2019年(令和1年) 12月21日(土)付紙面より
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鶴岡市羽黒町手向の山間部で工事が進められている「主要地方道鶴岡羽黒線羽黒山工区」(羽黒山バイパス、約3・2キロ)の京田川(祓川(はらいかわ))に架かる橋(全長272メートル)の名称が20日、「羽黒山神路大橋(はぐろさんかみじおおはし)」に決まった。月山や羽黒山へつながる観光道路は30年の工期を経て、2020年度内の全線供用開始を目指す。
祓川を跨ぐ羽黒山神路橋は耐候鋼材を採用した国内有数の連続曲弦トラス橋。祓川からの高さは65メートル。アーチ型の橋脚間が142メートルあり、県管理の橋の中で2番目の長さ。18年度に上部工架設工事を終え、橋がつながった。本年度は橋の床版工事や高欄取り付け工事などを行った。来春から舗装工事などに入る。羽黒山や月山へのアクセス道となることから、高欄は朱塗りのデザイン。橋建設の事業費は約33億円。
橋の名称は、発注者の県が一般公募し、有効数488件の中から鶴岡市が「羽黒山神路大橋」「いでは大橋」「羽黒山大橋」の3点に候補を絞り、県が決定した。「出羽三山神社や、月山につながる道の意味合い『神路』の入った名称となった」としている。
鶴岡羽黒線の手向地区は、道路幅が狭く急勾配のカーブ続きで、特に冬季間のスリップなどによる渋滞や事故が多発する。そうした交通障害の解消のため、1990年度から道路改良事業がスタートし、山岳部南側に迂(う)回路となるバイパス建設が進められている。大橋を含む総事業費は約71億円。