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荘内日報ニュース


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2023年(令和5年) 10月24日(火)付紙面より

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「徳川家と大名家の美」 本間美術館 名品の数々一堂に

 将軍家や戦国武将、大名家にゆかりのある歴史的な品々を集めた「徳川家と大名家の美」展が、酒田市の本間美術館(田中章夫館長)で開かれ、歴史好きや大河ファンなど多くの来館者が訪れ注目を集めている。

 現在放送中のNHK大河ドラマ「どうする家康」に合わせ企画。徳川家が出した書状や将軍が描いたとされる水墨画のほか、本間家が財政難に苦しむ庄内藩や米沢藩など東北諸藩の財政改革に尽力した功績によって拝領した名品など、計44点を展示している。

 鶴岡市の致道博物館の協力で展示した家康公と徳川家臣16人が描かれた軸装「徳川十六将図」など徳川家ゆかりの品々や、お茶好きだった庄内藩酒井家初代藩主忠勝公が集めたとされる茶器「青貝布袋香合(あおがいほていこうごう)」、大名家の息女が酒井家に嫁入りした際持ち込まれたきらびやかな婚礼調度品の数々など、来館者たちは興味深そうに閲覧していた。

 展示は12月11日(月)まで。期間中、家康公が鷹狩りが好きだったことにちなみ、天童市在住の鷹匠(たかじょう)・松原英俊さんによる講演会が28日(土)、清遠閣で開かれる。先着50人で、時間は午後2時―3時半。入館券の購入が必要。申し込み・問い合わせは=電0234(24)4311=へ。


庭園「鶴舞園」 ライトアップ 毎週日曜日


 本間美術館で22日夜、国指定名勝「本間氏別邸庭園『鶴舞園』」のライトアップがスタートした。11月26日までの毎週日曜、日没時から柔らかなLEDの明かりが、色づき始めた樹木、石灯籠、池を淡く照らし、陽光の下とは違った趣を醸し出す。

 文化庁認定「本間美術館を中核とした酒田湊町文化観光拠点計画」の一環として公益財団法人・本間美術館と酒田観光戦略推進会議が昨年に引き続き実施。通常の閉館時間は10月末までは午後5時、11月以降は同4時半だが、それぞれ2時間延長、「秋のナイトミュージアム」と称してこの延長時間にライトアップを施す。

 初日は日没近い午後4時半ごろにLEDライト12基が点灯し、紅葉を迎え始めたモミジやカエデ、常緑の松、石灯籠を浮かび上がらせた。市民らが三々五々訪れ、漆黒の闇に輝く庭園を本間家別荘「清遠閣」から眺めていた。

 田中館長は「庭園内の紅葉は間もなく見頃を迎える。ぜひこの機会に足を運んでほしい」と話した。

婚礼調度品などが並ぶ「徳川家と大名家の美」展
婚礼調度品などが並ぶ「徳川家と大名家の美」展

清遠閣から望む夜間ライトアップされた鶴舞園=22日午後6時ごろ
清遠閣から望む夜間ライトアップされた鶴舞園=22日午後6時ごろ


2023年(令和5年) 10月24日(火)付紙面より

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古里へ恩返し 彫刻家・石黒さん(酒田出身)22点 酒田市へ寄贈 市美術館個展のブロンズ像

 酒田市美術館を会場に今秋、個展を開催した同市出身の彫刻家、石黒光二さん(71)=埼玉県所沢市在住=が21日、今回の個展で展示した作品52点のうち22点を市に寄贈した。石黒さんは「師匠の故高橋剛先生(同市千代田出身)の作品が収蔵されている市美術館での個展開催は長年の夢だった。多くの皆さんのおかげ」と話した。

 石黒さんは旧平田町山谷生まれ。酒田北高(現・酒田光陵高)から多摩美術大彫刻科に進学し、卒業後は高橋さんに師事。1976年に日展初出品で初入選。78年以降は連続入選し、96年に会員となった。2016年の改組新第3回日展に出品した作品「月光」は、第3科(彫刻)で最高賞・内閣総理大臣賞を受賞した。

 彫刻界で高い評価を受け全国各地で野外彫刻を多く手掛けており、中でも平田地域を中心に市内各所に設置されているブロンズ像の数々は地元の自然や人々の暮らしに溶け込み、市民に親しまれている。日展会員、市の知名度向上に協力する「酒田北前大使」。古里では8年ぶりとなった今回の個展「石黒光二 彫刻展―心・空間・かたち」は9月2日に開幕、今月22日まで人物と幾何形態によって生み出される心象空間を表現した近作を中心に52点を紹介した。

 この日の贈呈式は、同級生をはじめ平田地域在住の有志で組織する石黒光二後援会(小林清会長)の本年度総会の席上で行われ、高橋千代夫市議会議長、会員らが見守る中、石黒さんが矢口明子市長に22点を明記した目録を手渡した。

 矢口市長は「石黒先生の活躍そのものが本市における文化・芸術の振興に対する貢献」、高橋議長は「個展を鑑賞したが、その美しさに魅了された。これからも文化・芸術の発展・振興に貢献してほしい」と。これを受け、本年度の市制定「功労表彰」受賞が決定している石黒さんは、個展開催中のエピソードを紹介した上で、「皆さんの支援に感謝。今後もしっかりと作品を通して恩返しをしていきたい」と述べた。

矢口市長に目録を手渡す石黒さん(右)
矢口市長に目録を手渡す石黒さん(右)


2023年(令和5年) 10月24日(火)付紙面より

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「折り鶴」歌い平和への思い新たに 土門拳記念館 “被爆ピアノ”コンサート ソロや連弾12曲 市民の合唱加え

 原爆の被害を受けた「被爆ピアノ」を使ったコンサートが22日、酒田市の土門拳記念館で開かれた。

 被爆ピアノは爆心地から約3キロ以内にあったピアノとされ、十数台程度が現存している。

 コンサートは土門氏が追い求めたテーマの一つである「原爆(広島・長崎)」に鑑み、平和について考えるきっかけにしてもらおうと同館が2020年度から開催している。

 この日のコンサートは市民ら約50人が参加。最初に被爆ピアノを持って全国各地を回っている調律師の矢川光則さんが講話。矢川さんは「今回のピアノはホルゲルといい、広島市の旧段原町で所有者だった和子さんと共に自宅で被爆したもの。和子さんは今年8月に亡くなられたが、ピアノを通して平和を考えるきっかけにしてもらえれば」などと話した。

 続いて同市の光國寺ピアノ教室に通う小学1年から一般までの生徒と光國寺菊榮さんら9人がサン・サーンス作曲「動物の謝肉祭より白鳥」、ラヴェル作曲「亡き王女のためのパヴァーヌ」など計12曲をソロや連弾などで披露。フィナーレでは酒田うたごえ喫茶(高橋治代表世話人)のメンバー14人も加わり、被爆ピアノの伴奏で梅原司平作詞作曲の原爆をテーマにした反戦歌「折り鶴」を会場全体で歌い上げ、平和への思いを新たにしていた。

被爆ピアノの伴奏で「折り鶴」を歌う参加者
被爆ピアノの伴奏で「折り鶴」を歌う参加者



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