2023年(令和5年) 4月16日(日)付紙面より
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呼び物「あぶり」4年ぶりに 楯山公園桜まつり 16日まで
新型コロナウイルス感染症の影響で2020年から中止となっていた庄内町の「楯山公園桜まつり」が15日、同町狩川の楯山公園で4年ぶりに開催され、観光客らが呼び物のニシンあぶりや豚あぶりなどを買い求めた。
町観光協会が桜の開花に合わせて開催している恒例のまつり。呼び物の「ニシンあぶり」は長い冬が終わった後に最上川を上って魚売りが運んでくる「春告魚」のニシンを高い山などに登って酒と一緒に味わう最上地方で盛んに行われている「かど焼き」と同様の風習とされている。
同公園は庄内平野を一望できるビュースポットとしても人気。世界かんがい施設遺産に登録された北楯大堰の開削などで知られる北館利長公の居城・狩川城跡地に、鶴岡市出身の星野勇三博士の設計で、大正天皇の即位を記念して1915年に公園が整備された。公園の周囲には桜(ソメイヨシノ)約200本が植えられている。
この日は朝から大勢の行楽客が訪れ、散りゆく桜を楽しんだ。午前11時ごろからニシンなどをあぶる香ばしい香りが会場に漂い始めると待ちかねたとばかりに列を作って次々と買い求めていた。会場の一角では庄内グラウンド・ゴルフ交流会も行われ、選手たちのナイスプレーに拍手が送られていた。桜まつりは16日も開催され、ガッサーモンのつかみ取りなどが行われる。
手仕事展やワークショップ 16日まで松ケ岡桜まつり
松ケ岡桜まつりが15日、鶴岡市羽黒町の松ケ岡開墾場周辺エリアで始まった。訪れた人は桜並木を歩きながらイベントを楽しんだ。
松ケ岡のきれいな桜を見て多くの人に楽しんでもらおうと、史跡松ケ岡開墾場管理運営協議会(堀誠会長)による実行委員会が毎年この時期に開いている。
今回は開墾場周辺の6施設でワークショップやろくろ体験、繭人形や盆栽、陶芸品といった手工芸品の販売などが行われた。このうち「くらふと松ケ岡こぅでらいね」では縦糸に木綿、横糸に古布団の切れ端を使う裂き織り体験や籐(とう)かご編みなどのワークショップを展開。「松岡窯陶芸教室」では米粉のピザ作りや湯飲みの絵付け体験をする親子連れでにぎわった。
屋外では地元高校生の手作りスコーン販売や松ケ岡の桃の花販売なども行われ、訪れた人は桜を眺めながら春の松ケ岡を満喫していた。家族で訪れた前田千恵さん(38)=羽黒町手向=は「桜並木の下を歩くのは気持ち良かった。子どもも絵付け体験などを楽しんでいたので来年も家族全員で来たい」と話した。
松ケ岡桜まつりは16日も行われる。