2023年(令和5年) 12月24日(日)付紙面より
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インバウンド(訪日旅行)の地方誘客に向け、観光事業などを手掛ける庄交コーポレーション(鶴岡市、國井英夫社長)は本年度、同市馬場町の鶴岡カトリック教会天主堂(国指定重要文化財)にある「黒い聖母マリア像」(市指定文化財)にスポットを当てた「祈りの道」の誘客戦略を進めている。観光庁の補助事業採択を受けた取り組みで、18日に天主堂で開かれたコンサートの動画を、クリスマスの25日からユーチューブ配信を始める。
誕生したキリストを抱いたマリア像(高さ153センチ、幅60センチ、奥行き54センチ)は顔が小麦色のような栗色で、国内唯一の「黒いマリア像」として知られている。1903(明治36)年の鶴岡カトリック教会献堂記念で、初代司祭・ダリベル神父の出身地フランス・ノルマンディー州のデリブランド修道院から贈られた。同州のデリブランド教会にある像の完全な複製としてフランスで作られ、木彫に石こうをかぶせて彩色されている。
庄交コーポレーションは、古くから続く出羽三山参拝とともに、「祈りの道」をテーマにストーリー性のある戦略を描き、観光庁の「インバウンドの地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツ造成支援事業」の採択を受けた。事業の第1弾として、18日に天主堂で開催されたコンサートを配信し、「黒い聖母マリア像のある城下町」を発信する。
コンサートは鶴岡市出身のソプラノ歌手・佐々木麻子(まこ)さん(二期会会員)と鶴岡土曜会混声合唱団が出演し、天主堂にあるパイプオルガンの音色に合わせ、クリスマスの讃美歌などを演奏した。ユーチューブの「庄交インフォメーション」チャンネルで視聴できる。
補助事業ではこのほか、拡張現実(AR)技術による天主堂やマリア像の立体映像紹介、中心市街地の観光振興に向けた英語・中国語・韓国語の多言語ガイド養成、米国人女性記者による市街地観光の記事やPR動画の海外配信、保存されている明治以降の擬洋風建築を紹介する3Dマップ作成とマップを取り込んだタブレットの貸与などを予定している。
2023年(令和5年) 12月24日(日)付紙面より
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鶴岡市の手打ちそば処・大梵字で23日、師走恒例の「手打ちそば教室」が開かれた。鶴岡市内の親子ら15組が参加。同店のそば打ち職人・沢川来純さん(39)を講師にコシの強いそば作りを学んだ。
「細く長く」という延命長寿と、反対に切れやすいことから「その年の厄を切る」という諸説がある年越しそば作りを楽しんでもらおうと毎年開いている。
教室では朝日地域で栽培された香り高い「でわかおり」を使用。小麦粉をつなぎに「二八そば」作りにチャレンジした。
参加者は「素朴な作り方だけに奥が深くて難しい」「教室で覚えたことを自宅で再挑戦し、今年こそ自前の年越しそばで新年を迎えたい」と笑顔を見せた。仕上げた手打ちは、ざるそばにして会食。このほかテイクアウト用としてパックに入れて持ち帰った。
沢川さんは「そば粉400グラムに対して小麦粉100グラムの割合。粉の混ぜ方によってコシに違いが出る。皆さんが楽しそうに打ってくれて良かった」と話していた。
大梵字では今年も大みそかの31日午後3時まで営業する。テイクアウト用の3人前の手打ちそば(税込み1500円、前日までの要予約)も販売している。