2020年(令和2年) 1月22日(水)付紙面より
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鶴岡市の越沢に伝わる在来作物・越沢三角そばの継承に役立てようと、越沢自治会(伊藤善一郎会長)は19日、地元住民らを対象にしたそば打ち講習会を越沢基幹集落センターで開いた。参加した約30人が、地元のそば打ち名人からそばの味わいを最大限に引き出す越沢流の打ち方を教わった。
同自治会では特産のそばを中心にした振興策で活性化を図る。そばの担い手育成の一環で講習会を近年毎年続けている。
この日は三角そばのそば粉を使用。地元のそば職人・大滝慶喜さんが講師を務め、そば粉8に対して強力粉1の配合から伝授。10度以下が適するとされる室内の気温や、水分をそば粉に浸透させる寝かせなどのポイントを紹介しながら、越沢流の自然薯をつなぎにした手ごね丸延しの手並みを披露した。
そば打ちが初めてという住民はほとんどいなかったが、一人で全工程というのは多くが未経験。こねては「水が多くて柔らかくなった」、延ばしては「丸くならない」、切っては「太くなった」「これは売り物になる」などと、性格が出るとされるそば打ちを和気あいあいと楽しんでいた。
誘われて参加した団体職員、小野寺志保さん(41)=同市湯温海=は人生2度目のそば打ち。「力作業だなと実感。うどんみたいに太くなってしまった」と笑っていた。