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2023年(令和5年) 11月30日(木)付紙面より

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鶴岡・西目 土砂災害 発生から11カ月避難指示解除 観測機器、警報装置運用を開始

 昨年の大みそかに発生した鶴岡市西目地区の土砂災害について、鶴岡市は28日午後5時をもって避難中の4世帯13人に対する避難指示を解除した。現場付近に観測機器と警報装置が設置され、運用を開始したことなどに伴う対応。皆川治市長は「本格的な降雪を前に解除できた。関係者の尽力に感謝したい」と述べた。

 同日、市役所で開かれた市災害対策本部第13回会議で避難指定解除を決定した。会議では県庄内総合支庁の村山朋也支所長が西目地区の地滑り対策工事について「避難世帯の上方にある斜面の掘削工事が先月27日まで終わり、ひずみ計と地下水位計を今月22日まで設置完了した」と説明した。

 現場斜面に設置された警報装置はひずみ計と連携し、ひずみ計のパイプの曲がり、たわみを基に計測。ひずみの度合いによって「警戒」と「避難」の2段階で通知する。警報装置が作動した場合、「警報」通知段階で市は災害警戒本部を立ち上げる。ひずみが基準値を下回る時間が数時間続いた時点で警戒を解除する。

 また、「避難」通知が発生した際、市は災害対策本部を設置し避難指示を発令し斜面下部の居住世帯の安否確認を行い、対象世帯は避難所へ移る。いずれも担当部署の市職員などへメールで通知され、「避難」の場合は現地でサイレンやパトランプが作動する。

 皆川市長は「掘削が完了した箇所だけで約1万6000立方メートルに及ぶ大量の土砂を搬出しなければならず、安全確保のため避難指定の解除に一定の時間がかかった」と振り返るとともに、「今後は避難者が日常へ戻っていくためのサポートが必要。丸1年が経過する今年の大みそかは現地に伺いたいと考えている」と述べた。

 一方、災害現場付近を通る県道、市道の通行止めの規制については、残った箇所の工事や土砂搬出などの状況を見ながら県と市が解除の時期を検討する方針。

斜面のひずみなどを測る観測装置=県庄内総合支庁提供
斜面のひずみなどを測る観測装置=県庄内総合支庁提供


2023年(令和5年) 11月30日(木)付紙面より

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耳の不自由な人もコンサート楽しく 赤外線補聴システムテスト 荘銀タクト 鶴工高吹奏楽部演奏で確認

 耳の不自由な人たちにコンサートを楽しんでもらおうと荘銀タクト鶴岡は28日、赤外線の送受信機で音が聞くことができる「赤外線補聴システム」の初テストを行った。鶴岡工業高校の吹奏楽部(西村大和部長)が演奏した曲を聴覚障害者がシステムを使ってどのように聞こえたか確認した。試験に協力した聴覚障害者は「いつも使っている補聴器よりもよく聞こえた」「久しぶりに心から音楽を楽しめた」と感想を話した。

 「赤外線補聴システム」は荘銀タクト鶴岡のオープンと同時に導入した。ホールに設置した赤外線の送信機から専用の受信機に送り補聴器で音が聞こえる仕組み。コンサート会場で設置しているのは全国でも珍しいという。

 テストには視覚障害者1人を含む計5人が参加した。鶴工吹奏楽部のメンバーが「この素晴らしき世界」や「未来予想図2」「マツケンサンバ2」など計5曲を演奏。聴覚障害者が観客席の場所を変えながら聞こえ具合を確かめた。

 病気で耳が聞こえにくくなり「人工内耳」を入れて生活している鶴岡市内の庄司典子さん(60)は「音が豊かだった。とても楽しかった」と笑顔を見せた。男性協力者も「低音も高音もしっかり聞こえた。障害者が楽しめる場所が一つでも増えてくれたらうれしい」と期待を込めた。

 演奏を終えた鶴工吹奏楽部の西村部長(3年)は「聴覚障害者が健常者と同じようにコンサートが楽しめる社会になってほしい。テストに協力できて良かった」と話した。

 荘銀タクト鶴岡では文化庁の補助を受け来年2月23日(金)に開く「ワンコインコンサートVol8 モデトロ・サクソフォン・アンサンブル」で今回テストしたシステムを使う。

 荘銀タクト鶴岡の担当者は「今日が第一歩。より多くの人たちがコンサートを楽しめるよう努力していきたい」と語った。

演奏する鶴工吹奏楽部のメンバー
演奏する鶴工吹奏楽部のメンバー

試験に協力した庄司さん(右)。1曲ごと大きな拍手を送った
試験に協力した庄司さん(右)。1曲ごと大きな拍手を送った


2023年(令和5年) 11月30日(木)付紙面より

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車いすバスケ体験 歓声沸く 櫛引中 ルール学びミニゲーム楽しむ 「宮城MAX」来訪

 車いすバスケットボールチーム「宮城MAX」の選手を招いた車いすバスケ体験教室が28日、鶴岡市の櫛引中学校(佐藤大吾校長、生徒171人)で開かれた。生徒が選手と楽しさを共有しながら障害者スポーツへの理解を深めた。

 宮城MAXは宮城県仙台市を拠点に活動するクラブチーム。試合のほか地域の学校で訪問事業を行うなど、車いすバスケットボールの普及と理解促進に努めている。

 障害を理解し、互いに尊重し合う“心のバリアフリー”を目指そうと、鶴岡市が2017年から同チーム選手を市内の中学校に招いている。今回は元監督でアドバイザーの岩佐義明さん、選手兼アシスタントコーチ・萩野真世さんの2人が訪れた。

 この日は同校の生徒全員が参加。岩佐さんにルールや“ハの字”をした競技用車いすの特徴などを聞いた後、一人一人車いすに乗って体育館を1周し、シュートに挑戦した。生徒5人対萩野さんのミニゲームでは、車いす操作に苦戦しながらもパスをつなぎ、ゴールが決まると歓声が上がった。

 見事にシュートを決めた2年生の佐藤暁虎(あきと)さん(14)は「コントロールがとても難しい車いすを自在に乗りこなす萩野選手が格好良かった。今までパラリンピックはあまり見てこなかったが、応援したいと思った」と笑顔を見せた。

萩野さん(右)からパスを受け、シュートに挑む生徒
萩野さん(右)からパスを受け、シュートに挑む生徒



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