文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2023年(令和5年) 5月23日(火)付紙面より

ツイート

155年ぶり「御戸開」が復活 羽黒山荒澤寺正善院「地蔵堂」 3本尊を安置 来月公開へ

 鶴岡市羽黒町手向の月山ビジターセンター近くにある羽黒山荒澤寺正善院(島津弘海住職)の地蔵堂で21日、明治の神仏分離令以来、途絶えていた「御戸開(おとびらき)」が155年ぶりに復活した。月山のご本尊「阿弥陀如来像(あみだにょらいぞう)」と、かつて月山(1984メートル)山頂に安置されていた「御裏三宝荒神像(おうらさんぽうこうじんぞう)」、地蔵堂のご本尊「荒澤延命地蔵大菩薩像(あらさわえんめいじぞうだいぼさつぞう)」の3像を前に島津住職がお経を唱え、人々の安寧と平和を願った。来月から地蔵堂を公開し、普段は見ることができない3像を目の前にして拝むことができる。

 月山の入り口にある地蔵堂は1116(永久4)年に建立された。「宝形造(ほうぎょうづくり)」で平将門の娘が父母成仏を供養し、石の地蔵尊を安置したという説がある。明治元年の神仏分離令で荒澤寺は寺として残り、法器具や法燈を継承した。例年、8月24日から9月1日までの9日間、地蔵堂と峰中(ぶちゅう)堂を拠点に山伏修行「羽黒修験秋の峰」が行われている。

 これまで「阿弥陀如来像」と「荒澤延命地蔵大菩薩像」は羽黒町手向の正善院に置かれていたが、月山の卯歳(うどし)御縁年と月山開山1430年の節目を記念し3像をそろえて地蔵堂に安置した。

 「阿弥陀如来像」は慈悲深い仏様。「御裏三宝荒神像」は人々の心が良い方向に向かっていれば福を、反対に悪い方に向かえば災いをもたらし知らせてくれるといわれる。「荒澤延命地蔵大菩薩像」は人々の苦しみを救い極楽浄土へ導いてくれるという。6月の特別拝観では3像と5色の「結縁綱」で縁を結ぶ。

 この日は、地蔵堂の大きな扉を開いて島津住職や長南弘道副住職らが入場し約1時間にわたってお経を唱える「御戸開法要」を行った。法要を終えた島津住職は「日々の暮らしに明るさと平和、にぎわいがもたらされ、お互いが思いやりを持って家庭環境と地域社会がより良いものになるよう願った」とあいさつした。

 地蔵堂の特別拝観は6月9、10、11、16、17、18日の2週続けて金・土・日に行われる。時間はいずれも午前の部が10時から正午、午後の部は1時から3時。拝観料は500円。手すき和紙の御朱印(1枚500円)も頒布する。問い合わせは正善院=電0235(62)2380=へ。

6月9日から「特別拝観」が始まる荒澤寺の地蔵堂
6月9日から「特別拝観」が始まる荒澤寺の地蔵堂

3像を前に「御戸開法要」を行う島津住職(手前)
3像を前に「御戸開法要」を行う島津住職(手前)



日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

 
■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

Loading news. please wait...

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field