2023年(令和5年) 10月13日(金)付紙面より
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本県内陸地方の子どもたちが海、港への理解を深める「発見!酒田みなとの探検隊」が9日、酒田市内で行われ、児童と保護者8組16人が参加。消波ブロックへのお絵描き、業務艇によるクルーズ体験といったイベントを通して酒田港の役割、最上川を通じて自ら住む街と海はつながっていることなどを学んだ。
普段は海を目にすることが少ない内陸地方在住の子どもたちから酒田港について理解してもらおうと、今年で設立25周年の節目を迎えた本県全域の女性でつくるNPO法人・酒田港女みなと会議(酒田市、加藤明子理事長)と県港湾協会が、国土交通省酒田港湾事務所(藤原弘道所長)の協力で開催している。
コロナ禍の影響で4年ぶりとなった今回は山形、上山両市在住の親子連れらが参加。午前9時ごろに県庁前を出発し同11時ごろに酒田入り。県酒田海洋センターで行われた開会行事に引き続き酒田北港緑地展望台に移動し、指定管理者を務めるNPO法人・県リサイクルポート情報センターの職員から酒田港に関する説明を受けた。
隣接する「酒田港湾事務所ブロックヤード」で行われた消波ブロックへのお絵描きでは、青、赤、黄、緑、茶の5色を使ってカニや海、花の絵を書いたり、手形を押すなど思い思いに楽しんでいた。同事務所によると、今回のブロックは4、5年後に海に沈められるという。
午後からは酒田港湾事務所業務艇「みずほ」に乗船したほか、海洋ごみを用いた万華鏡作りも体験。お父さんと一緒に参加した穂積あさひさん(7)=山形市立金井小2年=は「海は大好きで家族で釣りに来ることがある。海といえば夕日がきれいというイメージなのでブロックにも夕日を書いた」と。加藤理事長は「コロナ禍で内陸の子どもたちはなかなか海、港に触れる機会が少なかったと思う。4年ぶりに開催できたことが何よりうれしい。このような機会を通して港の役割について知ってもらえたら」と話した。
2023年(令和5年) 10月13日(金)付紙面より
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酒田市の東北公益文科大学(神田直弥学長)で11日、今年夏から秋にかけてアイルランド・コーク大学(UCC)、モンゴル日本人材開発センターで語学留学やインターンシップ(就業体験)を繰り広げた学生による報告会が開かれ、留学を希望する学生らが体験者の話に耳を傾けた。
自らの経験を基に新田嘉一公益大理事長(平田牧場グループ会長)は「幸せな人生を送るため、大学生活の4年間で一度は必ず海外留学を経験し、外国の文化や生活に触れてほしい」と常に語り、学生の海外留学を奨励、公益大では他に類を見ない充実した支援制度を用意している。
公益大国際教養コースは海外留学への参加、TOEIC(国際コミュニケーション英語能力テスト)での一定レベルのスコア取得が必須。コロナ禍を受けて20年度以降、オンライン留学を実施してきたが、世界各国で行動制限が撤廃されたことから順次、現地派遣を再開している。
これまでオンライン留学だったUCCへの派遣は3年ぶりで、3年生の男女学生4人が体験。一方、モンゴル・ウランバートル市にある国際協力機構(JICA)機関の一つ「モンゴル日本人材開発センター」でのインターンシップには4年生の女子学生2人が挑んだ。
このうち8月18日から約3週間にわたってUCCに出向いた3年生4人は冒頭、「滞在中は全てホームステイ。週末を利用して観光を楽しんだ」と。ライティング、スピーキング、リーディング、リスニングを偏りなく学ぶことができたという授業について「グループワークが多く、他の国から来た人との交流、英会話の経験を積めた」と述べた上で、「沈黙が最も駄目。拙い英語でも会話を続けることが何より大事」とアドバイスした。聴講した学生たちは今後に備え、真剣な表情で聴き入っていた。