2023年(令和5年) 9月12日(火)付紙面より
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東北地方の全青年会議所(JC)が年に一度集まる「東北青年フォーラム」が3日、岩手県北上市で行われた。単位JCが展開した事業を褒賞する「AWARDS TOHOKU2023」で、酒田JC(荒生卓真理事長)が初のグランプリを受賞した。
「AWARDS TOHOKU2023」は東北各地のJCが取り組んでいる各種活動を褒賞するもので、特に優れた事業には各部門ごとにグランプリが贈られる。
今年は▽夢溢れる未来創造▽夢を描ける人材育成(対外事業)▽夢を描けるリーダー育成(対内事業)―の3部門に、酒田JCが4月に行った「日本一女性が働きやすい、住みやすいまち実現へ―行政×JC×起業家協力(強力)チームづくり」事業を含め41事業がエントリーした。
酒田JCの同事業は「女性活躍推進委員会」(野口里香委員長)が企画。酒田市が掲げている「日本一女性が働きやすいまち」実現のため市民や行政は何をすべきか、安川智之副市長、「The Hidden Japan合同会社」の山科沙織代表、荒生理事長がパネルディスカッションを行い考察するもので、当日はオンライン参加も含め市民や企業計76人が聴講した。
聴講者からは「家事育児分担や職場環境を見直すきっかけになった」「男性の家事は支援でなく、家事は共同作業という考えを持つべきと思った」「個人の関心をアウトプットし、コミュニティーとして取り組んでいく必要があると思う」といった意見が出たという。
3日はプレゼンテーションが行われ、酒田JCは同委員会の齋藤知明さんが女性活躍を含む地域の課題に対して、行政の思惑と現実、民間の本音と現実、JCができる役割などを説明した。各事業の実現性やブランディング性、対外への巻き込み性などが審査され、目を背けられていた社会問題を可視化した点や、官民を巻き込んだ事業である点などが評価され、初のグランプリ受賞となった。
荒生理事長は「受賞はとても光栄。賞を取って終わりではなく、現実的に女性が活躍する社会になるよう、今後も行政や企業と共に事業を進めていきたい」と話した。
同事業は今後、日本青年会議所主催の「AWARD LIBRARY2023」にエントリー予定。