2017年(平成29年) 2月4日(土)付紙面より
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酒田市の十坂小学校(小野一郎校長)の6年生が2日、市役所の議場で模擬議会を開き、架空の「とさか市未来につなぐクロマツ保全条例」の審議などを通じて、議会の仕組みやまちづくりについて学んだ。
6年生の社会科や全校で取り組んでいるクロマツ保全活動の一環で、2006年から市議会の協力で実施している。今年は6年生45人が市役所7階の議場で、架空の「とさか市」の市長ら当局側22人と市議側23人に分かれ、シナリオに沿って議案を審議した。
審議した条例は、十坂小の児童が実際に取り組んでいるようなクロマツ保全活動を市民全体に拡大し、市と協働で砂防林の保全を図るもの。市長役の提案理由説明や質疑に続く討論では、市議役が「全国的に先進的な取り組みで賛成」「市民ボランティアに頼るのは納得いかない」など賛否を表明。起立採決の結果、賛成19、反対4で条例は可決された。
審議に前後し、案内役の田中斉市議から「酒田市の予算収入のうち、市税は約4分の1で、残りは国や県のお金」「若者は人口が少ない上、選挙の投票率が低く、声が反映されにくい」など、市のまちづくりや議会の仕組みなどの話を聞き、模擬投票も体験した。
市長役の難波結さん(12)は「市民の意見を条例などにし、議会で可決してもらうのは大変だと実感。幅広い年代が政治に参加することは大切なので、自分も将来、投票に行く」、条例に反対した市議役の田村悠飛君(12)は「市のことは真剣に決めないといけなくて、大変だと思った。条例は、ボランティアに頼らず、市が責任を持ってやるべきだと思った」と話した。児童たちはその後、市農林水産課職員から、庄内海岸の砂防林や松くい虫被害の現状、抵抗性種苗の導入計画などの話を聞き、クロマツへの理解を深めた。
2017年(平成29年) 2月4日(土)付紙面より
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「節分」の3日、酒田地区広域行政組合消防署八幡分署(伊藤雅一分署長)の「防火豆まき」が酒田市八幡地域の2保育園で行われ、分署員扮(ふん)する「火遊び鬼」を園児たちが退治した。
防火意識を高めてもらおうと毎年、節分に合わせて行っている同分署の恒例行事。26回目の今年は、阿部友和、佐藤祐樹両消防士が鬼の面をかぶり、金棒などを持って「火遊び鬼」に扮し、八幡、市条両保育園を回った。
八幡保育園(佐々木洋子園長、園児104人)では、全園児と共に、隣接する八幡子育て支援センターに通う乳幼児が参加。大きな太鼓の音を合図に鬼が登場すると、あまりの迫力に保育士にしがみついて泣き出す園児も。「鬼は外」と声を掛けながら元気に豆を投げ付けていた。
その後、園児たちは鬼さんらの指導で、頭を抱えた状態でしゃがむ「あひるのポーズ」、両手で口を押さえる「たぬきのポーズ」など地震、火災といった災害から身を守る「4つのポーズ」を学んだ。
いずれも年長児の庄司美空ちゃん(6)は「鬼が怖かったので、たくさんの豆をげた。鬼さんとの約束は必ず守るよ」、加藤龍空君(5)は「4つのポーズは忘れないよ」と話していた。