の配布、米の品評会などを行い、庄内の風土に根差した篤農家を育成している。