2023年(令和5年) 4月14日(金)付紙面より
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「探す」から「届く」へ。酒田市が新たに開発したウェブサービス「さかたコンポ」の登録が12日、スタートした。利用者が事前に登録した興味・関心がある分野の市政情報が無料通信アプリ「LINE」を介して届くほか、各種行政手続きもできる、いわば「オンライン市役所」。会見した丸山至市長は「いずれは市民と市役所は一対一でつながることを目指したい」と話した。スマートフォンに特化した同様のサービス提供は県内初。
さかたコンポは、市が進めている行政のデジタル変革(DX)の一環で前年から整備を開始し、このほど完成。名称の「コンポ」は「コミュニケーションポータル」から。情報の一括提供では「探す」手間がかかったが、利用者が居住地や生年月日、興味・関心事を事前登録することで、「自分用」のごみ出し日時、イベント案内、予防接種といった情報がLINEに「届く」仕組み。届いた情報からオンライン手続きが可能なほか、大規模災害発生時には避難所の開設状況・混み具合も瞬時に確認できるなどの機能をある。
会見で丸山市長は「必要な情報を、必要な時に取れるようになった。まずはここがスタートライン、よりサービスの充実を図っていきたい」と。今後もオンラインサービスの拡充を図るほか、将来的にはマイナンバーカードでの個人認証による▽市民参加によるオンライン座談会の開催▽オンライン相談の展開▽給付金など対象への通知―なども想定している。
開発を含め関連費は本年度まで2カ年で約2億5000万円。本間義紀・市デジタル変革調整監によると、本年度末までに登録者数3万人を目指し、登録・操作方法を市公式ホームページや広報に掲載するほか、出前講座も開催するという。