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2024年(令和6年) 3月16日(土)付紙面より

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全国の大学生90人漂着ごみ回収 鶴岡の海岸で5日間地域課題発信

 全国各地から集まった大学生ボランティアが13日から鶴岡市内の日本海沿岸で清掃活動を繰り広げている。16日までの5日間、由良や湯野浜など各浜で漂着ごみなどを回収する。

 首都圏、関西圏を中心に全国約95大学の学生約4000人が加盟しているNPO法人・国際ボランティア学生協会(IVUSA、本部・東京都世田谷区)主催。IVUSAは山形県内の産学官民でつくる「美しいやまがたの海プラットフォーム」、東北公益文科大学と連携して2016年から遊佐町や飛島など庄内一円の海岸で清掃活動を継続しており、今回で11回目となった。

 関東の学生を中心に関西や県内の公益大、山形大などから約90人が参加。由良地域協議会「ゆらまちっく戦略会議」の協力を得て、鶴岡市の油戸、由良、湯野浜の各海岸を清掃した。

 初日の13日は油戸海岸で活動。午前中に漂着したごみや流木を拾い集め、午後から地元業者のショベルカーなどで回収した。この日の海岸は強い風雪が吹き荒れてかなりの寒さ。学生たちはかじかむ手で一生懸命プラスチックごみの破片や漁網、ロープなどを拾い集めていた。

 プロジェクトリーダーの阿部幸太さん(22)=関西学院大4年=は「学生のマンパワーによる海岸清掃を通して、漂着ごみ、プラスチックごみなどの海洋問題や、地域の担い手不足など深刻化する地方の諸課題を発信するために活動を続けている。多くの人に海洋ごみや担い手不足の現状を知ってもらうとともに、一緒になって課題解決に向けて本気で考えていきたい」と話していた。

強い風雪が吹き付ける中、学生たちが漂着ごみや流木を回収した=13日、鶴岡市の油戸海岸
強い風雪が吹き付ける中、学生たちが漂着ごみや流木を回収した=13日、鶴岡市の油戸海岸


2024年(令和6年) 3月16日(土)付紙面より

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鶴岡市が津波避難対策見直し

 鶴岡市は津波対策での避難指示の基準を改める。津波注意報の発表と同時に市災害対策本部を設置、海岸では堤防よりも海側にいる漁業関係者や観光客などに速やかに避難指示を出すことを明文化する。避難の遅れで犠牲者が出ることを防ぐと同時に、避難所での寒さ対策なども今後検討する。

 災害時の避難対策では、市自治振興会連絡協議会が1月、1次避難場所と2次避難所の整備に関する要望書を市に要望している。湯野浜、加茂、由良など沿岸5地区の会議で、避難所への暖房機器、簡易ベッド設置などを求めた。災害対策では行政の支援はもちろんのこと、住民の素早い行動が被害を防ぐことになる。

     ◇       ◇

 能登半島地震で、庄内沿岸地域でも避難所が開設された。しかし、遊佐町では津波警報が解除される前に避難所を閉鎖したことが問題視された。避難住民が早々に帰宅してしまったことが背景にある。鶴岡市でも同様で、津波警報が出されたのを受けて7カ所の避難所に約2600人が避難したものの、津波注意報に切り替わる前に、住民の帰宅が始まったという。

 地震発生から時間の経過とともに「もう大丈夫だろう」という住民間の判断がそうさせたようだ。津波は2波、3波と繰り返す。日本海の津波は大陸との間を反復するためリスクは大きいと専門家は指摘している。となれば津波注意報が出ている間は、避難所に留まるのが命を守ることになる。

 鶴岡市が見直す地域防災計画は、津波注意報の発表時も警報と同様に災害対策本部を設置、地域住民に避難指示を出す。ただし、注意報級では既存の「海岸堤防」より陸側には影響はないとして、避難指示の対象は堤防より海側にいる漁業者や海水浴客などに限定する。津波注意報は波高が20センチ~1メートルで発表される。しかし、弱くても長い時間ゆっくりした揺れを感じたら注意報が出されていなくても、まず海岸から離れることは避難の鉄則だ。

     ◇       ◇

 能登半島地震では土砂崩れ、家屋や電柱の倒壊で自治体が定めていた避難路などが寸断されて避難が妨げられた。地震と津波を想定した避難路までふさがれてしまったことを考えると、想定を超える次善の策、1次避難場所から2次避難所への移動経路などの再点検も必要となるのではないか。

 災害発生時の避難で大きな課題となるのが、自力での避難が困難な要支援者への対応。2019年6月の山形県沖地震でも体が不自由として避難をためらった住民もいた。沿岸地域では高齢化が進んでいる。後期高齢者、要介護認定者の避難をどうするか。地域を支援するマンパワーも求められる。災害は不意に襲ってくる。いざの時にどのように行動するか。行政に頼るところは多いが、住民が「まず逃げる」ことを心に刻んでおきたい。

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2024年(令和6年) 3月16日(土)付紙面より

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中学の制服身に着け学びや巣立つ 庄内小学校56校のうち10校で卒業式 希望と夢持ち

 庄内の小学校で15日、卒業式が行われ、中学生の制服を身に着けた卒業生が学びやを巣立った。 庄内教育事務所によると庄内の小学校56校のうちこの日、卒業式があったのは10校。16日(34校)にピークを迎える。

 このうち鶴岡市の朝暘第二小学校(粕谷温子校長)では在校生や保護者の拍手に迎えられ卒業生50人が体育館に入場。粕谷校長が一人一人に証書を手渡し「小学校生活で体験したことを栄養にして中学生になっても失敗を恐れず努力を続けてください」とはなむけの言葉を贈った。

 ステージ前に整列した卒業生は「希望を胸に未来に向かって羽ばたきます」「在校生の皆さん、これからも明るく元気に力を合わせて頑張ってください」「これまで温かく見守って育ててくれた家族と先生に感謝します」と別れの言葉を述べた。

 卒業生の中には致道館中学に進学するグレーを基調とした制服を身に着けた男女の姿も見られた。

在校生や保護者から見送られ式典会場を後にする卒業生=朝二小
在校生や保護者から見送られ式典会場を後にする卒業生=朝二小



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