2024年(令和6年) 3月22日(金)付紙面より
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鶴岡市の荘銀タクト鶴岡(市文化会館)敷地内で18日、市が募集した「マンホールふた広告」の設置式が行われた。同市で廃棄物の収集運搬、中間処理を手掛けるウィズ環境(恩田健次社長)が広告主となり、恩田社長の姿をモチーフにした同社のキャラクターを描いたカラーふたがお披露目された。マンホールふたに企業の有料広告を採用するのは県内初という。
下水道のPRと自主財源確保の取り組みの一環で、昨年12月に募集し、同社が申し込んだ。設置場所は同会館北側の駐輪場そばで、直径60センチのふたの中心に広告デザインとなる直径50センチのステンレス製プレート(滑り止め用特殊仕上げ)を取り付けた。円形デザインにはキャラクターのイラストと同社のホームページのQRコード、会社名とともに、市民憲章を基にした「みんなでつくる美しいまち」「みんなでリサイクル」のメッセージを添えた。
設置式で皆川治市長と共に除幕した恩田社長は「キャラクターのイラストは以前から運搬車両にも描いていて、このキャラクターを見てウィズ環境だと分かってもらえるとありがたい。廃棄物やリサイクル、自然を守るといったことに関心を寄せてもらえれば」と話した。
広告料はプレート製作費が10万円、掲載料は月額7000円で、掲載期間は2年間。市は新たな設置場所を検討した上で、新年度に第2弾の募集を予定している。
2024年(令和6年) 3月22日(金)付紙面より
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鶴岡市の鶴岡中央高校(兼子由香校長)で19日、「食育教室」が開かれた。家政学系列食物系の2年生26人が参加。庄内浜文化伝道師で「竜泉・滝川」(鶴岡市本町一丁目)の滝川義朗店主(65)を講師にかまぼこ作りを学んだ。
地域の食文化について理解を深めようと同校と県庄内総合支庁水産振興課がタイアップして企画した。教室では旬を迎えた山形県の魚・サクラマスを食材に「サツマ揚げ」や「つみれ汁」「煮魚」の3品の作り方にチャレンジした。
滝川店主は「すり身の味付けは塩2%、砂糖8%の割合。蒸すと『板かま』、焼くと『ちくわ』、ゆでると『つみれ』、揚げると『サツマ揚げ』になり、いずれもおいしく食べられる」と話しながら、生徒たちにサクラマスを三枚おろしにしてすり身にし、形を作る工程を教えた。
女子生徒は「かまぼこ作りは初めて。簡単そうに見えて結構、難しい」と苦笑い。「料理のレパートリーを広げるためにも家で再挑戦してみたい」と話した。仕上げた3品は「いただきます」とみんなで会食。川と海ですごすサクラマスの生態についても学習した。
2024年(令和6年) 3月22日(金)付紙面より
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「認知症への理解」をテーマに全国の認知症キッズサポーターを対象にした作品募集で、鶴岡市の斎小4年、坂東志麻さん(10)の自由研究「『認知症マフ』って知ってる?」が、自由作品小学生部門で最優秀賞を受賞した。関係者に丁寧に取材するなどしてまとめた内容が高く評価された。
認知症マフはニット製の筒状のもの。両側から手を入れ、中に取り付けられたアクセサリーを触ることで安心感が得られるとされ、介護現場などで活用されている。坂東さんは曽祖母が使っていたことで興味を抱き、小学3年の自由研究で調べ、4年の夏休みには利用現場の状況を聞き取るなどして認知症マフの効果など研究内容を深め、成果を約50ページの研究物にまとめた。
4年生の夏休みは認知症看護認定看護師や救急救命士、ケアマネジャー、認知症マフをボランティアで作っている人など5人にインタビュー。認知症の人から安心してもらうため、救急車にも認知症マフが用意されていることなどを聞き出し、写真とともに紹介した。夏休みの2週間をかけて、自分でもマフを編んで、制作の様子も研究物に盛り込んだ。
こうした研究は「社会に役立つ大変優れた報告」と評価され、表彰式は2月17日に東京都内で行われた。自由研究を対象にした昨夏の市小中学校児童生徒社会科研究物展でも優秀賞を受賞している。
坂東さんは13日に保護者らと市役所を訪れ、「(最優秀賞を受賞して)クラスのみんなから『すごいね』と言われた。これからも認知症について勉強して、いろんな人に認知症マフのことを知ってもらいたい」と話し、皆川治市長に受賞を報告した。
作品募集は、認知症サポーター養成講座の普及などを行っている全国キャラバン・メイト連絡協議会(東京)が毎年開催し、今回が7回目。自由作品(活動報告、絵、ポスターなど)と文芸作品(作文、詩、短歌、標語など)の2部門で実施した。
2024年(令和6年) 3月22日(金)付紙面より
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鶴岡市の幼保連携型認定こども園・マリア幼稚園(渡會ちづ子園長)の卒園式が20日、園舎のそばに立つ鶴岡カトリック教会天主堂(国指定重要文化財)で行われ、27人が希望を胸に巣立った。
式には卒園児や家族、職員ら関係者合わせて約100人が出席。佐藤由紀副園長が卒園児一人一人に証書を手渡した後、「普段、皆さんがお互い助け合っているところを何度も見ました。友達を思いやる心と優しい心が育ったと思います。小学校に入学しても頑張りましょう」とあいさつした。
神父を務める学校法人双葉学園の千原通明理事長が「98年の歴史を持つマリア幼稚園の卒業生は3800人を超え国内のほか世界に羽ばたいて活躍しています。いつも神様が見守っていることに感謝しましょう」とお祝いの言葉を述べた。
卒園児たちは「先生、お父さん、お母さん、私たちを大切に育ててくれてありがとう」と元気に感謝の言葉を伝え保護者のほほ笑みを誘った。
卒園児には男の子と女の子同士の2組の双子も。式を終えた出席者は天主堂の礼拝堂で記念撮影した。