2023年(令和5年) 7月26日(水)付紙面より
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庄内地方の小学校のうち11校で25日、1学期終業式が行われ、約1カ月間の夏休みに入った。
酒田市の若浜小学校(阿彦淳校長、児童333人)では午前8時半から体育館で終業式。校歌斉唱に続き児童代表3人がステージ上で「掃除を頑張った」「一輪車で新しい技ができるようになった」「算数の計算が早く正しく解けるようになった」「新しいことに挑戦したい」と1学期の成果と2学期に頑張ることをそれぞれ発表した。
阿彦校長は「1学期は皆さんの大きなあいさつや元気に登校する姿から、より良い生き方を心掛けて行動しているのが見て取れ、大きな成長を感じた」と述べ、児童たちの頑張った姿をスライドで紹介。「これまで身に付けたあいさつやお手伝いを、家や地域でもぜひチャレンジしてほしい」と呼び掛けた。
その後、各クラスに戻って学級会が行われ、1年2組では担任の先生から「海へ行く人?」「花火を見る人?」などの問いに児童たちが元気よく手を上げて返事。渡辺心絆(ここな)さん(7)は「パパと一緒に海やプールに行くのが楽しみです」と発表した。
県庄内教育事務所によると、28日(金)までに2学期制の1校を含め庄内地方の全小学校で終業式が行われ、8月下旬までの夏休みに入る。
2023年(令和5年) 7月26日(水)付紙面より
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設立25周年の節目を迎えた本県全域の女性でつくるNPO法人・酒田港女みなと会議(酒田市、加藤明子理事長)が記念事業の一つとして企画した「やまがた女みなとフォーラム―酒田港に海の森をつくろう」が23日、酒田市総合文化センターで開かれた。講演、座談会を通し参加者は、脱炭素に向けた取り組みとして注目される温室効果ガスを吸収する海藻などで海中に「森」をつくる「ブルーカーボン」について理解を深めた。
同会議は本県唯一の重要港湾・酒田港について理解を広め、利用促進や地域の活性化につなげようと1998年、本紙論説委員だった故水戸部浩子さんが中心になって県内全域の女性に呼び掛け結成。2012年にNPO法人の認証を受けた。意見交換や各種勉強会・フォーラムなどを通じ、女性の視点から魅力ある酒田港の整備や利用の在り方を発信、提言している。19年に日本港湾協会制定「港湾功労者表彰」を受賞。加藤理事長は昨年、酒田港を舞台に多くのイベントを手掛けたとして国土交通省の外郭団体・ウォーターフロント協会制定「みなとまちづくりマイスター」に認定された。
節目を記念し、あらためて酒田港ができることを参加者と共に考えようとフォーラムを企画した。
最初に国土交通省港湾局海洋・環境課港湾環境政策室の青山紘悦室長が「地球を救う海の森―ブルーカーボンってなんだろう」と題し講演。大気中の二酸化炭素を吸収・回収し長期にわたり、貯留・固定することで除去する技術「ネガティブエミッション技術」について紹介した上で、ブルーカーボンに関して「四方を海に囲まれた日本にとって、沿岸域の吸収源としてのポテンシャルは大きい」と述べた。
脱炭素実現への貢献、生物多様性による豊かな海の実現を目指し、ブルーカーボンを拡大するため国交省が本年度まで2カ年で進めている「命を育むみなとのブルーインフラ拡大プロジェクト」の取り組みとして▽ブルーカーボンの先進的な取り組みの推進▽温室効果ガス吸収源の拡大効果の簡便な算定手法の検討▽港湾施設の設計・工事における環境保全への配慮に係る取り組みの強化―の3つを挙げそれぞれ、全国各地の事例を紹介した。「酒田港のブルーカーボンについて話そう」をテーマにした座談会も行われた。
引き続き同市のル・ポットフーに会場を移して記念式典・祝賀会。酒田舞娘(まいこ)が祝舞を披露した後、加藤理事長が「設立から四半世紀の時が流れた。消滅の危機もあったが、国交省酒田港湾事務所の皆さん、酒田港の発展を信じる仲間の温かい励ましの声が背中を押してくれた。酒田港の発展にこれからも寄与できるよう、より一層の支援を」とあいさつ。加藤鮎子衆院議員らが祝辞を述べた。
森田廣県議会議長の音頭で乾杯。酒田港のこれまで、そしてこれからに関する話に花を咲かせた。