2023年(令和5年) 4月8日(土)付紙面より
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先月31日に開花宣言が出された酒田市の桜(ソメイヨシノ)が満開となり、基準木が立つ日和山公園では6日夜、ぼんぼり点灯がスタートした。あいにくの雨降りのため見物客は少なかったものの、傘を差しながら夜桜の下を散策する姿が見られた。
同公園には現在、周辺部も含めソメイヨシノを中心に約400本の桜がある。当初は7日にぼんぼり点灯、千石船ライトアップを開始する予定だったが、想定より早く見頃を迎えたことから前倒し。開花宣言日夜から行われている木造六角灯台の桜色ライトアップとともに華やかに夜桜を演出している
7日には桜まつりも開幕。点灯・ライトアップはいずれも17日(月)まで。時間は日没から午後9時まで。
2023年(令和5年) 4月8日(土)付紙面より
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県内で初めて今月からLGBT(性的少数者)のカップルに対し婚姻と同等の関係を認める「パートナーシップ宣誓制度」を導入した酒田市で6日、第1号となる同性カップルが市交流ひろばで宣誓手続きを行った。2人は終了後、「具体的にできることは限られるが、まずは家族として認めてもらえて感無量」と。2人には間もなく携帯可能な家族の証「受領証明書」が届く。
制度導入は、2028年度まで10カ年にわたる第2次市男女共同参画推進計画「ウィズプラン」のうち主要施策として位置づけている「性的マイノリティー(少数者)への配慮」に基づくもの。市はウィズプラン策定後、市民を対象にした性の多様性に関する理解促進講座を随時開催してきたほか、昨年5―6月に当該制度導入の賛否を問うアンケート調査を実施。626人から回答が寄せられ、賛成が反対を大きく上回った。
さらに同11月、酒田光陵高を今春に卒業した当時の3年生4人が市内の企業の協力で、LGBTカップルに特化した模擬結婚式・披露宴を企画・運営するなど制度周知に向けた活動を展開。導入を求める市民がいることから市は今年2月以降、当事者、同校生徒と制度の在り方について意見交換。より当事者に寄り添った、充実した制度になるよう話し合いを重ね今月1日、県内他自治体に先駆けて制度を導入した。
この日、手続きを行ったのは市内在住で30代のヒロさんとユキさん(いずれも仮名)の女性カップル。交流ひろば内の一室で市職員立ち合いの下、それぞれ宣誓書に署名し、新たな一歩を踏み出した。性的少数者と協力者をつなぐ活動を本県で展開している「虹をかける会」のメンバーから祝福の花束を受け取った2人は「市内では家族として認めてもらえるようになり、これまでとは違った心持ちで生活していくことができる。早く全県に広がれば」と話した。
間もなく2人の元に届く受領証明書の提示で、市営住宅入居が可能になるほか、所得・納税証明書や、子どもがいる場合には就学援助、特別支援教育就学奨励費などの申請ができるようになる。市は引き続き、民間事業者においても利用可能なサービスが増えるよう制度の周知を広く図っていく。