2024年(令和6年) 4月10日(水)付紙面より
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鶴岡市西目で2022年12月31日に発生した土砂崩れを受け、市全域を対象に同市が見直しを進めていた「土砂災害ハザードマップ」が完成し、市のホームページでウェブ版として公開を始めた。これまで未反映だった土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)を全て明記したほか、過去に発生した災害の場所や避難する際の注意箇所の情報もマップに示すなど、災害時の避難行動に関する注意情報の内容を強化した。
更新したハザードマップは市全域を91エリアに分け、今月1日から公開している。土砂災害防止法による警戒区域指定には、災害リスクが高い特別警戒区域があり、同市内には3月現在で696カ所が指定されている。2017年度までに市が作成した以前のハザードマップには特別警戒区域の表示がなかったが、今回の見直しでマップに赤く示した。
見直しは、昨秋に市内17カ所で開催した地域住民との意見交換会の際に出された声を参考にまとめ、過去の災害発生歴や避難経路の危険箇所をコメント付きで盛り込んだほか、災害発生時の1次避難場所についても廃止や新設など更新し166カ所を掲載。各エリアのマップごとに、1次避難場所や2次避難所、消防などの緊急連絡先の情報も加えている。
ウェブ版には土砂災害以外にも、洪水、津波のハザードマップもあり、複数のハザードマップを重ねてみることができる。更新した土砂災害ハザードマップの紙版(A2判サイズ)は、対象地区の全世帯に5月1日号の市広報と一緒に配布する。さらに5月以降は地区別に説明会の開催も予定している。
市防災安全課は「住んでいる地域の特性やリスクを確認し、普段から避難する際の行動について考えてほしい。ハザードマップを参考に、避難場所まで実際に歩いてみるなど避難行動に役立てるため活用してほしい」と呼び掛けている。