2023年(令和5年) 12月28日(木)付紙面より
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鶴岡市の羽黒高校(加藤和司校長)の2年生が26日、出羽三山をイメージして作ったタペストリーの原画と缶バッジを出羽三山神社(阿部良一宮司)に贈った。缶バッジは新年の1月3日に1個300円で販売し収益金を杉並木の保全や神社の維持・運営費に役立てる。
高橋風凛(ふわり)さん(17)と高橋ひかるさん(17)、山口美雨さん(17)の女子生徒3人を中心に「出羽三山」について学習してきた成果を「形」にしようとタペストリーの原画と缶バッジを制作した。
タペストリーの原画は例年5月ごろ、鏡池周辺に飛来する珍しい鳥「アカショウビン」をかわいらしく擬人化し、来年の干支(えと)「辰」と学校近くにそびえる大鳥居を合わせてイメージした。美術部の風凛さんがデザインを担当。縁起のいい「龍」をダイナミックに描き、神社に訪れる人たちが幸せになれるよう願いを込めた。出羽三山神社で原画をもとにタペストリー(縦1・8メートル、横3・5メートル)にして参集殿に展示する。缶バッジはアカショウビンや羽黒山伏、国宝羽黒山五重塔を題材に、19種類合わせて約200個を作った。
この日は風凛さんとひかるさんが出羽三山神社を訪れ、吉住登志喜参事に作品を手渡した。風凛さんは「全国から訪れる参拝者に神聖な出羽三山が伝わるよう(タペストリーの原画を)描いた。多くの人に見てもらえればうれしい」と笑顔を見せた。吉住参事は「このように心がこもった作品を頂き感謝したい」とお礼の言葉を述べた。
2023年(令和5年) 12月28日(木)付紙面より
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鶴岡市立加茂水族館(奥泉和也館長)で太平洋の海底に生息する「コトクラゲ」の展示を始めた。鮮やかな黄色い体をしたクラゲで早くも来館者の注目を集めている。
コトクラゲは水深70~300メートルの岩などに張り付き、形は一見すると太い指で「Vサイン」をしているように見える。体の色は白、黄、紫、桃色などさまざま。名前の「コト」はハープに由来する。今回は生息調査として高知県室戸市沖の水深約150メートルの地点から採取した。
同水族館飼育課の村井貴史さん(56)は「コトクラゲの生態についてはまだ詳しく分かっていない。これから飼育を通じて少しずつ解明していきたいと思う。今回の個体から赤ちゃんが生まれ、バックヤードの水槽に移して飼育しているが何とか成功させたい」と話している。
2023年(令和5年) 12月28日(木)付紙面より
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鶴岡市の商業施設「エスモール」1階に新しく展示スペースが開設された。同施設を運営する庄交コーポレーション(國井英夫代表取締役社長)が、エスモールの店舗をリニューアルした際にできた空間を有効活用しようと検討していたもの。演奏やダンスで利用できるモール中央の「ヒカリの広場」の奥にあり、建物を東西に走る中央の通路に面している。
これまで2階に展示していた文化施設の展覧会やコンサートなどのポスターを掲示するスペースに加え、同市芸術文化協会に所属する団体に利用してもらおうと什器(じゅうき)などを備えて、生け花作品や盆栽、陶芸作品などのほか、絵画や写真などをパーティションに掲示して、買い物客にも楽しんでもらう。
26日までは生け花の草月流による作品を展示。大きなセロームの葉や黒や紫に色を塗った晒(さら)しミツマタ、白いカラーの花など大胆に生けた作品で、通りを行く人たちの目を楽しませていた。
次回は、1月10日から25日まで庄内写真研究会の会員による「芸術祭優秀賞記念作品展」を予定しており、今後も芸文協などの協力を得て、出展を呼び掛けていくという。
問い合わせは庄交コーポレーションエスモール事業部の木村さん=電0235(24)5328=へ。
2023年(令和5年) 12月28日(木)付紙面より
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高校バスケットボールのウインター杯(第76回全国選手権)は26日、東京体育館で3回戦が行われ、男子・羽黒(6年連続7回目出場)は開志国際(新潟第1代表、6年連続6回目出場)と戦い、71―101で敗れた。前年優勝校に序盤健闘したが、第2クオーター(Q)以降突き放された。しかし2年連続の2勝16強入りは大きな成果となった。
悔しさの中にも“やりきった感”がある終戦だった。一方で優勝を狙う全国強豪の壁は厚いことも実感せざるを得なかった。
齋藤仁監督(50)は第1Qで21―19と一時逆転した瞬間を振り返りながら「十分対応できた。もっと粘ることができたかもしれない」と勝負への執念を見せた。開志国際に火が付かないよう攻めのリズムを緩めるなど中盤以降への持久策だったが、相手の当たりの強さ、スピードはやはり上だった。今井(酒田四中出身)は「最初は気持ちの部分で行けたが、次第にディフェンスが固くなって攻めづらくなった」という。次戦以降を見据えた開志がベンチ入り15人全員を使ってくる中、反撃を試みたが、101点と大台超えを許した。
「東京体育館のメインコートで試合ができる」8強入りは再度お預けとなった。ただ今夏の全国総体で初戦敗退したチームは見事立て直された。
三浦主将は涙が乾くと「後輩たちに思いを託したい。やれるだけのことはやった」と爽やかな笑みを見せた。同じポイントガード(PG)であり、新主将の大任を担う加藤に「これから頼むぞ」と肩に手をやった。加藤は「3年生をもっと手助けしたかった。実力を上げなければ」とこちらは悔し涙が止まらなかったが、エース小川(U19日本代表)が卒業後の新チームを全身で引っ張っていく覚悟だ。
小川は厳しい相手のマークに3ポイントシュート(3P)を21回試みたが4回の成功に終わった。それでも集大成の大会を終えてすがすがしい表情を見せた。秋田市を出て羽黒で過ごした3年間はかけがえのない日々だったという。「何も知らなかった自分が世界に目を向ける機会を与えられた。可能性を広げさせてもらった。ありがたかった」と感謝した。進路としては関東の大学に進学することがほぼ決まっている。特別指定選手としてBリーグでプレーすることも有力視され、シューターとして今後のさらなる活躍が期待される。(富樫嘉美)
▽3回戦
開志国際(新潟1)101(29―21)71羽黒
(34―14)
(28―14)
(10―22)