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2017年(平成29年) 1月13日(金)付紙面より

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岸洋子さん 歌と人生に焦点

 「夜明けのうた」などのヒット曲で知られる酒田市出身のシャンソン歌手、岸洋子さん(本名・小山洋子、1934―92年)の没後25年を記念した「岸洋子メモリアル特別展示」が、同市一番町の市立資料館で開かれ、デビュー前後の写真やステージ衣装などの展示を通じ、いまだ全国に根強いファンを持つその歌と人生に光を当てている。

 岸さんは浜田小時代から声楽家・加藤千恵氏に師事し、酒田東高、東京藝大声楽専攻科卒。オペラ歌手を志したが、病気のため、予定していたドイツ留学も断念して治療に専念。その間、友人にもらったエディット・ピアフのレコードを聞いてシャンソンに引かれ1959年、シャンソン歌手としてデビュー。64年に「夜明けのうた」、70年に「希望」で2度の日本レコード大賞歌唱賞を受賞。64―71年にはNHK紅白歌合戦に7回出場。「希望」は71年、選抜高校野球大会の入場行進曲にも選ばれた。

 しかし70年9月、酒田での公演直後に倒れて入院。膠原病と診断され、その後は闘病しながら演奏活動を継続。76年10月の酒田大火直後は全国でチャリティーコンサートを開き、収益金を復興のため同市に寄贈。その功績で79年には紺綬褒章、88年には酒田市特別功労表彰を受賞した。

 市立資料館での資料展は2004年、10―11年に続き3回目。いまだ全国のファンから問い合わせが絶えないため、「没後25年」を銘打って開いた。学生時代や酒田でのコンサート時の写真をはじめ、1960年の東京での初リサイタルのチラシ、「希望」のシングルレコードなど、実姉の故・斎藤トキ子さんが生前に同資料館に寄贈したものを中心に約60点を展示。会場では「夜明けのうた」「希望」「愛の讃歌」などのヒット曲も流している。

 相原久生調査員は「オペラ歌手になる夢を病気で諦めるなど、何度挫折しても希望を探し、懸命に生きた。その人生が歌声に重なり、多くの人を魅了した。酒田生まれで、こんなすごい人がいたと、特に若い人が関心を持ち、歌を聞いてもらえたら」としている。

 展示は12月27日まで。期間中、3回の展示替えを行うほか、関連のミニ演奏会も検討中という。入館料は小学生―大学生50円(土日曜日は小・中学生は無料)、一般100円。問い合わせは同資料館=電0234(24)6544=へ。

岸洋子さんの没後25年を記念した特別展示
岸洋子さんの没後25年を記念した特別展示



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