2019年(令和1年) 11月17日(日)付紙面より
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鶴岡市藤島地域の中心街を通る県道添津藤島停車場線で15日朝、両側の歩道に植栽されている街路樹のナナカマド11本が切り倒されているのが見つかった。全て根元近くから伐採され、切り倒された木は植栽場所に放置されたままだった。14日夜から15日未明にかけて何者かが切り倒したとみられ、近隣住民らは「誰が何の目的でやったのか。気味が悪い」と不安な表情で当惑している。道路を管理する県庄内総合支庁は現場を確認した上で、近く鶴岡署に被害届を出す。
切り倒されていたのは、同市藤島の藤島川に架かる新町橋から鶴岡市役所藤島庁舎側に延びる県道のナナカマド。沿道には、藤島城址や庄内農業高校、ふれあいセンター、藤島郵便局、民家や商店などが集中し、藤島地域の中心街となっている。15日朝、近隣の住民が気付き、市藤島庁舎を通じて同総合支庁に連絡した。
地元住民たちによると、14日夕方には街路樹に異常はなく、15日朝になって切り倒されたままのナナカマドが歩道の植栽箇所に放置されていたという。同総合支庁道路計画課が現場を確認したところ、街路樹として残っていた11本全てが伐採されていた。切断箇所はチェーンソーのような動力工具で切られた痕跡があり、14日夜から15日未明にかけて切り倒されたとみられる。ナナカマドは大きなものでは高さ約3メートルの木もあり、葉が紅葉してきれいな赤い実をつけた状態で植栽場所に倒されていた。
自宅前に街路樹があった人をはじめ沿道の複数の住民によると、14日夜は風が強かったこともあり、屋外の不審な音には気付かなかったという。15日午前、街路樹全てのナナカマドが切り倒されたのを確認した住民らは「誰がこんなことを」と憤り、中には「不気味で怖い」と話す女性もいた。
街路樹が切り倒された近くの藤島歴史公園では今夏、植栽されているフジ13本などの根元に除草剤がまかれ、4本が枯死する被害もあった。