2023年(令和5年) 6月1日(木)付紙面より
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任期満了(9月5日)に伴う酒田市長選(8月20日告示、同27日投開票)で、昨年12月末まで副市長を務めた矢口明子氏(56)=中町三丁目=が立候補する意向を固めたことが、31日までに複数の関係者への取材で分かった。荘内日報の取材に対し、矢口氏は「まだ何もお答えできません」と話している。今年4月以降、東北公益文科大学で教壇に立っていたが、5月31日付で退職。1日午後に会見を開き、正式に出馬表明する予定。
矢口氏は1966年、東京都生まれ。慶應義塾大卒、ニュージーランドのビクトリア大ウエリントンの大学院(公共政策学修士)修了。北海道東北開発公庫(現日本政策投資銀行)、神奈川県庁などを経て酒田市に移住した。
2001年に公益大専任講師、05年に助教授、13年に教授に就任。行政学やニュー・パブリック・マネジメント(新しい公共)などを専門とし、市行財政改革推進委員会委員、県防災会議委員などを歴任、16年2月から昨年12月末まで副市長を務めた。
現職で2期目の丸山至氏(69)=光ケ丘一丁目=は30日、自らの年齢と体調を考慮して次期市長選に立候補せずに勇退することを正式に表明した。
2023年(令和5年) 6月1日(木)付紙面より
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舞台やテレビ、映画のアテレコなど幅広く活躍する酒田市出身の俳優・声優の斎藤志郎さん(66)=文学座=が、同市のPRを担う「酒田北前大使」の委嘱を受け30日、市役所内で交付式が行われた。映画「ハリー・ポッター」シリーズのハグリッド役など「七色のダミ声」と称されるその声で斎藤さんは「酒田は良いところがいっぱい。世界に向けて発信したい」と抱負を述べた。
市は、市の知名度向上に協力する「酒田北前大使」、観光振興に尽力する「酒田ふるさと観光大使」と2つの大使制度を設けている。
このうち北前大使は、評論家の佐高信さん、声楽家の市原多朗さん(市名誉市民)、ボーカルの白崎映美さんら、これまでに21人を委嘱。22人目となった斎藤さんは1956年、同市生まれ、酒田三中、酒田工業高(当時)を卒業後、東京都北区役所に入庁。働きながら東洋大を卒業して80年、文学座に入所。数多くの舞台・テレビに出演するほか、声優としても活躍している。5月27―30日には、同じく北前大使で俳優の佐藤輝さん、活弁士の佐々木亜希子さんらと故藤沢周平さんの小説を舞台化した「春秋山伏記―狐の足あと」を庄内地域3カ所で上演し、好評を得た。
この日は斎藤さんが市役所を訪問。斎藤さんに委嘱状とたすきを手渡した安川智之副市長が「引き受けていただき感謝。舞台を見たが、迫力があり楽しかった。庄内弁でぜひ酒田のPRをお願いしたい」とあいさつ。斎藤さんは「古里で方言を使った舞台ができたことは役者冥利(みょうり)に尽きる。委嘱はまさか自分がという感じだが、PRしたい」と述べた。
2023年(令和5年) 6月1日(木)付紙面より
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本県唯一の有人離島・酒田市飛島で自生する「トビシマカンゾウ」が例年より半月ほど早く見頃を迎え、多くの草花とともに訪れた人の心を和ませている。
トビシマカンゾウは、飛島と新潟県佐渡島だけに咲くユリ科の多年草。市は天然記念物に指定し、群生地の除草作業など、保全活動を行っている。
定期船が発着する勝浦港の南にある長崎海岸から、西の荒崎海岸までの海岸遊歩道を歩くと、黄色の大ぶりな花が目に飛び込んでくる。同市とびしま総合センターによると、開花が早かった今年の見頃は6月上旬ごろまで。
27日に訪れた観光客らは、青空に映える黄色のトビシマカンゾウのほか、満開を迎えただいだい色のスカシユリ、白くかれんなオオバナノミミナグサ、紫色のハマエンドウなど、色鮮やかな草花に目を奪われていた。