2017年(平成29年) 9月10日(日)付紙面より
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海上自衛隊の砕氷艦「しらせ」(基準排水量1万2650トン、宮崎好司艦長、乗員175人)が酒田市の酒田港古湊埠頭(ふとう)に寄港し、9日の一般公開は大勢の市民らでにぎわった。一般公開は10日も行われる。
しらせは例年11月から翌年4月にかけ、南極観測船として学者ら観測隊員約80人を乗せて南極を航海。それ以外の帰国時は各港を巡りながら訓練している。酒田港には初代しらせ(1983年就役)が87年、93年、2002年の3回寄港しており、今回は15年ぶり4回目で、現2代目しらせ(2009年就役)は初。8日夕に寄港した。
9日午前8時半から古湊埠頭で、市や酒田飽海地区自衛隊協力会などの主催で歓迎式典が行われた。丸山至酒田市長は乗員約30人を前に「酒田はこれから米や梨もおいしい。英気を養い、安全に航海を」と激励。加藤鮎子衆院議員の祝辞に続き、ミスポート酒田の高橋結さん(20)=東北公益文科大2年=らが宮崎艦長らに花束、丸山市長が同市特産の刈屋梨、高橋幸雄酒田商工会議所副会頭が獅子頭の置物を贈った。
宮崎艦長は「盛大な式典に感謝。多くの人に船を見てもらい、南極観測事業への理解を深めてもらいたい」とあいさつ。酒田第二幼稚園(若宮町二丁目、須田正明園長)の年中・年長児37人が遊戯を披露した。
続く一般公開では老若男女が次々に乗り込み、展示された南極の氷に触れ「冷たーい」と歓声を上げたり、係員から「南極観測船の船体の色は世界的に、視認性が良いようにオレンジや朱色」などの解説を感心した様子で聞いていた。
10日の一般公開は午前9時から午後4時まで(受け付けは3時まで)。出港は11日午前10時の予定。
2017年(平成29年) 9月10日(日)付紙面より
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鶴岡市上山添地区で9日、稲刈りが行われた。黄金色に実った稲穂がコンバインで次々と刈り取られ、庄内地方に収穫の秋の到来を告げた。出穂後の8月の日照不足で登熟が全般的にやや遅れ気味で、ほ場によっては生育にばらつきがあるとして、県や農協などは刈り取り適期を逃さないよう収穫作業に注意を呼び掛けている。
この日、刈り取りが行われたのは上山添の菅原和行さん(55)の水田。作付けした7ヘクタール(ひとめぼれ、つや姫、コシヒカリ)のうち、2ヘクタールのひとめぼれが適期を迎えた。
菅原さんによると、今年は5月下旬から6月にかけての天候不順で低温が続き、水管理や施肥時期の判断などに苦労したという。「刈り取りは平年と比べ3日は遅い。今年の天候には苦労させられたが、いい米ができた」と話し、コンバインを田に入れ、家族らが見守る中、稲を流れるように刈り取った。
収穫したひとめぼれは、11日にも等級検査を受け、全国の顧客に向けて発送するという。
東北農政局が先月30日に発表した県内の本年産水稲作柄概況(8月15日現在)によると、庄内地方の作柄は「やや良」(平年比102―105%)となっている。