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2022年(令和4年) 8月30日(火)付紙面より

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庄内しぶがき隊プロジェクトと地域住民 放置柿活用天然染料作製 初のワークショップ

 放置された柿の実を用いて防腐・防虫・防菌効果のある日本古来の天然染料「柿渋」を作製、これを活用した地域活性化策を考察する「庄内SHIBUGAKI(しぶがき)隊プロジェクト」が、酒田市東陽地区を拠点とし活動を行っている市地域おこし協力隊員の内藤小容子さん(38)と住民有志の手で進められている。28日午前には初のワークショップを同市中野俣の「みどり館」一帯で行い、プロジェクトメンバー、一般参加の市民計約20人が庄内柿の一種・平核無(ひらたねなし)の熟す前の青い実を収穫、砕く作業を体験した。

 同地区を含め庄内地域の中山間地域地では、高齢化や後継者不足のため手入れされずに放置されたままの庄内柿の木が多く、クマをはじめとした野生動物が出没する一因にもなっている。柿の実の有効利用を図るとともに、野生動物との共生、さらには脱プラスチック化を進めようと、内藤さんと住民有志が同プロジェクトを立ち上げた。

 初回のこの日は「つぐっぞ!柿渋―まず やてみろで―」と題して実施。一般参加の13人とメンバーが4班に分かれ、周辺にそびえる柿の木を回って青い実を次々と収穫。みどり館近くのビニールハウスに移動し、4つに割った後、袋に入れて金槌で細かく砕き、熟成用の樽に詰め込んだ。市内から参加した酒田西高2年、金子晴斗さん(17)は「一連の作業は楽しかった。青い実から柿渋ができることが想像付かない」と話した。

 内藤さんは「柿渋は古くて新しい素材として注目されている。地域資源の有効活用で、まずは地域を元気にしたい」と話した。今後は年明けまで樽の中で熟成させ、仕上げ作業を行う。

利用アイデア広く一般募集

 一方、防腐・防虫・防菌とともに、防水や消臭効果もある天然染料の「柿渋」。従来からの使い道として布・革製品、紙などの染織、建具・内装の塗装、撥水効果を生かした和傘、投網へのコーティング、清酒の清澄剤といった食品への添加など多くあるが、同プロジェクトは今秋以降、新たな柿渋の利用に向けたアイデアを広く募集し、そのコンテストも実施することにしている。

柿渋作りのプロジェクトがスタート。収穫した青い実を前に参加者が奮闘
柿渋作りのプロジェクトがスタート。収穫した青い実を前に参加者が奮闘



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