2023年(令和5年) 3月23日(木)付紙面より
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地元食材を使用した料理と地酒を味わうことで、酒田市の歴史・文化に興味を持ってもらおうと、同市の観光地域づくり法人・酒田DMO(荒井朋之理事長)は20日、同市のレストラン「月のみち」でイベント「湊(みなと)町酒田の酒と食を愉(たの)しむ夕べ」を開催。仙台市からの参加も含め総勢30人が舌鼓を打ち、そのおいしさに触れた。
酒田DMOは、市中期観光戦略アクションプログラムに基づき昨年6月に設立した。観光関連団体・観光事業者と連携体制を構築して観光ニーズに対応するとともに、新たな観光誘客の推進による地域経済の循環に取り組むもので、観光動向調査、観光客の特性など収集したデータに基づく観光コンテンツの構築、観光プロモーションの実施、情報発信を展開。同8月には観光庁の候補DMOに登録された。
今回のイベントは酒田に根付いた質の高い食文化の認知度を高める「湊・酒田の美酒美食ツーリズム推進事業」の一環として企画。仙台からのモニターバスツアーの一行10人と共に、地元から20人が参加した。
この日は、ル・ポットフー(幸町一丁目)と「旬味井筒」(中町二丁目)が料理を提供。日本酒は地酒専門店「木川屋」(新橋四丁目)の高橋修一社長がセレクトした酒田・遊佐の9蔵18種が並んだ。高橋社長の解説を聞きながら、庄内豚のレバーパテや郷土料理のむきそばを堪能。食事が進むと、参加者から「良い酒米の条件とは」「こうじ菌と酵母の違いは」など、次々に質問が飛んでいた。
仙台から訪れた安藤ゆかりさん(40)は「元々酒田は酒や食事がおいしいというイメージがあり、個人で酒田に来たことがあった。ツアーパッケージになっていると話も聞ける上、気兼ねなく飲めるので来やすく感じる」と話した。
酒田DMOは、参加者アンケートの実施をしており、これを踏まえて事業の充実化を図る。